桜桃生存日記

桜桃が気ままに書きたいことを書く日記。
日常のこと、趣味のこと、思ったこと、など。

読書のこだわり

2022-08-08 | 本棚
森絵都の短編集の4編目の途中まで読んだ。
この小説はシュールだなあ。

私の読書のこだわりは、
①初めて読む小説家の本は、主に短編集を読む。
著者の文章の癖もわからないまま長編を読んで、
「長いなあこの小説。まだこんなにページ数がある(汗)」
と思っちゃって、読むのを止めた経験があるからだ(;´Д`
短編集だと、著者の文章の癖もわかるし、
短編集を読み終えることができたら、長編でも読めそうな気がするから。

②短編集でも長編でもエッセイでも、300ページ以下の本を好む。
読み慣れた著者の場合は、もっと長めでも読んでみようと思えるが、
初めて読む著者や、短編集を読んでから初めて長編を読む場合は、
300ページ以下の本が個人的には適当な長さだから。
図書館で借りた本はほぼ300ページ以下だと思うし、
買う場合も読み慣れた著者以外の本は300ページ以下を選ぶ。

本の行方

2022-07-27 | 本棚
お昼は、家族3人で仲良く冷や麦を食べた。
冷や麦を茹でたのは私だが、母親がおだててくる(*´・人・*)
ちなみに茹で上がった冷や麦を水で締めたのは母親です。
3日間麺続き。
残った冷や麦を冷蔵庫に保存したので、明日で4日間麺確定。

冷たい風が吹いていたと思ったら、風が止んで日が差して暑くなった。
今日もエアコンをつけた。


群ようこの『トラブルクッキング』という本が見つからないと、
日記に書いたことがある。
面白いから母親に薦めたのだろうか。まさか貸したんだろうか。
記憶が定かではない。
母親にこの本のことを尋ねてみたら、知っていて、
しかも私からもらったと言うではないか!Σ(^∇^;)マジカヨ
え、貸したんじゃなくてあげたの??
5年前に帰省した時だろうか。っていうか、そんな前の出来事なのか。忘れてる。

母親の本棚を探ってみてもいいということで、
『トラブル・クッキング』を探してみたが、なかった(´・_・`)
母親は、「じゃあ売ったんじゃないかなあ。読んでないけど」と衝撃&仰天発言Σ(゚□゚(゚□゚*)ナニーッ!!
あげた記憶はないし、もしあげたとしても読んでから売ってほしかったな。
読んでないのに売ってしまうとは・・・(ノ_-;)

ダンボール箱の中の本も母親は探してくれたが、
『トラブル・クッキング』は見つからなかった(>_<。)
ほんまに売ったんかい。もっと売っていい本あるだろうよ(笑)。
なんで『トラブル・クッキング』を売ったんだ・・・。
また読みたいと思うほど、面白いエッセイなのに(>_<。)

母親の持っている本は(紙の)ブックカバー付きが多いので、
ブックカバーをもらうことにした。


ちなみに、今読んでいる山崎ナオコーラの小説は読みやすいです。
淡々と物語は進んで行くんだけど、サラっと現代社会の問題点にも触れている。
そしてやっぱり小説だけあって、ありふれた日常が舞台でも、現実離れしてる部分もあり、
共感できたり共感できなかったり。
でも、初めて山崎ナオコーラの本を読んでみて、入りやすいテーマで
読みやすくてよかったと思いました。
あと少しで読み終わります。

さまよえる蒼い弾丸

2022-01-26 | 本棚
by B’z

今日は晴れて気温が高かったらしいのだが、
なんせ風が強くって、体感的にはあったかくなかった(-▽-;
1階にいると寒いので、灯油代節約のため、午後5時まで2階で過ごした。

起きた時から胸がモヤモヤ。生理前特有の症状。
イライラしがちな時期なので、無理せずにできることをした。
階段の掃除をして、あとは単純作業。
アンケートサイトのポイントの11月~12月分の計算など。

TCK女王盃(Jpn3)は、6-11、11-12のワイドを買っていたけど、
⑪リネンファッションが直線で力尽き、外れ(´・_・`)
⑥レーヌブランシュがひたすら可愛かったからいいか(〃❛ᴗ❛〃)
父クロフネ似。


三浦しをんの書評集『本屋さんで待ちあわせ』を読み終わった。
毎日ゆっくりとしたペースでじっくり読んでいたので、
読み終わるのに時間がかかった。
私が読んでいたのは文庫版なのだが、
文庫版にこれだけ作者が追記しているのも初めて。
明らかに文庫版の方がお得である☆

書評集に紹介されている書籍の中から興味を持った書籍を
いつか読んでみたいと思う。
ただ文体が自分の肌に合うのか、
自分にとって読みやすいのかわからないので、
まずその書籍を手に取ってみて、最初の数ページ目を通してから、
買うかどうか判断しようと思う。

私にとって知らない本や映画が多すぎる。
これらの世界にどっぷり浸かりたいなあOo。。( ̄¬ ̄*)
そのために、頑張ってやることを終わらせよう。
やること多くて、時間があっても足りない。

♥diarynote時代に相互だけ読めた秘話(/∀\*)
晴れて気温が高い日ほど、風が強くて寒く感じるのよね。
そんなことない?こっちの地域だけかなあ。

自分の知らない本の世界

2021-11-24 | 本棚
今読んでいるのは三浦しをんの書評本。
トイレか、車の助手席で読むくらいなので、
ほんまに日々ちょこちょこしか進まないんですが。
書評本を読んで思うのが、自分の知らない本、自分の知らない著者って
本当に多いんだなあって事。
当たり前だけど、思い知らされる。

中でも自分が興味を持って、手に取ってみて、文章に目を通して、
気に入る作品って凄い出合いなんだなあと。
肌に合うか合わないかって、触れてみないとわからないもの。

でも、この三浦しをんって作家は、どんなジャンルの本や漫画も読むから
尊敬する。
私ももっと人のエッセイを読もう。興味を持った本を読もう。
で、読んだけど肌に合わなかった本は手放そう。

ところで、以前日記に書いた、行方不明の本がまだ見つからないんですよねえ。
群ようこの「トラブルクッキング」、読みたいし買い直そうかなあ(*´д`)=3

♥diarynote時代に相互だけ読めた秘話(/∀\*)
自分が生きている限りどれほどの作品に触れられるのだろう。
と思いながらも、夢占いに時間を割いちゃってる現実。

加藤千恵『点をつなぐ』

2021-09-16 | 本棚


主人公のみのりは北海道出身の28歳。
東京のコンビニチェーンでスイーツの商品開発を担当している。
地元の友達が結婚・出産したりしている中で、
仕事一筋のみのりは周りと比べて内心焦ったり、
これからの人生について考えを巡らせたりと
葛藤ばかり。新商品の開発にも頭を痛めている。

恋愛に関しては、社会人1年目の頃の苦い失恋が心残りで、
長年恋人はいない。
そんな中、高校時代の同級生の立川や、
取引先のメーカー開発者の藍田さんといった、
2人の男性との関係も気になるところ。

作者の加藤千恵の小説は本当に読みやすいので、
これまで何冊も買って読んでいます。
彼女は私と同じ北海道出身で、この作品の主人公も北海道出身。
北海道の描写に関してや、周りと比べて焦る点については、
わかるわかる、と共感しながら読みました。
そしてコンビニスイーツの商品開発の苦悩や裏側も知ることができて、
読み応えがありました。
あと、ページ数が200ページ未満なのも読みやすかった。
巻末には作家の村田沙耶香との対談が掲載されています。


作品の主人公のみのりは、人に素直に甘えられず、
不器用な女性なんだと思います。
仕事以外では積極的ではなく、自分がどうしたいのか、
例えば男性とどう付き合っていきたいのかが、意思が見えてこない。
人任せだったり、流れに任せているところがある。
そして後悔してるの繰り返し。

この作品でもポイントになっていて、個人的にもひどいなあと感じたのは、
みのりが新卒1年目でコンビニ店舗の店長業務を任され、
激務で心身共に余裕がなく、大学時代から付き合っていた彼氏と
別れ話をするシーン。
この時のみのりの心境を要約すると、
”別れ話よりも、部屋に帰って眠りたかった。それほど疲れていた”って。
仕事でいっぱいいっぱいで疲れてるのはわかるけど、
彼氏に対しての態度が冷たいしひどすぎる(-_-;)

約束をキャンセルしたり連絡しなかったのもみのりなわけで、
それが積み重なって彼氏も別れを考えたのだ。
彼氏からすれば、”別れを先延ばしにしていたのはどっちやねん”っていう。
会いに行ったら会いに行ったで、言い訳なしに彼氏とちゃんと向き合って、
誠実な態度をとってほしいって思った。
彼氏はただみのりを責めたいわけでなく、みのりの労働環境のことや、
みのりの体調に関して心配して話したりしているのに。
それに対して全部言い返しては、
「知らない仕事に口出すのも、どうかと思うけど」(本書の103Pより抜粋)
と吐き捨てるみのり。
もう彼氏に同情してまうわ!!ヾ(≧□≦*)ノ

彼氏も新卒で社会人として働いていて、
それでもみのりと会おうとしてたりしてたわけで。
きっとちゃんとみのりと話がしたかったんだよね。
「別れるなら別れるということで構わない」のは、彼氏の方だったのだ。

私が働いていた頃、休みの日も仕事のことや職場のことが頭から離れなかった。
みのりは切り替えが下手だったんだろうな。昔も今も変わらず。


”自分で選びとってきた道”というのがこの作品のテーマなんでしょうけど、
仕事以外での生き方や恋愛に関しては、ちゃんと自分の意思を示して
点つなぎしていってほしいなと思いました。
もし続編が出たら読んでみたいな。

♥diarynote時代に相互だけ読めた秘話(/∀\*)
この小説は6月に読みました。
お仕事小説を読むのは避けてきたのだけど、
スイーツは大好きで身近な食品だし、スイーツ開発担当という設定は
話に入りやすかったです。
リアリティがあって、働く独身女性のドキュメンタリーのような内容でした。

でもやっぱり曖昧な態度や、仕事の疲れを言い訳にして、
恋人と別れ際までちゃんと向き合わない姿は好きになれなかった。
主人公はきっと考え過ぎちゃって行動できないのだと思う。
真面目すぎるんだよね。
自分をごまかしてその場をやり過ごしてる。
主人公の仕事を理解してくれる男性じゃないと
恋愛に発展するのは難しいんだろうなとも思います。

続編が出るかはわからないけど、
続編が出るとしたら楽しみな含みを残した終わり方だったので、
首を長くして待ち望んでいよう。

夢の中へ

2021-09-06 | 本棚
by 井上陽水

中山庸子著「自分をみがく月曜日から土曜日・自分を好きになる日曜日」と、
群よう子著「トラブルクッキング」というエッセイが
家の中で見つからないのだった。
いったいどこに行ったんだろう。

後者はここ数年買ったエッセイで面白かったし、
捨てるわけないと思うのだが、
問題は前者。
捨てちゃったんだろうか。こんなの実践しないし、とか思って。
彼に逢えない間の過ごし方の提案として参考にしたいのに。
あと「トラブルクッキング」は母親に教えたいエッセイだし、
また読みたい欲が出てきていて。

読みたい時に読みたい本がないと、読みたい欲求が果たせない。
逢いたい時に逢えないと、逢いたい欲求が尾を引くように。

もう1回念入りに探してみてから買い直す方がいいよね。
引っ越しの時からそのまま収納してある段ボールを1個1個開けて
調べるしかないか。どこに紛れ込んでるかわからんし。
漫画に関してはどこに何が入ってるかわかりやすくリストにしてあるんだけど。

彼が3大好きな漫画の内の1つが歯抜けになっていたり、
持っていたCDが見つからなかったりして、
なんでって思っていたけど、私もそういうことあるのだ。
彼の身になって初めてわかるのだ。彼の状況や気持ちが。

瀬尾まいこ『強運の持ち主』

2021-04-14 | 本棚

※表紙画像は版元ドットコムより。

営業の仕事を半年で辞め、
恋愛も習い事も長続きしなかった吉田幸子は、
一人でできる仕事というだけで、占い師の門を叩いた。
「ルイーズ吉田」という名で占い師を始めて早3年。

しかし、真面目に占っていたのは最初だけで、
客の人となりや、話し方、相談内容などから
直感で占うようになり、話術を活かして
人気占い師にまで上り詰めた。

この吉田は腹黒いし、正直性格が悪い(;´Д`
1回20分占って3000円をもらう事を、ちょろいと思っている。
適当に話を合わせ、的確な言葉を投げかけて、
客に納得して帰ってもらえばいいという方針だ。

しかも強運の持ち主の男、通彦(ルビが振ってなかったので、
未だに何て読むのかわからない。みちひこ?)を当時の彼女から
強引に略奪している(爆)。

そんな吉田に、一筋縄ではいかない客が現れる。
まずは小学生の男の子。続いて女子高生。
前者の客も、後者の客もしつこく店に通い詰めるし、
吉田も真剣に世話をする羽目に。

更に吉田自身や、通彦にも危機が。
占い師としての実力を発揮して、危機を回避できるのか!?


まず、小説に関しては読みやすかったです。
瀬尾まいこさんの小説を初めて読んだんですが、物語に入りやすかった。
連作短編集で、第3話の「おしまい予言」という回に
関西弁の登場人物が出てきて、ここで瀬尾まいこさんが大阪出身
という事を知りました(それまで、著者紹介を見てなかった)。

ユーモアもあるんだけど、個人的にはあまり笑えず(^^;
あまりにもサラサラ読めちゃうし、主人公の性格もサバサバしてるし、
個性的な登場人物も出てくるけど、どうにもクセがないというか。
全体的に平凡で、のほほんとしてる。
やっぱり主人公を好きになれなかったっていうのが大きい。
主人公の人を冷たく突き放す事ができない面とか、
熱心で面倒見のいい点はあるのだけど、
どうも”いい人柄”っていうのが読んでて伝わってこない^^;

で、占い師を信じてる人も、元々占い師に対して懐疑的な人にとっても、
この作品で「やっぱり占いって気休め程度なのね」って思うと思います。
特に占い師にお金を払って占ってもらうのって、
よっぽど誰にも相談できなくて悩んでるか、
軽い気持ちで相性や将来を占ってもらうカップルくらいでしょう。
有料で占ってもらうくらいなら、自分で占いの本を読んだり、
雑誌の占いページを読んだり、ネットで検索したりする。
今までそうしてきた。

私だって彼とは誰にも相談できない関係だし、
今度いつ逢えるのか、彼とどれくらい先まで続いていけるのか、
知れるものなら知りたいですよ(;´▽`
でももしも占い師に良い事を言われたらいいけど、
不倫だし悪い事なのは百も承知だし、
悪い事を言われても納得できないと思う。
悪い事を言われて別れるくらいなら付き合ってないしね。

結局状況を受け入れるか、変化を求めて自分で行動するかしかないよ。
他人も環境も変わる時は変わるけど、変わらない時は変わらないし。
占いは人の背中を押すだけで、良い事を信じて、
悪い事は信じないか気をつける程度でいいと思う。
私も夢占いやおみくじなどではそうしてる。

そう。この作中でも、「(占いは)いつも当たるわけじゃない」
って言ってますし。
主人公は占いよりも直感を信じてるし(笑)。

ここまで長々と書いてきましたが、
瀬尾まいこさんの小説は読みやすかったので、
他の作品も読んでみたいと思いました。

♥diarynote時代に相互だけ読めた秘話(/∀\*)
(前略)
私も人の話聴くの好きだし、一人で仕事するのが向いてると思うから、
案外占い師に向いていたのかも^0^;
(中略)
生まれ変わったらにしよう。
(中略)
ま、本当は男に生まれ変わりたいけどね。

柚木麻子『あまからカルテット』

2020-04-08 | 本棚

※表紙の画像は版元ドットコムより。

柚木麻子さんの小説を読むのは、この作品が初めてです。
アラサー女子4人組の友情ものなんですが、
料理が題材になっていて、推理小説的要素もあります。

彼女達は女子中学からの親友で、4人とも
「困った時はお互い様。放っておけない」
という精神の持ち主。
1人がピンチの時は、3人が協力して助ける
っていうのが主な話の流れです。

学生の頃と違うのはアラサーになって、
環境や立場に変化が出てきた。
それぞれ今やこれからへの不安、自信のなさ、嫉妬心など抱えながら、
それでも変わらない友情を貫いていくっていうのが、凄いなと思いました。

いくら旧知の仲でも「踏み込まれたくない、放っておいて欲しい」
って部分はある。
その部分に触れないで、そっとしておく事もできるし、
それが思いやりでもあるのだが、
彼女達はわざわざ首を突っ込むし、ずけずけと踏み込んで行って、
大きなお世話なのを承知で世話を焼くのだった。
でもそれは、「あなたはひとりじゃない。私達がいるんだから、
もっと頼って。寄りかかっていいのよ」
という4人の懐の深さだと思う。
そして信頼感。

こういう友情が羨ましいし、理想的ではある。
でも私にはできない。
踏み込まれたくないし、踏み込むのも怖い。
自分から縁を切った事もあるし、裏切られたり距離を置かれた事もある。
女の友情は難しいなと思うし、人付き合いは疲れるから、
友達はゆるゆると細く長く繋がっている子だけでいい。

文章は会話のテンポが良くて、ワチャワチャと賑やかで読みやすかったです。
4人の性格や状況も細かく設定されていて想像しやすかったし、
女ならではの心の闇や30手前の焦りも共感できる。
特に「おせちでカルテット」は大晦日から元旦にかけて、
4人が最大のピンチを乗り切れるのか緊迫感があります。
果たして彼女達の友情はいかに!?

ただ、「恋する稲荷寿司」の、
咲子が一目惚れした男性と会話するきっかけになった具体的な出来事が
書かれてないんですよね。
咲子と男性は花火大会で出逢うのですが、
「お騒がせしたお詫び」ってだけで男性が話しかけてきて、
一目惚れするって(^^;
うーん。この出だしだけがどうも微妙なんです。

森下典子『日日是好日』

2020-03-27 | 本棚

※表紙の画像は版元ドットコムより。

「にちにちこれこうじつ」と読みます。
先に映画版を観て、純粋に良い映画だなあと思い、
古本屋でたまたま原作を見つけて、買いました。
映画を観てその原作を読むというのはこの作品が初めてだし、
森下典子さんの本を読むのも初めてでした。

作者が茶道を習い始めたきっかけ、
「お茶」が気付かせてくれた15の発見、
そして自身に訪れた変化について、
丁寧にわかりやすく描かれているエッセイです。

先述した通り、私はこの作品は映画版から入ったので、
原作も完全に物語だと思っていました。
読んでいる途中で、彼に「これってエッセイ?」と訊かれ、
エッセイだという事に気付いたのでした。
というのも、ただつらつらと茶道の作法や茶道での出来事を
書いてるわけでなく、登場人物のセリフが出てくるのです。

そして章ごとに、お茶を習っているうちに気付いた事、
成長した事、成長できていない自分に落ち込む事、
茶道がただのお稽古事ではなく、五感で季節を感じ、
生き方にも影響を与える学びの場になっていた事実などが
順を追って描かれ、情景が目に浮かぶようでした。
特に映画を先に観たからかもしれませんが。

ひとつの事を長く続けていくと、気付ける事ってこんなにあるんですね。
そして長く続けていても、失敗したり自信が持てなかったりする事も。
茶道って奥が深いです。

サラッと読める文章ですが、章ごとに目から鱗だし、
目から涙がこぼれる話もあります。
そうですね。もし彼にこの本を薦めるとすれば、
第十一章と、第十四章は読んでみて欲しいですね。ジーンときますよ。

最後に作者が長年茶道を続けてこられたのは、
武田先生の存在が何よりでしょう。
映画版では生前の樹木希林さんが演じておられました。
武田先生とのやりとり、武田先生が厳しくも穏やかに教えてくれた事が、
作者の人生を支えているのだと思いました。

ふとした時、手にとってじっくり読みたくなる作品です。
映画を観た時も感じたけど、「日本の良さ」を感じられるし、
ストンと腑に落ちる瞬間があったり、感動したり、
人生を生き抜いていくためのヒントをくれる1冊です。

尾形真理子『試着室で思い出したら、本気の恋だと思う。』

2020-03-26 | 本棚


確か失恋した年に本屋でこの本を見かけて、
小説のタイトルと帯のキャッチコピーに
心を射抜かれまして、思わず手に取ってしまった。
出だしの数ページだけ読んで、定価で買いました。

帯のキャッチコピーは、
「可愛い服を買ったとき、
一番に見せたい人は誰ですか?
実らなかった恋にも
ちゃんと実ができている。」

実らなかった恋にも、ちゃんと実ができていたらいいな。
と心底思ったし、泣きそうになったのを憶えています。

おしゃれはもちろん自分の為にするものだ。
恋をしてようがしてまいが、
パートナーがいようがいまいが、
人は裸族でない限り何かしら衣類を纏って生きている。
でも、恋する相手がいる。パートナーがいる。
その人に逢ったり、その人と出かけたりする場合は、
その相手を意識して着る服を選んでいるのではないか。

試着室で、服を試着している時、誰を思い浮かべるか。
可愛い服を買った時、一番に見せたい人は誰か。
その相手こそが、自分の本当に好きな人。
鏡は、自分の姿だけでなく、心も映す。
心は表情にも出るからだ。
特に試着室はプライベートな空間だ。無防備な姿と表情をさらけ出す。
この場所で嘘をつこうとしても、鏡に映った自分自身と、選んだ服は
嘘を許さない。
嘘や思い込みはその場しのぎでしかない。

だから、この小説に出てくるセレクトショップの店員は、
恋や仕事や私生活に悩む女性達に嘘のないアドバイスをし、
本当に似合う服をチョイスしてしてくれる。
客への距離感がちょうどよく、サバサバしていそうで、
親身になって相談に乗ってくれる。
服を通じて、悩んでいた女性達の迷いや不安が消え去って、
スッキリ晴れやかになる。
自分を認めてあげられるようになる。
好きな人やパートナーを思いやる事ができる。
服の力って、おしゃれの力って、人の気分だけでなく人生をも変えるのだった。

尾形真理子さんの本を読んだのは、この小説が初めてでしたが、
とても読みやすいです。
尾形さん自身もファッションが好きなんだと思いますね。
ちなみにこの本の真の主人公、セレクトショップの店員の恋については、
エピローグに書かれています。
芯が強くて凛としている女性って格好良くて憧れます。
こんな店員さんだったら、口が堅そうだし、私に似合う服も教えてくれるかな。
出会ってみたいな。

WINGS

2020-03-19 | 本棚
今読んでいる小説、早く読み終えてしまいたくて、
ここ数日熱心に本に向かっている。
でもこの小説を読み終えてしまったら、次に読む小説がない。
あるのは過去に読み終えた小説だけ。
案外前読んだ小説を読み返すことってないのだった。
読み返してみようかな。まだ未定ですが。

精神的に辛い時って、時間が許す限り寝るのが一番だね。
寝まくってスッキリした。
色々な夢を見たけど、憶えててメモを取ったのもあれば、
忘れてしまっている夢もある。
夢占いしてみよう。

『ももこの話』

2019-11-16 | 本棚
最近買ったさくらももこさんのエッセイを
昨日から読み始めたのですが、
何か読んだ事あるような気がして、
目次を確認したり、ザッとページをめくって目を通したら、
あ、この本持ってるわ(^0^;
前一度読んだ事ある!

同じ本をもう一冊買ってしまった(>_<)
しまった~。やらかした~。
表紙と本のタイトルを見て気付かなかった私が悪いんですけど、
やっちまった感がある。あーもう。
ブックオフで110円だったとしても、もったいないなあ。

♥diarynote時代に相互だけ読めた秘話(/∀\*)
持ってるのに同じ本を誤ってもう一冊買ってしまった経験ある?
あってもなくても私を慰めて♡