洗浄に使われる界面活性剤の刺激目安をまとめてみました。
実際に陰イオン、両性イオン型界面活性剤はもっと有ります。
多く見かける物をピックアップしてます。
*刺激性と内分泌かく乱物質による影響はイコールではありません。
*石鹸は刺激は強いのですが、内分泌かく乱物質の影響は少ないと私は考えています。
但し石鹸は強アルカリです肌のバリやゾーンを刺激し、乾燥します。
上から保湿の為に付けるクリーム等に化学原料をベースとしたクリームを使う事で保湿は出来ますが、
内分泌かく乱物質が肌に浸透しやす状態になってしまいます。
*難しい話ですが、様々な角度から考える必要があると思いませんか?
私は化学成分の入らない天然素材100%化粧品を愛用、お勧めしています。
(★マークもアミノ酸が天然物か?合成物か?等
エタノールが医薬成分のエタノールか?飲用のエタノールか?で肌刺激は大きく違ってくると考えられています。)
下記は本質です。
さて、内分泌かく乱物質として調べられているのは・・・・・・。
化粧品としてはフェノール・ベンゼン・トルエン・キシレン・フッ素他です。下記エコチル調査内、基本計画からご確認できます。
http://www.env.go.jp/chemi/ceh/outline/data/kihonkeikaku.pdf
内分泌かく乱物質の中で特に私たちの家庭生活に身近なものは16Pのe~17Pのfだと思います。
本質からこれが確認できるのはベンゼンは
1 | 陰イオン界面活性剤 | 直鎖型アルキルベンゼンスルホン酸 | 551841 | 3 | 本品は,定量するとき,換算した乾燥物に対し,ドデシルベンゼンスルホン酸(C18H3003S: 326.50)96 .0 %以上を含む. | 本品は、ドデシルベンゼンスルホン酸(*)のナトリウム塩であり、次の化学式で表される。 | DODECYLBENZENE SULFONIC ACID、Sodium Dodecylbenzenesulfonate | 25155-30-0 |
直鎖は生分解性が悪く河川の汚染で問題になりました。刺激が強いので、主に洗濯用洗剤に多く使われています。
1 | 陰イオン界面活性剤 | アルキル(C12,13)硫酸Na | 550585 | 3 | 本品は,主として炭素数12,13 のアルキル基を有するアルキル硫酸ナトリウムからなる.本品は定量するとき,アルキル(12,13) 硫酸ナトリウム(平均分子量:296. 1)として表示量の90~110% を含む. | 本品は、炭素数12,13の脂肪族アルコールの硫酸エステルのナトリウム塩である。 | SODIUM C12-13 ALKYL SULFATE Sodium C12-13 Alkyl Sulfate | (TEA 102-71-6)(硫酸 7664-93-9 ) |
陰イオン界面活性剤のうち石油合成物×石油合成物は1に分類される成分のみだと思います。
生分解性が良く分岐させたものが下記類、高級アルコール系です。
2 | 界面活性剤 | ラウリル硫酸Na | 551192 | 3 | 本品は,主としてラウリル硫酸ナトリウム(C12H25NaO4S:288.38) からなる. | 本品は、ラウリルアルコール(*)の硫酸エステルのナトリウム塩であり、次の化学式で表される。 | SODIUM LAURYL SULFATE Sodium Lauryl Sulfate | Sodium Lauryl Sulfate |
2は歯みがき粉の発泡剤として現在も主流です。(子供用にも配合されています。飲んじゃいそうですが・・・)
口腔以外の体を洗うものに使うには刺激が強いとして現在まで長らく人を洗うものの(シャンプー、ハンドソープ、ボディソープ)に主に採用されてきた洗浄成分が3、6のタイプ
3 | 陰イオン界面活性剤 | ラウレス硫酸Na | 552615 | 3 | 本品は,主としてポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウムからなる.本品は,定量するとき,表示量の90~110 %に対応するポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム〔C12H25NaO4 S ・(C2 H4O)n 〕を含む. | 本品は、ラウリルアルコール(*)のポリエチレングリコールエーテルと硫酸のエステルのナトリウム塩であり、次の化学式で表される。 | SODIUM LAURETH-12 SULFATE,SODIUM LAURETH SULFATE,Sodium Laureth Sulfate, | 9004-82-4(generic)、1335-72-4、3088-31-1、68585-34-2(generic)、68891-38-3(generic)、91648-56-5 |
スルホン型が
6 | 陰イオン界面活性剤 | オレフィン(C14-16)スルホン酸Na | 550954 | 3 | 本品は、炭素数14〜16のα-オレフィンをスルホン化したアルキルスルホン酸のナトリウム塩の混合物である。本品は,主として炭素数14 からなるα-オレフィンを無水硫酸でスルホン化した後,水酸化ナトリウムで中和し加水分解したものである.本品を定量するとき,テトラデセンスルホン酸ナトリウム(C14H27NaO3S:298 . 42)として表示量の90~110 % を含む. | SODIUM C14-16 OLEFIN SULFONATE、Sodium Dodecylbenzenesulfonate | 68439-57-6 |
5・6は高級アルコール合成物。高級アルコールは天然物と鉱物副産物のアルコールと硫酸やスルホン酸の合成で作られます。
由来で言えば正に天然由来になります。
界面活性剤の歴史http://www.live-science.com/bekkan/intro/history.html石鹸百科さん
興味がある方はご参照ください。
上記ではまだ刺激が強い。改良されたのが
10 | 陰イオン界面活性剤 | イセチオン酸Na | 550623 | 2 | 本品は,主として2-ヒドロキシエタンスルホン酸のナトリウム塩(C2H5NaO4S:148 .11) からなる. | 本品は、イセチオン酸のナトリウム塩であり、次の化学式で表される。 | SODIUM ISETHIONATE | 1562-00-1 |
10、以降のイメージは天然物×合成+天然物×合成物 勿論 天然由来です。
次に原料について。ナフサ(石油を精製する→ナフサ分解工場→ナフサはここで化学反応によって、エチレン、プロピレン、ブタジエン、ベンゼン、トルエン、キシレンなどという重要な製品につくりかえられます。
https://www.jpca.or.jp/junior/01howto/tour2.htm
https://www.jpca.or.jp/junior/80dic/index.htm#kisoseihin
石油合成の化粧品原料はナフサから生まれた成分を、石油又は天然物と合成させたものです。
刺激性の話に戻りますが、
8、は酸化エチレンと天然×合成アルコール(高級アルコール)で合成したものです。
先日ご案内した美容専門書、伝(DEN)の表に合わせて順番を付けていますが、正直8以降の刺激の順番は私も明確ではありません。
12と13のアミノ酸系に対しても単体で調べたことは無く、どっちが低刺激かわかりません。
これらの成分がリスクが無い成分では無いと伝えてきているのは、天然由来であってもこの様に複合で石油由来の合成をしています。
そのご先祖様はナフサに行き当たり・・・・・・。
硫酸系・スルホン酸系に比べればアミノ酸系や両性塩基合成物(ベタイン系)はリスクは低くなると思います。
10 | 陰イオン界面活性剤 | イセチオン酸Na | 550623 | 2 | 本品は,主として2-ヒドロキシエタンスルホン酸のナトリウム塩(C2H5NaO4S:148 .11) からなる. | 本品は、イセチオン酸のナトリウム塩であり、次の化学式で表される。 | SODIUM ISETHIONATE | 1562-00-1 |
10 | 陰イオン界面活性剤 | ココイルイセチオン酸Na | 551197 | ~2 | 本品は,主としてヤシ油脂肪酸と2-ヒドロキシエタンスルホン酸との縮合物のナトリウム塩からなる. | 本品は、イセチオン酸のヤシ油脂肪酸エステルのナトリウム塩であり、次の化学式で表される。 | Sodium Cocoyl Isethionate | 68187-30-4 58969-27-0 61789-32-0 |
11 | 両性界面活性剤 | ウンデシレナミドプロピルベタイン | 556410 | 2 | 本品は,主としてウンデシルヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタインナトリウムからなり,通常,「イソプロパノール」,エタノール,水又はこれらの混液を含む. | 本品は、次の化学式で表される両性化合物(分子内塩)である。 | Undecylenamidopropyl Betaine | (硫酸 7664-93-9 ) |
11 | 両性界面活性剤 | ココアンホ酢酸Na | 551194 | ~2 | 本品は,主として2 位に炭素数11~17 のn-アルキル基を有する1-ヒドロキシエチルイミダゾリンをカルボキシメチル化して得られ,通常,「イソプロパノール」,エタノール,水又はこれらの混液を含む. | 本品は、次の化学式で表される両性化合物(分子内塩)である。 | SODIUM COCOAMPHOACETATE Sodium Cocoamphoacetate (旧称)COCOAMPHOACETATESodium Cocoamphoacetate | 68334-21-4 68608-65-1 |
11 | 両性界面活性剤 | ウンデシレナミドプロピルベタイン | 556410 | 2 | 本品は,主としてウンデシルヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタインナトリウムからなり,通常,「イソプロパノール」,エタノール,水又はこれらの混液を含む. | 本品は、次の化学式で表される両性化合物(分子内塩)である。 | Undecylenamidopropyl Betaine | (硫酸 7664-93-9 ) |
12 | 陰イオン界面活性剤 | ココイルメチルタウリンNa | 551212 | ~2 | 本品は,主としてヤシ油脂肪酸メチルタウリンのナトリウム塩からなる.通常,「イソプロパノール」,エタノール,水又はこれらの混液の溶液である. | 本品は、ヤシ脂肪酸(*)とN-メチルタウリンのアミドのナトリウム塩であり、次の化学式で表される。 | SODIUM METHYL COCOYL TAURATE、Potassium Methyl Cocoyl Taurate | 12765-39-8、61791-42-2 |
13 | 両性界面活性剤 | コカミドプロピルベタイン | 551186 | ~2 | 本品は,主としてヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸からなり,通常,水,「エタノール」,「イソプロパノール」,「グリセリン」又はこれらの混液を含む.本品は,定量するとき表示量の90~110%に対応するヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸を含む. | 本品は,主としてヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸(C19H38N203) からなる. | COCAMIDOPROPYL BETAINE、Cocamidopropyl Betaine |
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次に★マークの界面活性剤の考え方です。下記本質を参照下さい。起源の原料をどこまでこだわるって合成しているか・・・・・により変わると思います。天然×天然合成物でも界面活性剤は作れます。
医療用のエタノールか?
食用のエタノールか?食用のエタノールで合成。ここまでこだわっていたら、敏感肌さんや化学物質過敏症さんにもやさしいと思います。
★ | 陰イオン界面活性剤 | ココイルグルタミン酸Na | 551202 |
② | 本品を乾燥したものは,定量するとき,N-ヤシ油脂肪酸アシル-L-グルタミン酸ナトリウム93 %以上を含む. | 本品は、ココイルグルタミン酸(*)のナトリウム塩であり、次の化学式で表される。 | Sodium Cocoyl Glutamate | 68187-32-6 |
合成原料はとても安価なのに比べ天然原料は価格が高いこと。
天然物だからこそ腐りやすい。
高度な技術力が必要だそうです。
これらがクリアできれば決して私たちの手に届かないものではありません。
裏表示をご確認の上、メーカーの方針を確かめると良いかも。
注:良いことばかり書いてあるけど裏表示が・・・・・・・?
そんなメーカーも沢山あります。
私が一番大切だと思うのは裏表示とメーカーの姿勢です。
販売員の言葉だけを信じるのではなく、裏表示を確認した上で説明会があれば参加する事もおすすめします。
だって化学の世界だもの。
メーカーの人間というよりも科学者の説明が良い。
科学者さんの説明が必要だと思うのです。
あくまでも裏表示を確認してから。
私は職業柄(美容師)講習が当たり前なのかもしれませんが。笑
マニアックな話を長々と失礼致しました✨
By さえぽん。