徒然草庵 (別館)

人、木石にあらねば時にとりて物に感ずる事無きに非ず。
旅・舞台・ドラマ・映画・コンサート等の記録と感想がメインです。

モーツァルト!(2014東京公演)

2014年12月04日 | 舞台
舞台ネタ的にご無沙汰しております。庵主です。


11月はほとんど予定を入れていなかったので、今回が約1ヶ月ぶりのナマ舞台となります。
月末も押し迫った30日と、今日、日比谷の帝国劇場まで行ってきました。




友人から「是非一度観に行くべき」と勧められまして。←この友人、30年近くキャリアのあるものすごいミュージカルファンw


11月30日(日)12:30~
キャストは、山崎さん(ヴォルフガング)・平野さん(コンスタンツェ)
香寿さん(ヴァルトシュテッテン男爵夫人)・内田さん(アマデ)。


素晴らしかったです。
さすが、帝劇ミュージカルブランド!何もかもが別世界。
山崎ヴォルフの女の子みたいにカワイイ可憐な容姿とやんちゃな男の子のスピリットが溶け合う存在感にメロメロ+激萌えw アマデちゃんが愛らしすぎる!男爵夫人ステキ!と、ミュージカル初心者にありがちな大喜びっぷりでした。

そして。

偶然、劇場で件の友人に会ったので「いや~、素晴らしかった♪」と言ったら…「で、井上回はいつ行くの?」思わず「えっ?!」いやチケ取りのタイミング逸して完売で完敗だったのだよ…と言い訳をしてみたものの、今日の内容がもしもキャストを替えたらどうなるのか?という好奇心、そして、終演後井上ヴォルフについて熱く熱過ぎるくらい語る彼女に押し切られ?!ついチケットをゲットしてしまいました。


12月4日(木)17:45~
ヴォルフのキャストはもちろん、井上さん!!!
そして平野さん(コンスタンツェ)・春野さん(ヴァルトシュテッテン男爵夫人)・日浦さん(アマデ)。





幕間の時点で、既に言葉がなかったです。

どっちが良い、どっちが好き、とかではないですし、
二回目ということもあって感情移入もしやすかったのかもしれませんが…。


私、久しぶりに歌を聴いて涙を流しました。
悲しくはないのに、魂揺さぶられる、全感覚持っていかれる、というのはああいうのでしょうか。


『赤いコート』『僕こそ音楽』『残酷な人生』『影を逃れて』『何故愛せないの』などなど…
どの曲もヴォルフの想いそのままに、全身を打ちのめすかのようにストレートに響いてきました。


とにかくウルウルしっぱなしでしたが、名曲『星から降る金』でついに涙腺決壊してボロボロ泣いてしまいました。男爵夫人の天の導きのような歌声も、歌詞ももちろんですが、その中で繰り広げられる父と子、姉と弟の愛情と葛藤の言葉のないドラマが、私の(ちょっと疲れていた)心を鷲掴みにしたのかもしれません。レオポルトの父の愛に泣き、ナンネールの優しさに泣き、ヴォルフの葛藤とアマデの純粋さに泣き…久しぶりに涙を流して、本当にスッキリしました。


他の部分も、前回のベースがあったからこそ!今回はもっともっと深く入り込めました。
やはり二度目観に行ってよかった!全く別のお芝居を観ているようでした。


そして「最高のキャスト」による素晴らしい歌声と美しい旋律に身を任せながら、家族とは、愛とは、夢とは、成功とは、そして幸せとは…と繰り返される不可視の問いに心地よく思考をめぐらせた豊かな時間でした。パンフレットも買ってきたので、ゆっくり紐解いてみようと思います。



二人とも素晴らしいヴォルフ!!!
完売じゃなかったら「井上ヴォルフ&山崎ヴォルフを各もう1回ずつ」観に行きたいなあ…!!!(笑)


まさしく「言葉よりも、記憶と感覚に永遠にとどめておきたい」素晴らしい舞台でした。
全てのキャストに惜しみない拍手を!!





追記。12月5日はモーツァルトの命日だったんですね。
その前日に偶然にも観に行ったのは、やや感慨深いものがあります。