(11/4 加筆あり)
東京公演がなんとも予想外に(笑)すっごく面白かったものですから、偶然名古屋で用事があった1日「これ幸い♪」で大千秋楽のチケットを取って、4回目&最後の舞台を観てきました。
東京公演の感想はこちら。
http://blog.goo.ne.jp/sally_annex/e/15cf4287678c670bed84a65718643b8f
実は名鉄ホールって行ったことなかったのですが、デパートの中にまさかあんな劇場があったとは!(笑)しかし設備がいかにも古い…あと音響があまり良くない…公演終盤で舞台嗄れしていたのを割り引いても、役者さん声の出し方・聞こえ方が東京とは全然違ってたし。なお観る側としては「とにかく椅子が固い!」2時間結構しんどかったのは私だけでしょうか?来年以降改装されるとのことで何よりです。
さて、どんな公演でもそうですが、千秋楽というのは一種独特のワクワク感があり、また「終わってしまう」寂しさもあり、芝居によっては役者さんたちの「千秋楽スペシャル」が飛び出したり、サプライズやハプニングもあったり…ちょっとしたご褒美的なものに出会えます。
この日の開演前のアナウンスが既に贅沢!
D-BOYSの山田くんに、キャラメルボックスの岡田さん、三浦さん、筒井さんと合計4人が参戦。
山田くんが「今日で1年間ずーっとやってきたD‐BOYS10周年のイベントや公演も、今日の『駆け風』を持って最後なんですよ」筒井さん「わー。そうなんだ!」山田くん「もうね、気合が入らないわけないですよね!」と大盛り上がり。一方で山田くん「1か月の公演振り返ってどうでした?D-BOYSどうですか?」岡田さん「すごいざっくりだなあw」筒井さん「若くて元気でホントにいい子が多くて素敵な集団だよね~!」三浦さん「振り返って、ってまだ今日の舞台始まってないのにそんなこと聞いていいのかな?」(笑)
堀井新太くんのお父さんと同い年だったのが「一番のショックだったこと」と振り返る岡田さん。「楽屋での呼び名がパパですからね」「やめてよ、何だか違うパパみたいな響きじゃん、それ…」とワイワイ。ラジオかい!とツッコミをしたくなるようなにぎやかなおしゃべり&後方で開演待ちの座長・和田くんが折々に余計なこと(笑)を口走る山田くんの頭を無言で叩きに来る、というカオスっぷり。あの~、前説とか注意事項言わなくていいんですか?と時計を見ていらぬ心配をする私でした。(^^;
ちなみに山田くんは最初から最後まで「だい・せんしゅうらくっ!」と元気良く叫んでましたが、誰も突っ込みをしないままホントに最後のカテコや挨拶まで「だい・せんしゅうらく」で終わってしまいました。(もちろん本当は「おおせんしゅうらく」…だから「おおらく」って略すのです)あははw
☆
お芝居本編は何度見てもやっぱり「いい作品だなあ」と胸がじんわり温かくなりました。久しぶりに観たせいか、「あれ?この場面こんな動きだったっけ?」「ちょっと変わった(変えた)かな?」と思うところもチラホラ。
迅助はやっぱり迅助でした。あんなに弱くて情けなくてバカ正直なんだけど、天性の明るさと、不思議と人を動かす力がある。何故なんだろう。放っておけない、と思わされました。時々脇キャラが濃すぎて誰が主役なんだよwと思ってしまうこともあるのだけど、それも含めて全部が「立川迅助」!いいお芝居でした。彼のあの雰囲気がなかったら、こういう舞台にはならなかっただろうな、と。
岡田さんの龍馬はやっぱり凄かった、の一言に尽きます。何か降臨してんじゃないかしら?と思う、生々しいリアリティーと愛嬌と気概、迫力。そしてピンチになっても無理解に取り囲まれても「笑顔」で嘆き「笑顔」で怒る。岡田さんの龍馬を見ていると、ふっと「ひょっとしたら史実の龍馬もこんなふうに泣き笑いみたいな表情で夢を語る時もあったのかも」とさえ思えてきます。とことんポジティブ。とことん人を信じる。とことん人を許す強さ。そして何より「他人を責めない」!気持ちのいい男だにゃ~!(笑)さるやんごとなき筋のおっしゃっていた通り、これが演じる最後、見納めだとすれば勿体ないと思います。でも、リアルタイムで舞台を観られた巡り合わせに感謝しています!!!
三浦さんの悪役ッぷりも磨きかかってました。心底から悪い人がいないというのがキャラメルボックス、というか成井さんの脚本の持ち味ですが、南国に関しては(たとえ動機が彼自身の「正義」であっても)最後の最後まで徹底してヒールを貫き通す信念がある、と思うんですよね。あの時代のキレイゴトだけじゃ生きていけない陰謀や闇の空気感を一番醸し出してました。だからこそ迅助や龍馬の魅力が引き立つんだよなぁ♪と思います。
新撰組隊士たちの中で、少し「浮いている」鉄砲師範役の大月先生。そういえば、キャラメルボックスの客演組はみんな土佐のほうに行ってますが(良順先生は一応w本役は安芸さん)、考えたら鍛治本さんだけが新撰組チームなので、ちょっと寂しそう?!…そこが大月先生の「新撰組新入りだけど師範扱い」という微妙な立ち位置の中で、精いっぱい背伸びして意地を張って(笑)という何とも真面目かわいい優等生っぷりにシンクロするのかもしれない、と思いました。インテリっぽくて立ち居振る舞いは丁寧ですが、結構迂闊だったりw血の気の多い所もあって、三鷹と絡むとまたこれが漫才化して面白いんですよねw(小金井にも揶揄されていましたしw)
一方で明らかにこの時期「落ち目」の新撰組(幕府側)に加わるという行為には、彼の幕臣としてのプライドを垣間見る気がします。講武所出身という設定ひとつを見ても、いわゆる「試衛館組」との微妙な距離感があったりして…なんて勝手に想像したり。『風』シリーズ新キャラだけに、彼主役のスピンオフが書けそうなキャラではあります。
剣豪集団における鉄砲遣いという特異性、沖田との立ち合いを経て最後の乱闘で彼のピンチを救う一発の射撃に繋がったり、出番は少ないけどかなり美味しい所を持っていってるよな、とも。(それもこれもキャラメルのイケメン担当ですからw)衣装も派手な柄着物の下に白シャツを着こんでちょっと洋風アレンジだったり、戊辰戦争で死ななかったら、意外に明治の世でも活躍の場を見出せる柔軟さは持ち合わせていたかもしれないな…と思いを馳せたりしました。
そして今日観て確信したのは「良順先生最強伝説」迅助を押し倒し、沖田を柱の影に隠れるほどビビらせ、鬼の副長を「涙目の仔犬」にできるのはアナタしかいない!しかも今日の筒井さんのパワフルさと来たらwww 控えめにみても三割増し。アクションも声量も増し増し。突き飛ばしも増し増し。薬吹きも増し増し。やっぱり最強!
沖田総司――CB版には絶対に存在しえないであろう(爆!)とても美しい舞台姿がとにかく印象的でした。声音も口調も「ああ、すっごく沖田総司だな~」と思えるほどで、むしろ「ここまで王道を狙って作り上げていいのかしらw」と思うほど。『風』シリーズにおける「背のスラリと高い美人な沖田総司」イメージを新たに確立したと断言します!(笑)舞台メイクきつめで、一見「大衆演劇」の剣士役みたいなのに、ちょっと垂れ目で笑うと何とも言えない可愛らしさがあったり、土方や迅助との掛け合いや「私は布団の上で何もしないで死んでいくのは嫌だ」と言い切る切ない眼差しなど、くるくる変化する表情と、台詞のないところでの小さな動き、毎回ホントに楽しませていただきました。
沖田が「絵から抜け出たように美しい」だったら、中岡慎太郎は「絵に描いたように凛々しい」見栄えのする舞台姿で、これまた眼福。見かけだけじゃなくて、龍馬を時にからかい、あしらって手玉に取りつつも、畏友として心からの信頼を寄せる中岡、という二人の関係性が見ていてすごく好きでした。龍馬が喜怒哀楽を笑顔ですべて表現している「太陽のような」存在だとしたら、中岡は常にクールさを忘れず、自分も周囲も客観視できる「月のような男」…陸援隊内の造反を招いても、暗殺されかかろうと、冷徹なまでに「今何をなすべきか」を見据えている、大人のいい男だな~、と。(たぶんこういうタイプが一番好きかもしれないw)冷静と情熱の狭間に身を置きながら、カッと熱くなるのはやっぱり龍馬絡み。太陽に照らされる月の表面というのは、白々と冷たく光りながらも、実は100℃を超える高温の世界らしい。さもありなん!
鬼の副長。ちっちゃい土方歳三というのが初見から衝撃的でしたw東京公演のアフタートークでアンケートに「土方ちっちゃい」と書かれて凹んだとか(史実では長身だったとは書いてないけど、みんなのイメージがね…と慰められていたw)…でも、これまた何とも可愛いんですよネ。そして総司をはじめ隊士たちに全力で恐れられつつも慕われる感。本人が大真面目の極致だからこそ、おかしさも倍増!(アナタ天然ボケなんですか、副長!と何度ツッコミを入れたことかw)これまで「隙のない」イメージが強かった土方に、演じたご本人も意図していなかったかもしれない?「愛嬌」というスパイスを振りかけて、何とも愛すべきキャラに仕上げたこの舞台、ステキでした♪
D組では着物が一番似合っていた、小金井兵庫。ストーリーテリングに一番必要な「声の良さ」、毎回無声映画の弁士でも見るようなワクワク感がありました。頭もよくて剣の腕もたつ、という彼のバックグラウンドは分かっているのに、加えてコメディ担当としても縦横無尽に大活躍w三鷹との絡み、日誌ネタ、どれもこれも思い出すと笑えて来てしまう…迅助と並んで、この舞台のムードメーカーであったと思います。
この舞台の中できっと一番難しい役回り、三鷹銀太夫。今回はいちいち腹立つほどに「ウザさ」満点ながら、どうにもこうにも憎めないwサラリーマンの共感を呼ぶキャラ・ナンバーワンかも…なんて思っていました。誰と絡んでも面白いwというのも主役以外にはなかなか得難い存在ですよね。そして正統派の月代つき鬘がホントによく似合うwキレイなおでこの持ち主さんでもありました。
弱さとまっすぐさを兼ね備えた、という意味では迅助と対をなすような存在にも思えた、宿毛嶺八。陸援隊は猛者揃いなせいか、逆に彼の持つ「弱さや頼りなさ」が、私たちと同じようなごくふつうの人間の持つ要素にも思え、どこか身近な存在でした。迅助に巡り合って人生が変わったであろう彼が、再会後「良き友人」として迅助とともに明治の時代を駆け抜ける姿も観てみたい…そんな未来への夢を託されたキャラにも思えてなりません。
もちろん「ほぼ日替わり?」のアドリブも健在!と言いたいところですが…大千秋楽で盛大に「やっちまったw」感のあるお二人がいらっしゃいました。
アドリブその1
物語序盤、迅助(和田くん)沖田(陳内くん)小金井(加治くん)の3人が坂本龍馬の潜伏先を探して材木商「酢屋」を見張っているところへ、陸援隊隊士らと鉢合わせする場面。誰何された小金井の「大げさな小芝居」も笑いどころのひとつなのですが…。
南国(三浦さん)に「気分が悪くなるほど飲んだと言ったが、何故酒の匂いがしない?」と重ねて問われた小金井、ニヤリと笑って「恐れ知らずだな…」(この時点で既に笑ってしまう私w)さあ、今日のアドリブはなんだ?!
小金井「恐れ知らずだな…。お前、俺たちを誰だと思ってる!?」
南国「・・・・・・?」
小金井「俺たちはなあ!最強の!三鷹三兄弟!!」 ←大爆笑wwwww
迅助や沖田も含めた全員が「ポカーン…」虚を突かれたふうに立ち尽くす中、一人気を吐く小金井w
小金井「三鷹・銀太夫!」(決めポーズ)
迅助「三鷹……金太夫!!」(恐る恐るマネをする迅助w)
やや間があって…
沖田「みたか…………どうだゆう」 ←大爆笑www
陸援隊隊士「はあ?!」
南国「何だ?!」
小金井「恐れ知らずだな…」 ←まだやるの?!w
小金井「俺たちは三鷹三兄弟!三鷹・金太夫!」(決めポーズ)
迅助「三鷹・銀太夫!!」(バカ受けw)
沖田「……みたかどうだゆー」(←完全に棒読みの総司に大盛り上がりwww)
小金井「三人揃って!」
迅助・沖田「仮面ライダー…!」 ←笑いで客席崩壊www
小金井「恐れ入ったか!!!」
陸援隊隊士が一斉に気色ばむのを見て、沖田が一言。
「こーがーねーいーさん!…絶対ムリでしょう」(爆!)
なんでこーいうことやるの?もうっ!(怒w)さーて、ここで切り替えまーす!!…と仕切る沖田にお客さん爆笑&大拍手wものすごい残念そうな小金井と、どうしようもなさそうな顔の迅助がまたかわいいw
「私は新撰組一番隊隊長・沖田総司!」 (ジャジャーン!とSEが入る!)
名乗りを上げるところで「ビシィッ!!!」と舞台の空気がカッコ良くなったのは流石流石。拍手拍手!!そうか、このために小芝居がwと変な納得をして涙目で笑ってしまいました。(この後の殺陣がまたカッコいいんだよなあ~♪)
☆
アドリブその2
ラスト近く、三鷹(こっちは本物・堀井くん)と大月先生(鍛治本さん)が鉄砲の調練のために迅助を呼び出しに来る場面。大月先生が毎回何かのアドリブを突っ込んでくる場面でもあるので、こっちとしては「今日は大楽だし、何が来るかな~w」とワクワクしていたのです。
だというのに!
だというのに!!
先生のアドリブは私の予想を斜め上、いや異次元レベルにぶっちぎってくれました…orz
三鷹「もう切腹の件はなくなったから、朝の調練に出られるはずでしょう?」
大月「あなたは10日も休んでましたからね、今日からまとめて特訓です!!」
迅助「ええっ!特訓~~~っ?!」
大月「そうです。立ち撃ち、ひざ撃ち、伏せ撃ち…」
以前観た回では「いや~今日はいい天気ですねえ…と見せかけて不意打ち!」だったり、「レフト方向への流し打ち!」などと華麗なバッティングフォームを披露していた大月先生。しかし!この日はいきなり銃を置くと…羽織の裾をガーリーに(!)持ち上げるなり…
「ウフフッ♪キャハハッ♪」
とスキップし出すではありませんか。
迅助や三鷹だけでなく、客席も(さっきとは違う空気で)「ポカーン…」(;゜д゜)
(え…いきなり脳内お花畑…?)
周囲の空気を全く気にするそぶりもなく、大月先生、何やら一人芝居を始めましたw
(女声)「きゃー♪」
(男声)「おい、待てよー」
(女声)「やだーもうー」
(男声)「せっかく来たんだから海に入ればいいのに。ホラこっちにおいで」(水をかける仕草)
(女声)「いやだってば~」
どうやら「海に遊びに来たカップル」のようです。水をかけてじゃれあっているらしい。が、これが一体どうオチがつくのか???
しかも前ふり長い!ので、周囲はポカーンと固まったまま、大月先生・オン・ステージを見ている状態w
大月「やだ、もうやめてよー。って、やめてー!!!(スパーンと殴られる仕草。その後姿勢を正して)……波打ち際の、平手打ち!(キリッ」
三鷹&迅助「・・・・・・?!?!」
相当なキャラメルサイド贔屓目で見ていた(!)私・で・す・ら、客席の大笑いが「あーようやく分かった~wそういうオチだったのね…うん、まあ、大千秋楽だし…頑張ったね…www」という、生温か~~いものに思えたのは…もう…どうしていいか…。どこから突っ込んでいいのか…いや、贔屓目に見たってアレはもうなんだかなあー…あんだけ引っ張ったのに…ものすごい脱力感&そこはかとない残念感。←
ごめんなさい。きっと大千秋楽だし、いっぱい考えられたんだと思います!でも、結果として「策士、策に溺れる」いや「考えすぎて考えがトリプルアクセルした挙句、斜め上の方向にハジけて自爆する」を、地で行ってしまわれたのだ!と解釈いたします…がっくり。三鷹(堀井くん)の「何発撃ったか私が勘定してあげますよ。なんたって、勘定方ですから!」のセリフが救いに思えたって…皮肉すぎるでしょ…w
あんまりにもあんまりすぎたので、終演後に「今日は出来損ないの伊東甲子太郎みたいだった」と友人にメールしたら「それは逆に褒め過ぎってもんじゃないか?」と情け容赦ないツッコミ返しが来て、あんかけスパを食べるフォークを取り落としかけました……orz
というわけで、最後の最後に「ご乱心!?」せっかく舞台の終盤いい雰囲気だったのに~(爆w)しばらく衝撃から立ち直れそうになかったので(公演記録映像には残らないと思いますが)記念のために半永久的に文字として残しておきます。←スライディング土下座、確定。
※ご本人にはナイミツニナ!!! ←今更!でも「お約束」だからw
☆
うれしかった瞬間
ラスト、テーマソングの「Tears」が流れる中で迅助、小金井、宿毛(土屋くん)の三人が昔を回想する場面。
小金井「どうせなら(野球を)死んだ奴らともやりたかったなあ!!そう思わないか?迅助…」
迅助「……ああ!この、空の下で!!」
劇場内なのに、まるで本物の青空を見上げるように晴れやかな三人の表情、特にラストの迅助の万感こもった眼差しにウルッと来る場面。その後ろ、ステージ後方上段には龍馬や土方、沖田をはじめとした新撰組、陸援隊の面々がズラリと並んで、遠くを見据えている…「ああ、もう終わりなんだ」と胸がいっぱいに…と、その時。
(あれ?鳥沢が浅葱だんだら羽織着てる?!…初めて見た!うわー!まさか、これは!) ←喜!
鳥沢鍬平(前山剛久くん)というのは新撰組の密偵として陸援隊に潜入していた監察方の隊士で、劇中では身分を隠しているので隊服を着ている姿は一度も見ることはなかったのです。そして、これまで観た3回でも、このシーンでの鳥沢は芥子色と紺色の平服のまま並んでいたはず。それが、今日はちゃんと隊服姿で立ってる!!!
(そうだよね、鳥沢だって新撰組の隊士だもんね。これが本来の姿なんだよね…)
新しい演出なのかな?と思いました。隣の大月先生と並んで、ちゃんと新撰組の一員としての姿でラスト迎えられてよかったね、鳥沢…とジーン(涙目)。しかし、この時点では「鳥沢の隊服の経緯」がカーテンコール後のキャスト挨拶で語られるとは夢にも思わなかった私でした。
以下、カテコ挨拶にて。
前山くん「ようやく新撰組の衣装を着ることができました!!新撰組隊士として頑張ってきたのに寂しいなーって思ってたんです。それで昨夜陳内さん三浦さん涼介さんと飲んでて、そういう話をしたんですよ。そうしたらみんなが『最後で着ちゃえよ』と…それで今日最後のシーンでようやく着れました!!ホントに…嬉しいですっ!」(大拍手)
よかったね、鳥沢~~~!!(´▽`*)
みんなの思いやりにもグッときちゃいましたよ…。
と、いいますか。
この物語を織りなすキャラクターの一人一人を、これだけ思い入れを持って観ていた自分に、鳥沢の羽織姿を目にして「初めて気が付いた!」のですよ。いや、むしろ愛でしょう!舞台上の物語はもちろんフィクションですが、それでも一人一人のキャラクターたちの「生きる姿」に心が熱くなったり、しんみりしたり、お腹の底から笑ったり…そう!徹底的に感情移入できていたんですよね。迅助のまっすぐさ、総司の一途なまでの想い、土方の不器用な優しさと覚悟、龍馬の太陽のようなおおらかさ、中岡のクールさ…挙げていくとキリがない。みんな、本当に「イイ男たち」でした♪
なお、他の方々はこんな感じでした!(敬称略)
ひとこと挨拶
筒井俊作(安芸岳次郎)
「今回D-BOYSの皆さんと共演できて、みんな若くて元気があって、それは年齢とかじゃなくて、こういうみんなと素晴らしい作品を作り上げることができて、本当にうれしく思っています!ありがとうございました!」
鍛治本大樹(大月博之進)
「初日からずーっと緊張していたんですが、それは堀井くん(=三鷹)が一体何を言いだすか分かんなかったせいです!(爆笑)結局最後まで緊張したままでした!ありがとうございました!」
三浦剛(南国塊人)
「4場の小金井さんとのバトル、あそこは毎回(アドリブとの)戦いなんですが…(笑)今日は…よくわかりませんでした!(爆笑)でもこのカンパニーでできて本当に楽しかったです。ありがとうございました!」
岡田達也(坂本龍馬)
「まずはD-BOYS結成10周年おめでとうございます(拍手。和田くん「ありがとうございます」)。そしてキャラメルボックスは来年30周年を迎えます(拍手)D-BOYSさんも20周年、30周年と続くような存在になってほしいなあと思っています。そして(客演に)呼んでくださってありがとうございました」
土屋シオン(宿毛嶺八)
「(日誌を手に)平成26年11月1日、素敵なカンパニーと素敵なお客様に囲まれて千秋楽を迎えることができて幸せでした!ありがとうございました!」
山田悠介(中岡慎太郎)
「D-BOYS10周年のアニバーサリーイヤー記念公演はすべて終わりました。こうしてこの日を迎えられたことに感謝したいです。そして、これから先10年、20年と頑張っていきたいと思います。これからもよろしくお願いします」
三鷹銀太夫(堀井新太)
「今回このカンパニーでできてホントによかったです!ホントに!ありがとうございます!(筒井さん「何故そこで俺を見る!おい、なんでこっち見るんだよ!)筒井さん見ると落ち着くんです!(爆笑!筒井さん「それならいいよw」)昨日なんか迅助をみんなで助けるシーンで泣きそうになっちゃって…ってそれはどうでもいいんだけど(爆笑!ここで岡田さん「ちょっと(客席)ザワザワしてるし!」とツッコミw)こういうの苦手なんですよー…(岡田さん「手短にねw」)あ、はい、手短に。ホントに今日はありがとうございましたーーーー!(爆笑)」
加治将樹(小金井兵庫)
「最高に楽しい舞台でした。一年でいろんな仕事をしますが、こんなにキャストも、お客さんも、スタッフもみんな一丸になっていいもの作れたな、って思えたのは幸せです!ありがとうございました」
遠藤雄弥(土方歳三)
「今から7か月前、最初にキャラメルボックスの稽古場で殺陣稽古をした時、初対面で挨拶したとき、人見知りしていた自分にみんな気を使ってくれて…(横から「ネガティブかよ!」とツッコミ入る)あの…」
感極まって涙ぐむ副長www「カワイイ~♪」と横からヤジが飛ぶw(←涙をぬぐう姿がまたギャップ激しすぎるwww)
「こうしてワタナベエンタの卒業生として呼んでくれたことに感謝…(また泣く)…みんなと一緒にできたことが本当にうれしかったです。座長はじめみんなとこの作品に出られて感無量です。これからもD-BOYSとキャラメルボックスを応援よろしくお願いいたします。自分も邁進していきます。ありがとうございました!」
陳内将(沖田総司)
いきなり後方へ→草履を脱ぎ、舞台上に一段上がって深々と平伏!!!「切腹?!」「切腹か大喜利だよなこれはwww」とツッコミが入り、「切腹はちょっと…笑点でおねがいします」と動揺する総司www「この舞台でこのメンバーと一緒に芝居ができて、この景色(満員の劇場)を見られて、今を生きれて、本当に幸せです!ありがとうございました!」
和田正人(立川迅助)
「龍馬のセリフに「夢を見んで、何が人間じゃー!」っていうのがあって、僕はそれがすごく好きなんです。エンターティンメントを仕事にしていて、お客さんに観てもらって、楽しんでもらう、それが仕事なんですけど、もちろん俳優として、夢があるんですよ。叶うかどうか、わからないけど。でも誰だって夢があって一生懸命ひた走るのが人間なんだよな、と。いつもそう思いながら芝居をしてます。だからあのセリフが心に沁みるんです。今日なんかラストだし、沁みすぎて、つい覚えたセリフを忘れそうになる(笑)でも、そんなことを感じながらたくさんの人と一緒に出会えて、お芝居できて、これはホントに奇跡です。ありがとうございました!」
「公演中、こうしてみんなと出会えて、そしてお前と、お前と…(と、共演者一人一人の前に走って指差していく)…お前と、出会えて、本当に最高だったぜ!!ありがとうございましたっ!!」
キャラメルボックス恒例の大千秋楽三本締めは、やはり「兄貴」なこの方、岡田達也さんの音頭で。ピシリと締まった手拍子の後、サプライズで座長・和田くんをみんなが胴上げ!!和田くんの目を真ん丸にしてびっくりした&嬉しそうな笑顔に観客からも大きな拍手!座長が「もっとやれー」とばかりに煽って割れんばかりの拍手が最高潮に達した瞬間、座長の「いいとも締め」も再び見事に決まり、最高の幕引きとなりました。ホント最高のお祭り気分…東京公演の終盤を観に行けなかった分、がっつり取り戻しました(^-^)/
☆
こうして『駆け抜ける風のように』名古屋大千秋楽は無事終演!
最後まで心が熱くなる素敵な舞台を、ありがとうございました。
≪余談≫
DVDは12月17日発売だそうです。大千秋楽挨拶、三本締めと胴上げは客席上手で撮影していました!多分特典映像に入るかと。ご期待ください♪
東京公演がなんとも予想外に(笑)すっごく面白かったものですから、偶然名古屋で用事があった1日「これ幸い♪」で大千秋楽のチケットを取って、4回目&最後の舞台を観てきました。
東京公演の感想はこちら。
http://blog.goo.ne.jp/sally_annex/e/15cf4287678c670bed84a65718643b8f
実は名鉄ホールって行ったことなかったのですが、デパートの中にまさかあんな劇場があったとは!(笑)しかし設備がいかにも古い…あと音響があまり良くない…公演終盤で舞台嗄れしていたのを割り引いても、役者さん声の出し方・聞こえ方が東京とは全然違ってたし。なお観る側としては「とにかく椅子が固い!」2時間結構しんどかったのは私だけでしょうか?来年以降改装されるとのことで何よりです。
さて、どんな公演でもそうですが、千秋楽というのは一種独特のワクワク感があり、また「終わってしまう」寂しさもあり、芝居によっては役者さんたちの「千秋楽スペシャル」が飛び出したり、サプライズやハプニングもあったり…ちょっとしたご褒美的なものに出会えます。
この日の開演前のアナウンスが既に贅沢!
D-BOYSの山田くんに、キャラメルボックスの岡田さん、三浦さん、筒井さんと合計4人が参戦。
山田くんが「今日で1年間ずーっとやってきたD‐BOYS10周年のイベントや公演も、今日の『駆け風』を持って最後なんですよ」筒井さん「わー。そうなんだ!」山田くん「もうね、気合が入らないわけないですよね!」と大盛り上がり。一方で山田くん「1か月の公演振り返ってどうでした?D-BOYSどうですか?」岡田さん「すごいざっくりだなあw」筒井さん「若くて元気でホントにいい子が多くて素敵な集団だよね~!」三浦さん「振り返って、ってまだ今日の舞台始まってないのにそんなこと聞いていいのかな?」(笑)
堀井新太くんのお父さんと同い年だったのが「一番のショックだったこと」と振り返る岡田さん。「楽屋での呼び名がパパですからね」「やめてよ、何だか違うパパみたいな響きじゃん、それ…」とワイワイ。ラジオかい!とツッコミをしたくなるようなにぎやかなおしゃべり&後方で開演待ちの座長・和田くんが折々に余計なこと(笑)を口走る山田くんの頭を無言で叩きに来る、というカオスっぷり。あの~、前説とか注意事項言わなくていいんですか?と時計を見ていらぬ心配をする私でした。(^^;
ちなみに山田くんは最初から最後まで「だい・せんしゅうらくっ!」と元気良く叫んでましたが、誰も突っ込みをしないままホントに最後のカテコや挨拶まで「だい・せんしゅうらく」で終わってしまいました。(もちろん本当は「おおせんしゅうらく」…だから「おおらく」って略すのです)あははw
☆
お芝居本編は何度見てもやっぱり「いい作品だなあ」と胸がじんわり温かくなりました。久しぶりに観たせいか、「あれ?この場面こんな動きだったっけ?」「ちょっと変わった(変えた)かな?」と思うところもチラホラ。
迅助はやっぱり迅助でした。あんなに弱くて情けなくてバカ正直なんだけど、天性の明るさと、不思議と人を動かす力がある。何故なんだろう。放っておけない、と思わされました。時々脇キャラが濃すぎて誰が主役なんだよwと思ってしまうこともあるのだけど、それも含めて全部が「立川迅助」!いいお芝居でした。彼のあの雰囲気がなかったら、こういう舞台にはならなかっただろうな、と。
岡田さんの龍馬はやっぱり凄かった、の一言に尽きます。何か降臨してんじゃないかしら?と思う、生々しいリアリティーと愛嬌と気概、迫力。そしてピンチになっても無理解に取り囲まれても「笑顔」で嘆き「笑顔」で怒る。岡田さんの龍馬を見ていると、ふっと「ひょっとしたら史実の龍馬もこんなふうに泣き笑いみたいな表情で夢を語る時もあったのかも」とさえ思えてきます。とことんポジティブ。とことん人を信じる。とことん人を許す強さ。そして何より「他人を責めない」!気持ちのいい男だにゃ~!(笑)さるやんごとなき筋のおっしゃっていた通り、これが演じる最後、見納めだとすれば勿体ないと思います。でも、リアルタイムで舞台を観られた巡り合わせに感謝しています!!!
三浦さんの悪役ッぷりも磨きかかってました。心底から悪い人がいないというのがキャラメルボックス、というか成井さんの脚本の持ち味ですが、南国に関しては(たとえ動機が彼自身の「正義」であっても)最後の最後まで徹底してヒールを貫き通す信念がある、と思うんですよね。あの時代のキレイゴトだけじゃ生きていけない陰謀や闇の空気感を一番醸し出してました。だからこそ迅助や龍馬の魅力が引き立つんだよなぁ♪と思います。
新撰組隊士たちの中で、少し「浮いている」鉄砲師範役の大月先生。そういえば、キャラメルボックスの客演組はみんな土佐のほうに行ってますが(良順先生は一応w本役は安芸さん)、考えたら鍛治本さんだけが新撰組チームなので、ちょっと寂しそう?!…そこが大月先生の「新撰組新入りだけど師範扱い」という微妙な立ち位置の中で、精いっぱい背伸びして意地を張って(笑)という何とも真面目かわいい優等生っぷりにシンクロするのかもしれない、と思いました。インテリっぽくて立ち居振る舞いは丁寧ですが、結構迂闊だったりw血の気の多い所もあって、三鷹と絡むとまたこれが漫才化して面白いんですよねw(小金井にも揶揄されていましたしw)
一方で明らかにこの時期「落ち目」の新撰組(幕府側)に加わるという行為には、彼の幕臣としてのプライドを垣間見る気がします。講武所出身という設定ひとつを見ても、いわゆる「試衛館組」との微妙な距離感があったりして…なんて勝手に想像したり。『風』シリーズ新キャラだけに、彼主役のスピンオフが書けそうなキャラではあります。
剣豪集団における鉄砲遣いという特異性、沖田との立ち合いを経て最後の乱闘で彼のピンチを救う一発の射撃に繋がったり、出番は少ないけどかなり美味しい所を持っていってるよな、とも。(それもこれもキャラメルのイケメン担当ですからw)衣装も派手な柄着物の下に白シャツを着こんでちょっと洋風アレンジだったり、戊辰戦争で死ななかったら、意外に明治の世でも活躍の場を見出せる柔軟さは持ち合わせていたかもしれないな…と思いを馳せたりしました。
そして今日観て確信したのは「良順先生最強伝説」迅助を押し倒し、沖田を柱の影に隠れるほどビビらせ、鬼の副長を「涙目の仔犬」にできるのはアナタしかいない!しかも今日の筒井さんのパワフルさと来たらwww 控えめにみても三割増し。アクションも声量も増し増し。突き飛ばしも増し増し。薬吹きも増し増し。やっぱり最強!
沖田総司――CB版には絶対に存在しえないであろう(爆!)とても美しい舞台姿がとにかく印象的でした。声音も口調も「ああ、すっごく沖田総司だな~」と思えるほどで、むしろ「ここまで王道を狙って作り上げていいのかしらw」と思うほど。『風』シリーズにおける「背のスラリと高い美人な沖田総司」イメージを新たに確立したと断言します!(笑)舞台メイクきつめで、一見「大衆演劇」の剣士役みたいなのに、ちょっと垂れ目で笑うと何とも言えない可愛らしさがあったり、土方や迅助との掛け合いや「私は布団の上で何もしないで死んでいくのは嫌だ」と言い切る切ない眼差しなど、くるくる変化する表情と、台詞のないところでの小さな動き、毎回ホントに楽しませていただきました。
沖田が「絵から抜け出たように美しい」だったら、中岡慎太郎は「絵に描いたように凛々しい」見栄えのする舞台姿で、これまた眼福。見かけだけじゃなくて、龍馬を時にからかい、あしらって手玉に取りつつも、畏友として心からの信頼を寄せる中岡、という二人の関係性が見ていてすごく好きでした。龍馬が喜怒哀楽を笑顔ですべて表現している「太陽のような」存在だとしたら、中岡は常にクールさを忘れず、自分も周囲も客観視できる「月のような男」…陸援隊内の造反を招いても、暗殺されかかろうと、冷徹なまでに「今何をなすべきか」を見据えている、大人のいい男だな~、と。(たぶんこういうタイプが一番好きかもしれないw)冷静と情熱の狭間に身を置きながら、カッと熱くなるのはやっぱり龍馬絡み。太陽に照らされる月の表面というのは、白々と冷たく光りながらも、実は100℃を超える高温の世界らしい。さもありなん!
鬼の副長。ちっちゃい土方歳三というのが初見から衝撃的でしたw東京公演のアフタートークでアンケートに「土方ちっちゃい」と書かれて凹んだとか(史実では長身だったとは書いてないけど、みんなのイメージがね…と慰められていたw)…でも、これまた何とも可愛いんですよネ。そして総司をはじめ隊士たちに全力で恐れられつつも慕われる感。本人が大真面目の極致だからこそ、おかしさも倍増!(アナタ天然ボケなんですか、副長!と何度ツッコミを入れたことかw)これまで「隙のない」イメージが強かった土方に、演じたご本人も意図していなかったかもしれない?「愛嬌」というスパイスを振りかけて、何とも愛すべきキャラに仕上げたこの舞台、ステキでした♪
D組では着物が一番似合っていた、小金井兵庫。ストーリーテリングに一番必要な「声の良さ」、毎回無声映画の弁士でも見るようなワクワク感がありました。頭もよくて剣の腕もたつ、という彼のバックグラウンドは分かっているのに、加えてコメディ担当としても縦横無尽に大活躍w三鷹との絡み、日誌ネタ、どれもこれも思い出すと笑えて来てしまう…迅助と並んで、この舞台のムードメーカーであったと思います。
この舞台の中できっと一番難しい役回り、三鷹銀太夫。今回はいちいち腹立つほどに「ウザさ」満点ながら、どうにもこうにも憎めないwサラリーマンの共感を呼ぶキャラ・ナンバーワンかも…なんて思っていました。誰と絡んでも面白いwというのも主役以外にはなかなか得難い存在ですよね。そして正統派の月代つき鬘がホントによく似合うwキレイなおでこの持ち主さんでもありました。
弱さとまっすぐさを兼ね備えた、という意味では迅助と対をなすような存在にも思えた、宿毛嶺八。陸援隊は猛者揃いなせいか、逆に彼の持つ「弱さや頼りなさ」が、私たちと同じようなごくふつうの人間の持つ要素にも思え、どこか身近な存在でした。迅助に巡り合って人生が変わったであろう彼が、再会後「良き友人」として迅助とともに明治の時代を駆け抜ける姿も観てみたい…そんな未来への夢を託されたキャラにも思えてなりません。
もちろん「ほぼ日替わり?」のアドリブも健在!と言いたいところですが…大千秋楽で盛大に「やっちまったw」感のあるお二人がいらっしゃいました。
アドリブその1
物語序盤、迅助(和田くん)沖田(陳内くん)小金井(加治くん)の3人が坂本龍馬の潜伏先を探して材木商「酢屋」を見張っているところへ、陸援隊隊士らと鉢合わせする場面。誰何された小金井の「大げさな小芝居」も笑いどころのひとつなのですが…。
南国(三浦さん)に「気分が悪くなるほど飲んだと言ったが、何故酒の匂いがしない?」と重ねて問われた小金井、ニヤリと笑って「恐れ知らずだな…」(この時点で既に笑ってしまう私w)さあ、今日のアドリブはなんだ?!
小金井「恐れ知らずだな…。お前、俺たちを誰だと思ってる!?」
南国「・・・・・・?」
小金井「俺たちはなあ!最強の!三鷹三兄弟!!」 ←大爆笑wwwww
迅助や沖田も含めた全員が「ポカーン…」虚を突かれたふうに立ち尽くす中、一人気を吐く小金井w
小金井「三鷹・銀太夫!」(決めポーズ)
迅助「三鷹……金太夫!!」(恐る恐るマネをする迅助w)
やや間があって…
沖田「みたか…………どうだゆう」 ←大爆笑www
陸援隊隊士「はあ?!」
南国「何だ?!」
小金井「恐れ知らずだな…」 ←まだやるの?!w
小金井「俺たちは三鷹三兄弟!三鷹・金太夫!」(決めポーズ)
迅助「三鷹・銀太夫!!」(バカ受けw)
沖田「……みたかどうだゆー」(←完全に棒読みの総司に大盛り上がりwww)
小金井「三人揃って!」
迅助・沖田「仮面ライダー…!」 ←笑いで客席崩壊www
小金井「恐れ入ったか!!!」
陸援隊隊士が一斉に気色ばむのを見て、沖田が一言。
「こーがーねーいーさん!…絶対ムリでしょう」(爆!)
なんでこーいうことやるの?もうっ!(怒w)さーて、ここで切り替えまーす!!…と仕切る沖田にお客さん爆笑&大拍手wものすごい残念そうな小金井と、どうしようもなさそうな顔の迅助がまたかわいいw
「私は新撰組一番隊隊長・沖田総司!」 (ジャジャーン!とSEが入る!)
名乗りを上げるところで「ビシィッ!!!」と舞台の空気がカッコ良くなったのは流石流石。拍手拍手!!そうか、このために小芝居がwと変な納得をして涙目で笑ってしまいました。(この後の殺陣がまたカッコいいんだよなあ~♪)
☆
アドリブその2
ラスト近く、三鷹(こっちは本物・堀井くん)と大月先生(鍛治本さん)が鉄砲の調練のために迅助を呼び出しに来る場面。大月先生が毎回何かのアドリブを突っ込んでくる場面でもあるので、こっちとしては「今日は大楽だし、何が来るかな~w」とワクワクしていたのです。
だというのに!
だというのに!!
先生のアドリブは私の予想を斜め上、いや異次元レベルにぶっちぎってくれました…orz
三鷹「もう切腹の件はなくなったから、朝の調練に出られるはずでしょう?」
大月「あなたは10日も休んでましたからね、今日からまとめて特訓です!!」
迅助「ええっ!特訓~~~っ?!」
大月「そうです。立ち撃ち、ひざ撃ち、伏せ撃ち…」
以前観た回では「いや~今日はいい天気ですねえ…と見せかけて不意打ち!」だったり、「レフト方向への流し打ち!」などと華麗なバッティングフォームを披露していた大月先生。しかし!この日はいきなり銃を置くと…羽織の裾をガーリーに(!)持ち上げるなり…
「ウフフッ♪キャハハッ♪」
とスキップし出すではありませんか。
迅助や三鷹だけでなく、客席も(さっきとは違う空気で)「ポカーン…」(;゜д゜)
(え…いきなり脳内お花畑…?)
周囲の空気を全く気にするそぶりもなく、大月先生、何やら一人芝居を始めましたw
(女声)「きゃー♪」
(男声)「おい、待てよー」
(女声)「やだーもうー」
(男声)「せっかく来たんだから海に入ればいいのに。ホラこっちにおいで」(水をかける仕草)
(女声)「いやだってば~」
どうやら「海に遊びに来たカップル」のようです。水をかけてじゃれあっているらしい。が、これが一体どうオチがつくのか???
しかも前ふり長い!ので、周囲はポカーンと固まったまま、大月先生・オン・ステージを見ている状態w
大月「やだ、もうやめてよー。って、やめてー!!!(スパーンと殴られる仕草。その後姿勢を正して)……波打ち際の、平手打ち!(キリッ」
三鷹&迅助「・・・・・・?!?!」
相当なキャラメルサイド贔屓目で見ていた(!)私・で・す・ら、客席の大笑いが「あーようやく分かった~wそういうオチだったのね…うん、まあ、大千秋楽だし…頑張ったね…www」という、生温か~~いものに思えたのは…もう…どうしていいか…。どこから突っ込んでいいのか…いや、贔屓目に見たってアレはもうなんだかなあー…あんだけ引っ張ったのに…ものすごい脱力感&そこはかとない残念感。←
ごめんなさい。きっと大千秋楽だし、いっぱい考えられたんだと思います!でも、結果として「策士、策に溺れる」いや「考えすぎて考えがトリプルアクセルした挙句、斜め上の方向にハジけて自爆する」を、地で行ってしまわれたのだ!と解釈いたします…がっくり。三鷹(堀井くん)の「何発撃ったか私が勘定してあげますよ。なんたって、勘定方ですから!」のセリフが救いに思えたって…皮肉すぎるでしょ…w
あんまりにもあんまりすぎたので、終演後に「今日は出来損ないの伊東甲子太郎みたいだった」と友人にメールしたら「それは逆に褒め過ぎってもんじゃないか?」と情け容赦ないツッコミ返しが来て、あんかけスパを食べるフォークを取り落としかけました……orz
というわけで、最後の最後に「ご乱心!?」せっかく舞台の終盤いい雰囲気だったのに~(爆w)しばらく衝撃から立ち直れそうになかったので(公演記録映像には残らないと思いますが)記念のために半永久的に文字として残しておきます。←スライディング土下座、確定。
※ご本人にはナイミツニナ!!! ←今更!でも「お約束」だからw
☆
うれしかった瞬間
ラスト、テーマソングの「Tears」が流れる中で迅助、小金井、宿毛(土屋くん)の三人が昔を回想する場面。
小金井「どうせなら(野球を)死んだ奴らともやりたかったなあ!!そう思わないか?迅助…」
迅助「……ああ!この、空の下で!!」
劇場内なのに、まるで本物の青空を見上げるように晴れやかな三人の表情、特にラストの迅助の万感こもった眼差しにウルッと来る場面。その後ろ、ステージ後方上段には龍馬や土方、沖田をはじめとした新撰組、陸援隊の面々がズラリと並んで、遠くを見据えている…「ああ、もう終わりなんだ」と胸がいっぱいに…と、その時。
(あれ?鳥沢が浅葱だんだら羽織着てる?!…初めて見た!うわー!まさか、これは!) ←喜!
鳥沢鍬平(前山剛久くん)というのは新撰組の密偵として陸援隊に潜入していた監察方の隊士で、劇中では身分を隠しているので隊服を着ている姿は一度も見ることはなかったのです。そして、これまで観た3回でも、このシーンでの鳥沢は芥子色と紺色の平服のまま並んでいたはず。それが、今日はちゃんと隊服姿で立ってる!!!
(そうだよね、鳥沢だって新撰組の隊士だもんね。これが本来の姿なんだよね…)
新しい演出なのかな?と思いました。隣の大月先生と並んで、ちゃんと新撰組の一員としての姿でラスト迎えられてよかったね、鳥沢…とジーン(涙目)。しかし、この時点では「鳥沢の隊服の経緯」がカーテンコール後のキャスト挨拶で語られるとは夢にも思わなかった私でした。
以下、カテコ挨拶にて。
前山くん「ようやく新撰組の衣装を着ることができました!!新撰組隊士として頑張ってきたのに寂しいなーって思ってたんです。それで昨夜陳内さん三浦さん涼介さんと飲んでて、そういう話をしたんですよ。そうしたらみんなが『最後で着ちゃえよ』と…それで今日最後のシーンでようやく着れました!!ホントに…嬉しいですっ!」(大拍手)
よかったね、鳥沢~~~!!(´▽`*)
みんなの思いやりにもグッときちゃいましたよ…。
と、いいますか。
この物語を織りなすキャラクターの一人一人を、これだけ思い入れを持って観ていた自分に、鳥沢の羽織姿を目にして「初めて気が付いた!」のですよ。いや、むしろ愛でしょう!舞台上の物語はもちろんフィクションですが、それでも一人一人のキャラクターたちの「生きる姿」に心が熱くなったり、しんみりしたり、お腹の底から笑ったり…そう!徹底的に感情移入できていたんですよね。迅助のまっすぐさ、総司の一途なまでの想い、土方の不器用な優しさと覚悟、龍馬の太陽のようなおおらかさ、中岡のクールさ…挙げていくとキリがない。みんな、本当に「イイ男たち」でした♪
なお、他の方々はこんな感じでした!(敬称略)
ひとこと挨拶
筒井俊作(安芸岳次郎)
「今回D-BOYSの皆さんと共演できて、みんな若くて元気があって、それは年齢とかじゃなくて、こういうみんなと素晴らしい作品を作り上げることができて、本当にうれしく思っています!ありがとうございました!」
鍛治本大樹(大月博之進)
「初日からずーっと緊張していたんですが、それは堀井くん(=三鷹)が一体何を言いだすか分かんなかったせいです!(爆笑)結局最後まで緊張したままでした!ありがとうございました!」
三浦剛(南国塊人)
「4場の小金井さんとのバトル、あそこは毎回(アドリブとの)戦いなんですが…(笑)今日は…よくわかりませんでした!(爆笑)でもこのカンパニーでできて本当に楽しかったです。ありがとうございました!」
岡田達也(坂本龍馬)
「まずはD-BOYS結成10周年おめでとうございます(拍手。和田くん「ありがとうございます」)。そしてキャラメルボックスは来年30周年を迎えます(拍手)D-BOYSさんも20周年、30周年と続くような存在になってほしいなあと思っています。そして(客演に)呼んでくださってありがとうございました」
土屋シオン(宿毛嶺八)
「(日誌を手に)平成26年11月1日、素敵なカンパニーと素敵なお客様に囲まれて千秋楽を迎えることができて幸せでした!ありがとうございました!」
山田悠介(中岡慎太郎)
「D-BOYS10周年のアニバーサリーイヤー記念公演はすべて終わりました。こうしてこの日を迎えられたことに感謝したいです。そして、これから先10年、20年と頑張っていきたいと思います。これからもよろしくお願いします」
三鷹銀太夫(堀井新太)
「今回このカンパニーでできてホントによかったです!ホントに!ありがとうございます!(筒井さん「何故そこで俺を見る!おい、なんでこっち見るんだよ!)筒井さん見ると落ち着くんです!(爆笑!筒井さん「それならいいよw」)昨日なんか迅助をみんなで助けるシーンで泣きそうになっちゃって…ってそれはどうでもいいんだけど(爆笑!ここで岡田さん「ちょっと(客席)ザワザワしてるし!」とツッコミw)こういうの苦手なんですよー…(岡田さん「手短にねw」)あ、はい、手短に。ホントに今日はありがとうございましたーーーー!(爆笑)」
加治将樹(小金井兵庫)
「最高に楽しい舞台でした。一年でいろんな仕事をしますが、こんなにキャストも、お客さんも、スタッフもみんな一丸になっていいもの作れたな、って思えたのは幸せです!ありがとうございました」
遠藤雄弥(土方歳三)
「今から7か月前、最初にキャラメルボックスの稽古場で殺陣稽古をした時、初対面で挨拶したとき、人見知りしていた自分にみんな気を使ってくれて…(横から「ネガティブかよ!」とツッコミ入る)あの…」
感極まって涙ぐむ副長www「カワイイ~♪」と横からヤジが飛ぶw(←涙をぬぐう姿がまたギャップ激しすぎるwww)
「こうしてワタナベエンタの卒業生として呼んでくれたことに感謝…(また泣く)…みんなと一緒にできたことが本当にうれしかったです。座長はじめみんなとこの作品に出られて感無量です。これからもD-BOYSとキャラメルボックスを応援よろしくお願いいたします。自分も邁進していきます。ありがとうございました!」
陳内将(沖田総司)
いきなり後方へ→草履を脱ぎ、舞台上に一段上がって深々と平伏!!!「切腹?!」「切腹か大喜利だよなこれはwww」とツッコミが入り、「切腹はちょっと…笑点でおねがいします」と動揺する総司www「この舞台でこのメンバーと一緒に芝居ができて、この景色(満員の劇場)を見られて、今を生きれて、本当に幸せです!ありがとうございました!」
和田正人(立川迅助)
「龍馬のセリフに「夢を見んで、何が人間じゃー!」っていうのがあって、僕はそれがすごく好きなんです。エンターティンメントを仕事にしていて、お客さんに観てもらって、楽しんでもらう、それが仕事なんですけど、もちろん俳優として、夢があるんですよ。叶うかどうか、わからないけど。でも誰だって夢があって一生懸命ひた走るのが人間なんだよな、と。いつもそう思いながら芝居をしてます。だからあのセリフが心に沁みるんです。今日なんかラストだし、沁みすぎて、つい覚えたセリフを忘れそうになる(笑)でも、そんなことを感じながらたくさんの人と一緒に出会えて、お芝居できて、これはホントに奇跡です。ありがとうございました!」
「公演中、こうしてみんなと出会えて、そしてお前と、お前と…(と、共演者一人一人の前に走って指差していく)…お前と、出会えて、本当に最高だったぜ!!ありがとうございましたっ!!」
キャラメルボックス恒例の大千秋楽三本締めは、やはり「兄貴」なこの方、岡田達也さんの音頭で。ピシリと締まった手拍子の後、サプライズで座長・和田くんをみんなが胴上げ!!和田くんの目を真ん丸にしてびっくりした&嬉しそうな笑顔に観客からも大きな拍手!座長が「もっとやれー」とばかりに煽って割れんばかりの拍手が最高潮に達した瞬間、座長の「いいとも締め」も再び見事に決まり、最高の幕引きとなりました。ホント最高のお祭り気分…東京公演の終盤を観に行けなかった分、がっつり取り戻しました(^-^)/
☆
こうして『駆け抜ける風のように』名古屋大千秋楽は無事終演!
最後まで心が熱くなる素敵な舞台を、ありがとうございました。
≪余談≫
DVDは12月17日発売だそうです。大千秋楽挨拶、三本締めと胴上げは客席上手で撮影していました!多分特典映像に入るかと。ご期待ください♪