未来時計工房ブログ

未来は 今創られる

逆回転時計を作ろうと思ったきっかけ

2010年11月27日 | 日記

車を運転していた時、スイスの時計職人に関するテレビ番組が流れていた。
音声のみのため詳細はわからなかったが、針の無い機械式の腕時計を作ったという話であった。

その時計は何のために存在するのか?
すぐには思いつかなかった。

使っている人曰く、「時刻は周りを見ればわかる。空港などでの待ち時間、イライラすることが無くなった」と言う。
それは「音を聞き、動きを見て楽しむ」時計なのだ。

良い時計とは「正確な時刻を、わかりやすく表示するもの」と考えていた私にとって、まさに衝撃的であった。
そしてその瞬間、20年ほど前の出来事だったと思うが、突然、腕時計のクレーム調査で出会った逆回転時計の事が思い出されたのだ。
しかも、私が目にしたのはそれ1個のみである。
(通常、特にSEIKO系腕時計ムーブメントのステーターは「内ノッチ」タイプであるため、逆回転する事は考えられない。それが、ローターと擦れる事が無く、ローターの停止位置のみがズレるという絶妙な具合にステーターが変形していたのである。)

そうだ。時計が反対に回ったってオモシロイじゃないか。
そう思い立ち、逆回転時計を作ろうとした訳です。

一般的な掛け時計は、簡単な電磁石を使ったモーターで動いており、中学校(小学校かな?)の理科の実験や、文字板をデザインするところは美術の要素もあり、学校の教材に適しているのではないかと思ったりもします。
身近でありながら、その仕組みがほとんど知られていない「時計」について、紹介できればオモシロイかなあと思います。


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