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まずは何をしよう

レポートNO10「玉ねぎ苗は、どこまで小さくても育つのか?」

Rev.2 早生の結果が出ましたので追記しました!5/12早生収穫

玉ねぎ苗は、どこまで小さくても育つのか?
苗として使える小ささの限度寸法は?
実験してみようと思います!
 
 玉ねぎの苗床にある苗は、どの程度まで使えるのか疑問に思っていましたので実験してみました。
 10年前ぐらい言われていた玉ねぎ苗寸法は、鉛筆の芯の太さで長さは30cm程度の物を使いなさいと書かれていた物を目にしましたが、最近の売り場を見ると小ぶりになってきたように思われます。何故かな…… 出荷する農家さんが我先にと早めに出荷しているせいなのか? 私には判りませんが、使える寸法について私なりにはっきりさせるつもりです。


 現在実験中ですが、来春5月末には私なりの結論が出ると思われます。

【目的】
 使える苗の寸法をはっきりさせることで、苗の廃棄の無駄を無くすのと、使えない苗を使う生産性の無駄を無くすことです。


 環境は、神奈川県西部地区(例年最低気温0°C程度)に置いて個人的に一度だけのデータを元に評価した上で記述した物で、地域、土壌、異常気象、個々の栽培過程の相違などを鑑みる必要があります。(住んでいる環境・標高・北緯・地形・土壌・栽培過程の相違を考慮する必要があります。)
また、記述内容は全て個人的見解であり注意が必要である。m(_ _)m

 ーーーー 目次 ーーーー
1.実験に至った経緯
2.対照玉ねぎ苗について
 2.1 早生苗について
 2.2 中生苗について
3.実験手段
 3.1 生育方法について
 3.2 生育場所の区分けについて
4.結果 
 4.1 成長比較について Rev.1 4/29途中経過
  (1)早生苗の生長比較
  (2)中生苗の生長比較
 4.2 成長比較について
  (1)早生苗の生長比較 Rev.2 5/12結果記述
  (2)中生苗の生長比較  ⇐Rev.3 6/18今回報告
5. まとめ

 では、目次に従って

1.実験に至った経緯
 今年は苗床の虫に気がつかずに生育遅れの苗が大量に発生したので苗不足に陥りました。葉先を食べられたり、根元から切り取られたりして苗が育っていない状況で従来は苗を廃棄していましたが、廃棄される量が多かったので実験してみようと思った訳です。
 成長が遅い分、2週間余計に苗床で育てて本植えする苦し紛れの作戦です。
 
 結果判定は、11/19生育良好な苗と出来映えを比較して結論を出します。

苗床の下記写真が実験する対照玉ねぎ苗で、順調に育った苗を採った後の状態です。
時系列で記述すると
  
 ・11/19生育良好な苗を苗床より収穫して育てる。(これが基準となる玉ねぎ苗)
 ・11/26下記苗床の状態を写真に収める。
 ・12/3成長遅れの苗を苗床より収穫して移植する。



2.対照玉ねぎ苗について
 対照玉ねぎ苗は、早生苗と中生苗を使用して比較しました。収穫した苗は大きさにより4分類に選別したので、対照苗は4種類(12cm,14cm,17cm,20cm)となります。

 2.1 早生苗について
 4種類に分別しました。左より12cm:24本、14cm:64本、17cm:40本、20cm:24本 (マッチ箱寸法:5cm)
と、基準となる25cm以上の11/19移植苗となります。

 今後の名称は、左より苗A、苗B、苗C、苗D、そして基準苗を苗Eと記述します。

 2.2 中生苗について
 4種類に分別しました。左より12cm:32本、14cm:40本、17cm:56本、20cm:16本 (マッチ箱寸法:5cm)
と、基準となる25cm以上の11/19移植苗となります。

 今後の名称は、左より苗a、苗b、苗c、苗d、そして基準苗を苗eと記述します。

3.実験手段
 一般的な育て方をして苗E(苗e)と成長過程を比較する。
 3.1 生育方法について
 一般的なマルチ栽培で育てる。


 3.2 生育場所の区分けについて
 それぞれブロック分けをして育てる。

4.結果 
 4.1 成長比較について(4/29途中経過)
 そろそろ収穫時期なので茎の生長の違いを記述しておこうと思います。写真では解り図らいですが茎の部分の写真を羅列します。
  (1)早生苗の生長比較
 順番に「11/19生育良好な苗E」

苗A、

苗B、

苗C、

苗D


  (2)中生苗の生長比較
 順番に「11/19生育良好な苗e」

苗a、

苗b、

苗c、

苗d、



 この時点で判ることは、思ったよりも小さな苗が検討して育っていることです。(同じ苗でも生長のばらつきがあるのでサンプル抽出は難しかった)
 茎からの判断ですが、苗C、苗Dまでは十分に苗として使えそうです。苗B、苗Aは成長のばらつきがあることが判ります。

 4.2 成長比較について
  (1)早生苗の生長比較 Rev.2 5/12結果記述
 明確な結果が出た。
・早生の場合には、成長遅れの苗は苗の大きさに比例した大きさにしか育たない。その訳は、苗A~苗E全てが一斉に茎が倒れて収穫時期は変わらない事が判りました。従って、遅く植えた成長の悪い苗は、成長期間が短くなってしまうということです。

 しかしながら予想以上にどの苗も育ったので、苗が足りないときには活用すべきだと思った。
 
 それぞれ、苗A~苗Eの収穫物全量を計って一個あたりの重さを算出した結果を下記に示す。(但し、苗Eについては数量が多いためサンプル計測とする)

計算式:苗A全収穫物の重さ計測値 ÷ 苗A収穫数  =苗A平均重量1個の重さ

 苗A(12cm)   93g/個 大きさにばらつきがある。溶けて消滅した株も多い
 苗B(14cm) 130g/個 予想外の大きさまで成長した。
 苗C(17cm) 151g/個 人にあげられる程度の大きさまで成長した。
 苗D(20cm) 198g/個 基準苗と変わらぬ大きさの苗で移植したが、2週間の成長遅れが響いて収穫物の大きさに差が出た。
 苗E(基準)   263g/個

  (2)中生苗の生長比較
    本件については中生の生長不良によりデータが取れなかった。春先の暑さ(異常気象)の影響か? 株が収穫時期になっても倒れない物が半分程度あり成長が不良となった。薹立ちした株のように茎が折れず、但し、花芽は持っていないので? 半薹立ち(勝手に命名しましたが)と言った状態で育った。周りの畑でも同じ現象です。

5. まとめ
 早生苗のデータを元にまとめると
《確認出来たこと》
・苗の大小および種の蒔く時期に関わらず、収穫時期は同じである。(株の茎が一斉に倒れる)
 従って、上記現象から
  ・種を早く蒔きすぎると薹立ちしてしまう。(種は適正時期に蒔くこと)
  ・成長の遅れた苗は、遅れた分生育期間が短くなるので収穫量が減る。(苗が足りないときには小さな苗でもある程度の収穫はある)
  
 以上
なお、上記記載内容はあくまでも個人的にやった実験であるので注意が必要である。条件は
・神奈川県西部の環境
・種を蒔く時期:早生品種は9/15前後
・25cm苗として移植する時期:早生品種は11/25前後
・収穫時期(茎が一斉に倒れる時期);気象状況によるが早生品種は翌年の5月頭が目安

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