日本人対象の調査で、秋が年間とおして最も頭髪の抜け毛が多くなるという報告がある。原因は推測だが、夏の強い紫外線などの頭皮へのダメージが指摘されている。この時期の頭皮ケアは、病的な抜け毛(脱毛症)予防にも備えたい。
【100本以上は注意】
頭髪のヘアサイクルは、毛が発育する成長期(2-4年)、休止の準備に入る移行期(数日)、完全に成長が止まる休止期(3カ月)へとたどる。休止期に入ると、毛がいつ抜けてもいい状態。このときの抜け毛は誰にでも日常的に起きている正常な抜け毛だ。
順天堂東京江東高齢者医療センター・皮膚科の植木理恵科長は「個人差があるが普通、頭髪は1日平均30-60本抜ける。急に毎日100本以上の抜け毛が続くようなら異常と思っていい」と、正常と病的な抜け毛の本数の違いを説明する。
1日100本以上抜けるようなら成長期の抜け毛が疑われるわけだ。
【皮膚炎や全身疾患も】
当然、年をとれば頭髪のボリュームがなくなる。これは若年時に全体の10%ほどを占めていた休止期の割合が、50-60代から15%ぐらいに増えるため。次第に毛も細くなり、休止期から成長期に戻る期間も延びるという。
だが、急に別項のような抜け方が現れたら要注意。植木科長は脱毛症の特徴をこう話す。
「円形脱毛症は髪を触るたびに何本も束になって抜けます。体質で起こる男性型脱毛症は、抜け毛に細くて短い毛が目立つようになる。薬剤性では、コレステロールを下げる薬の一部に服用2、3カ月後から抜け毛が増えるケースがあります」
2次的な原因で多いのは頭皮の皮膚炎。毛染めによるかぶれ、シャンプーが合わない、カビの一種が関与する脂漏性皮膚炎の悪化も抜け毛を起こす。また全身疾患では、膠原病などの自己免疫疾患が脱毛症を引き起こしている場合もあるという。
【洗髪のし過ぎも注意】
「いずれにしても頭皮が健康でないと抜け毛は増えるし、脱毛症の要因になる」と、植木科長は頭皮ケアの注意点をこうアドバイスする。
「大量に汗をかく場合は別だが、シャンプーは1日1回では本当は多い。洗い過ぎは頭皮が荒れたり、髪が切れたり細くなりやすい。皮脂がある程度ないと頭皮の防御機能が弱まります」
洗髪しても、すぐフケやかゆみが出るようなら皮膚炎が疑われるので受診を考えよう。
頭皮の血行をよくするには、首や頭皮を蒸しタオルなどで温めるのがいいという。そして、何よりも基本になるのは食事の栄養バランスと睡眠を十分にとること。
植木科長は「ストレスは血行、ホルモンバランス、自律神経に悪影響を及ぼし抜け毛を増やす。やはり心身のトータル管理が大事」と忠告する。
■異常が疑われる頭髪の抜け方
★洗髪時など毎日100本以上の抜け毛が続くようになった
★髪を触るたびに束になって抜ける
★抜け毛に細くて短い毛が多い
★新しい常用薬を飲みはじめてから抜け毛が増えた
★抜け毛に加えて、フケが多く、頭皮に赤味がある
★朝晩1日2回、洗髪をしていて抜け毛が多くなった
まあ、気にしても抜けるものはねぇぇ~仕方ないよ★
梨と柿でも食べて~のんびりぃしてよ♪