C.Gone With the Wind(カルロス・ゴーン風と共にさりぬ!)
たけしや吉本の下らぬ芸人達に占拠されたNHKを始めとする各局のテレビ放映に辟易し、CNBCのニュース番組を見ていたら、C.Gone With the Windという見出しでゴーンのレバノンへの逃亡劇が報じられた。流石アメリカのメデイア、言うことが洒落ている。
(Gone With the Wind)とは言わずと知れたピューリッツァー賞を受賞したマーガレット・ミッチェルの長編時代小説の題名である。南北戦争という「風」と共に、当時絶頂期にあったアメリカ南部白人たちの貴族文化社会が消え「去った」事を意味しているが、ヴィヴィアン・リーとクラーク・ゲーブルという当時の絶世の美男・美女が主演し、叙事詩的大作としてアカデミー賞を総なめした映画の原作として世界的に有名になった作品である。
CNBCはゴーンは逃亡劇には成功したが、国際刑事警察機構(ICPO)の手配書「レッド・ノーティス」が手配されて居る為、レバノンを離れ国外で活躍することは極めて難しくなる。精々国籍のあるフランス、ブラジルに旅行する程度だがそれとて必ずしも安全ではない。フランスではルノー関連で告発されて居るしブラジル政府がどう出るか不透明だ。正に彼の優雅な生活は逃亡劇と言う(風)(と共に去りぬ)と伝えたのである。世界人として活躍し栄華を極めたゴーンは今後紛争が絶えず治安の悪い辺境の地レバノンで忘れ去られる存在にすぎなくなる可能性が強くなったと言えるだろう。
レバノン当局者は「引き渡し条約を締結していない日本に容疑者を送還することはない」と繰り返しており、ゴーン被告の引き渡しが実現する可能性は小さいが、レバノン国民の全てが彼を歓迎しているわけでは無く必ずしも居心地のいい場所ではない。首都ベイルートでは、ゴーン氏は国外放浪から舞い戻った富裕層の英雄として扱われている。しかし「レバノンはゴーン氏を受け入れることで、その評判を一層下げることになるのは避けられない。レバノンは既に悪人で溢れており、これ以上は勘弁して欲しい」と語るレバノン人ジャーナリストも居る。
大統領や外相は今のところゴーン被告の庇護者を買って出ているようだが、レバノンの政情は決して安定していないのでいつ風向きが変わるか分からない。20数億円もの費用を掛けた日本からの大脱走逃亡劇と国際指名手配を受けている犯罪者などと聞かされ、貧しく政治家の汚職を苦々しく思う多数のレバノン庶民層はどう思うか。金持ちは金の力で正義を簡単にねじ曲げてしまうのか、罪に問われているのに金持ちは金の力で罰を免れることが出来るのか、ゴーンは大金持ちだそうだが、その金をいつ、どこから、どのような方法で獲得したのか、などといったことにレバノンの国民の方々関心を持つようになれば、何か胡散臭い人物だと疑念を抱くことにさほど時間は掛からない。かつては英雄視されたことがあるのかも知れないが、国際社会から指名手配されている犯罪者だ、などという認識が広がったら、今は庇護者の役割をしている人たちがいつ掌を返すかも知れない。
2017-9-1のブログ「慈善資本主義…(3)追記」でも触れたが強欲資本主義の申し子のようなゴーンもレバノンで朽ち果てるのかも知れない。
C.Gone With the Wind(カルロス・ゴーン風と共にさりぬ!)…(2)へ
たけしや吉本の下らぬ芸人達に占拠されたNHKを始めとする各局のテレビ放映に辟易し、CNBCのニュース番組を見ていたら、C.Gone With the Windという見出しでゴーンのレバノンへの逃亡劇が報じられた。流石アメリカのメデイア、言うことが洒落ている。
(Gone With the Wind)とは言わずと知れたピューリッツァー賞を受賞したマーガレット・ミッチェルの長編時代小説の題名である。南北戦争という「風」と共に、当時絶頂期にあったアメリカ南部白人たちの貴族文化社会が消え「去った」事を意味しているが、ヴィヴィアン・リーとクラーク・ゲーブルという当時の絶世の美男・美女が主演し、叙事詩的大作としてアカデミー賞を総なめした映画の原作として世界的に有名になった作品である。
CNBCはゴーンは逃亡劇には成功したが、国際刑事警察機構(ICPO)の手配書「レッド・ノーティス」が手配されて居る為、レバノンを離れ国外で活躍することは極めて難しくなる。精々国籍のあるフランス、ブラジルに旅行する程度だがそれとて必ずしも安全ではない。フランスではルノー関連で告発されて居るしブラジル政府がどう出るか不透明だ。正に彼の優雅な生活は逃亡劇と言う(風)(と共に去りぬ)と伝えたのである。世界人として活躍し栄華を極めたゴーンは今後紛争が絶えず治安の悪い辺境の地レバノンで忘れ去られる存在にすぎなくなる可能性が強くなったと言えるだろう。
レバノン当局者は「引き渡し条約を締結していない日本に容疑者を送還することはない」と繰り返しており、ゴーン被告の引き渡しが実現する可能性は小さいが、レバノン国民の全てが彼を歓迎しているわけでは無く必ずしも居心地のいい場所ではない。首都ベイルートでは、ゴーン氏は国外放浪から舞い戻った富裕層の英雄として扱われている。しかし「レバノンはゴーン氏を受け入れることで、その評判を一層下げることになるのは避けられない。レバノンは既に悪人で溢れており、これ以上は勘弁して欲しい」と語るレバノン人ジャーナリストも居る。
大統領や外相は今のところゴーン被告の庇護者を買って出ているようだが、レバノンの政情は決して安定していないのでいつ風向きが変わるか分からない。20数億円もの費用を掛けた日本からの大脱走逃亡劇と国際指名手配を受けている犯罪者などと聞かされ、貧しく政治家の汚職を苦々しく思う多数のレバノン庶民層はどう思うか。金持ちは金の力で正義を簡単にねじ曲げてしまうのか、罪に問われているのに金持ちは金の力で罰を免れることが出来るのか、ゴーンは大金持ちだそうだが、その金をいつ、どこから、どのような方法で獲得したのか、などといったことにレバノンの国民の方々関心を持つようになれば、何か胡散臭い人物だと疑念を抱くことにさほど時間は掛からない。かつては英雄視されたことがあるのかも知れないが、国際社会から指名手配されている犯罪者だ、などという認識が広がったら、今は庇護者の役割をしている人たちがいつ掌を返すかも知れない。
2017-9-1のブログ「慈善資本主義…(3)追記」でも触れたが強欲資本主義の申し子のようなゴーンもレバノンで朽ち果てるのかも知れない。
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