まにあっく懐パチ・懐スロ

古いパチンコ・パチスロ、思い出のパチンコ店を懐古する
(90年代のパチンコ・パチスロ情報がメイン)

スパイラルI(三共、権利物)

2014-11-27 14:43:58 | 権利モノ



1990年(平成2年)に三共から登場した旧要件権利物「スパイラルI」


一発台的なアツさと、ハネモノチックなアナログのゲーム性が相まって、難敵ではあったが、妙に病み付きになる台だった。大当りのBGMが、デパート屋上の100円乗り物(固定式のヤツ)っぽいメルヘンチックなサウンドだったのも印象深い(当り付きジュース自販機にも、似たサウンドのモノがあった)。

’90年夏(旧要件末期)から’91年夏(新要件初期)の約1年、新宿や渋谷のホールで対峙した。「2.5円/1回交換」というルールで打った筈だが、釘はそれ程甘くなかった…というか、釘以上に「役物」の厳しさを痛感させられた事を思い出す。

★賞球…7&13
★3回権利…8ラウンド×3回で、合計出玉は約2500発(大量出玉の新要件3回権利とは別物)
★当時の実戦店
「ラスベガス」(新宿歌舞伎町・旧コマ劇向い)、「オデヲン」(同)、渋谷「タイガー」(井の頭線ガード下)



(当時の歌舞伎町ラスベガス…旧・噴水広場に面した店。跡地は現在ゲーセン「プレイランドカーニバル」)


(当時の歌舞伎町オデヲン…コマ劇の真正面にあったパチ屋。正面看板の「PARLOR」を店名と勘違いする人もいた。跡地はオリパサ⇒マルハン。)


(当時の渋谷タイガー…三共の台のみ置く、アンテナ店的な存在だった。スロは非設置。後に移転(同じガード下だが、井の頭線西口方向に平行移動)⇒完全閉店。)


※その他、京王線・千歳烏山駅北口の「サンシャイン」にも設置。



★本機のゲーム性

役物入賞→上段三つ穴ステージ入賞→下段プレート→役物奥の回転体到達→V穴入賞と、複数の関門を突破する必要があった。4000発以上の大量出玉が望める一発台より遊びやすいといえたが、それでも大当り獲得への道のりは険しかった。以下、ゲーム性を概説。


・盤面左の命釘を抜けた玉は、真上からセンター役物に入賞。役物入口の上部には、ユラユラと振り子のように揺れる二本の「クラゲ」もあった。

・役物に入賞した玉は、まず上段の「三つ穴ステージ」にアプローチする(穴は手前が2つ、奥が1つ)。

・三つ穴の何れかに入った玉は、その下にある左右プレート(銀色のハネ状ステージ。当時、メーカーは「ウィングプレート」と命名)に落下。

・手前穴から落下した場合、このプレートの両サイド(外側)に流されて、ハズレになり易い。一方、奥の穴から落ちると、左右プレートの間にある中央の「ミゾ」に乗り、役物奥の「縦型回転体」(最終関門)へと向うチャンスが増える。但し、役物の構造上、奥穴よりも手前の2穴に入り易い上、奥穴に入っても普通に外れる事もあって、奥の回転体には容易に到達しない。

・また、台の「ネカセ」やヤクモノの「クセ」によって、回転体への到達率も大きく変わる。特に、ウィングプレートが左右対称でなく、左右の高さに「ズレ」があると、プレート間のミゾに乗りづらくなり、到達率も下がってしまう。

・役物奥の縦型(垂直)回転体は、一定周期で時計方向に回り続けている。回転体には6穴があり、2つある赤い穴に入れば大当りで(2/6)、その他の穴はハズレ(4/6)。プレートのミゾを伝って回転体に到達する玉と、回転体の下段に来た赤穴の周期がピッタリ合えば、V入賞のチャンス。

・但し、回転体のハズレ穴に入っても、「敗者復活」的な面白い動きがみられた。回転体(ハズレ穴)によって上部に持ち上げられた玉は、再び上段の三つ穴ステージへと戻され、下段のウィングプレートに再アプローチする。一粒で二度オイシイ(うまくいけば三度以上)、「グリコ」のような回転体のサービスであった。

・権利発生後は右打ち(通常打ちでは、役物V再入賞による「パンク」の危険あり。ゲージ上、右サイドからはヤクモノ入賞しない)。右のオトシ(OPEN)チャッカー入賞で、センター役物下のハネ(アタッカー)が、約9.5秒又は9カウントまで開く。1回の権利は計8ラウンド。アタッカーは玉を拾い易く、10個入賞も可。

・オトシチャッカーには複数入賞を記憶する「メモリー」機能があるが、チャッカーに多くの玉が入り、フルメモリー状態となった後に入賞すると、その時点でメモリーは無効(ゼロ)となり、次ラウンドで終了してしまう(ラウンドロス)。一応、オトシの命釘の真上には、連続入賞防止用の「二本釘」が縦に打ってあるが、調整次第では立て続けにオトシに入る事もある。

・1回目権利終了後は通常打ちに戻して、再び回転体のV穴(赤穴)に入賞させる。但し、通常時とは異なり、2回目権利以降は、停止していた下段左右のプレートが「上下動」を繰り返す動きに変わる。

・このアシスト機能により、三つ穴から落下した玉はプレートに乗って奥の回転体に到達し易くなり、V穴入賞率も大幅アップする。3回目の権利時も同じ要領で、合計の出玉は約2500発。但し、2,3回目の権利獲得に手間取ると、出玉は削られてしまう。

・なお、権利獲得時、回転体V穴に連続で入賞してしまうと、1回分の権利がまるまるフイになるので、注意が必要だった(運の要素も強いが、役物入賞時に即・止打ちするなどして、ある程度の対処可)。



1 コメント

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Unknown ()
2014-11-28 09:17:45
この手の複雑な役物の権利モノは、私は苦手としていましたが、友人が大好物だったので、彼が打つのをよく後ろで見ていました。スゥーっと吸い込まれるように大当たりするのが印象的、V入賞後の音楽も未来チックでした。

何か、当時はどの店にも謎の権利モノ機種が置いてありましたね。客付きは少ないのにずっと置いてある不思議。羽根モノで負けた客が取り返そうと一発台や権利モノを渡り歩き、さらにお金を使ってしまう・・という負の「スパイラル」を狙ったのかもしれませんねぇ・・
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