フィーバースパークCX(三共・現金機デジパチ、1991年)

(スペック)
大当り確率…1/256、賞球…6&13。
平均出玉…1900~2000個。
三共の新要件連チャンデジパチ「フィーバースパーク」シリーズには、「GP」「ED」「CX」とスペックの違う三兄弟が存在した。長男の「GP」は過去に紹介しているが、今回は波荒の三男坊「CX」を振り返る。
・スパークGP
現在のスペックと異なり、90年代の新要件デジパチは、一回の大当りで出玉2300個以上獲得できるのが普通であった。1度デジタルが揃えば、手元のドル箱(底上げのないタイプ)を満タンに出来る「満足感」を得ることが出来たのだ。
この「フィーバースパークCX」は、通常より2割出玉が少ない「2000発」機として登場した。大当り確率も、当時の標準から考えれば非常に悪い部類に入った。だが、これも「無制限営業」を前提としたスペックなので、やむを得ない所だろう。
当時の営業ルールは、都内・神奈川では無制限よりも「ラッキーナンバー制」(特定の数字で当ると継続遊技、その他は交換)や「完全一回交換制」(どの数字で当っても交換)が主流だった。また、換金レートも、等価交換より2.5円前後の低換金が普通であった。高換金率で無制限の店だと、大概はガチガチのボッタ釘になっていた。まぁ、地方に行けば、低換金&無制限の優良ホールはゴロゴロしていたが…。
さて、「Fスパーク」3兄弟の中でも、最も連チャン率が高かったのが「CX」だ。保留玉連チャン率は「ED」が15%、「GP」が10%であるのに対し、CXは「20%」と嬉しい数値になっていた。
CXで勝負する時は、「初当りで多少苦労しても、連チャン一発で取り戻せればいいさ…」と、ある程度の覚悟が必要だった。それだけに、大当りを手にした時の喜びはひとしおで、毎回連チャンに期待が膨らんだものだ。
CXの連チャンシステムは、大当り後の保留玉1個目に限って、2段階抽選の一次判定が無条件でクリアされ、二次判定の25/125(=1/5)にさえ当選すれば連チャンが発生した。
そんな訳で、ツボにハマった時の爆発は強烈だったCX。保留で3連、4連と来たり、連チャン後に数珠っぽく当ってから連チャンしたり…と、波の荒さはピカイチだった。まぁ、しょせん2000発しか出なかったので、派手にドル箱を積んでいても、玉を流すと意外に出玉が少なくガッカリする事も。
個人的に、スパーク3兄弟の中で大当り中サウンドが一番好きなのが「CX」である。機械的なBGMが多い三共デジパチの中で、CXの大当りBGMは実にメロディアスな印象が強い。リーチ音と大当り時のファンファーレがカッコいいのが「ED」、通常時のデジタル回転音が洗練されているのが「GP」だと思っている。まぁ、これは完全に独りよがりの意見であろう。
最後に、「CX」懐かしの大当り絵柄をいくつか紹介する。

チェリー揃い

受話器を彷彿とさせるベル。「GP」でも採用されていた。
なお、大当り絵柄は全部で5種類(7、チェリー、ベル、オレンジ、スイカ)
味わい深い絵柄の中で、一番のお気に入りは「オレンジ」。ブラックリールと葉っぱ付きのオレンジとのコントラストが見事だった。また、スイカも意外に格好良かった。数字やアルファベットばかりの「ED」と違って、パチスロを彷彿とさせるCXの大当り絵柄は、「何としても揃えたい!」という気にさせてくれた。
あの頃は二千発でも少ない部類に入った
今や大量出玉の域だもんな(ノ_-。)