母の点々

　日本語中級のつりバカＫさんのうちに、８月に女の子が生まれました。

　そんなわけで、なかなか釣りにも行けなくなったＫさんは、今、親バカＫさんです。

　日本語レッスンも、自然と娘リカちゃん（仮名）の話になります。

　奥さん（日本人）は、今月から、仕事に復帰したそうで、その間のリカちゃんの面倒は、奥さんの義理のお母さんが見てくれているんですって。（余談ですが、Ｋさんが日本語の勉強を続けている理由は、このお義母さんとのコミュニケーションのためなんです。奥さんとの会話はほとんど英語なので。）

　リカちゃんは、午前中はミルクをよく飲むのですが、３時ごろになると、ミルクをあまり飲まないとのこと。

　「どうして？」と私が聞いたら、

　「リカは、何時におっぱいが帰るか知ってる。だから、ミルクをあまり飲まない。」だって。

　へーぇ。そうなんだ。やっぱり、お母さんのおっぱいのほうがいいんだね。

　Ｋさんは、漢字も少しずつ覚えていて、この日、新出漢字の中に「母」がありました。

　私が、「母の点々は、おっぱいです。」と言ったら、

　「母の漢字は、おっぱい」ときれいな青い目をまんまるにしました。

　「だって、リカちゃんにとって、お母さんはおっぱいでしょう？」

　「そう。リカは、大きいおっぱいの夢を見ていると思う」とニコニコして言いました。

　男の子は大きくなってもおっぱいの話が好きだね…と、身長２０４cmのＫさんを見て、思いました。