上海帰りのリルです。

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好きだから、まとめられない。

2009-07-30 23:36:00 | あゆひの会
 日本語会話教科書用のコラムを書いております。

 コラムったって、教科書での主役は会話文で、コラムはまめ知識、ちょっとひと休み…の部分です。

 主役の会話文で「べとべとさん」の話を書いて、人生の大先輩の先生方に「そんなの知らない」と言われたけど、ふーんだ、知らなくたっていいじゃん!と書き直さなかったので…だって、べとべとさんを知ってるかどうかじゃなくて、その会話の中で使われている表現が必要なんだから…と思って。

 「誰かがついてきているような気がする。」の“気がする”とか“気のせい”とか、

「“気”について書きます!」って、執筆メンバーのみなさんに言ったの。(ネタ本は赤塚 行雄 『気の構造』…古いけど。絶版だし^^;)

 でも、「気は心の周りにあって、センサーのような役割を…」って話は、あまりにマニアックだと思い、

 だれでも知ってる「天狗」と「河童」について、書きました。

 …が、書きたいことがありすぎてまとまらない。スペースの都合上、書けないことがいっぱいありました。天狗は、どうして山伏のカッコをしてるかとか、彦一ばなしの隠れ蓑の話も書けなかったし、カルラ天とカラス天狗の関係とか、猿田彦の話とか…みんな書けませんでした。

 河童は河童で、体は緑色って書いて、「遠野のかっぱは赤いんだよな。」って思ったり、川に住んでいるって書いて、「田沢湖にもかっぱ伝説あったな。」って思って、相撲が好きって書いて、「負けると尻子玉取られちゃうんだよね。」って思ったけど、尻子玉の説明すると長くなっちゃうから…と涙を飲んで、削りました。ええ、ええ、どうせ、日本語を学ぶ中国の学生には、「必要ない」ことでございます。書いてるそばから、昔見たエコーの芝居で、川太郎役の安原義人さんがかっこよかったんだよねー・・・と煩悩まで浮かんできます。
 
 好きすぎて、まとめられません。明日、なんの思い入れもない方々の意見を伺ってまとめようと思います。

 8月22日には、お化け大学(京都 太秦キャンパス)で勉強してきます。なにせ講義名が「妖怪馬鹿のススメ」です。Tさんが「リルにぴったりだよね。」と言いました。だって、あたし、鬼太郎と結婚するつもりだったんだよ…。


〔おまけ〕今日、Dアップさんが言った。「アメリカ人は言って、言ったことをやる。」「日本人は、言わないでやる。」「ベトナム人はAと言ってBをやる。でもBが正しい。」それを聞いて、「私は、ベトナム人と同じです!」と言ったのは、リル。言ってたのと違うことをしたのは、そっちのほうがいいと思ったからなのよ…日本人的には、困ったちゃんです(^^;

デンデンガンガンではなく、

2009-07-29 22:53:00 | 新入社員 from ベトナム(2)
 一日ひとりずつ、スピーチをしてもらっています。

 今週のテーマは「今までで一番○○だったこと」で、今日のスピーチ担当者は、ダンさん。

 ダンさんは「今までで一番印象に残ったこと」というタイトルで、大学時代の話をしてくれました。

 なんと、ダンさんは、ロボットを作っていたとのこと。

 ベトナムではロボットの全国大会があるんですって。そして、ダンさんの通っていた大学は日本で言えば東工大のようなところ。(←「手前みそではありますが…」と、会社の人がおっしゃってた。)

 ロボットの設計、制作には、夏から冬までかかり、その間、毎日、工場へ通い、大学の授業には、一ヶ月に3、4回しか出なかった…と。

 食べる間も惜しんで、お風呂に入る間も惜しんで…(^^;組み立てたとのこと。

 同じ大学に通っていた女性のタムさんが、「あの部屋に入ると臭かったです(^^;」と言い、

 ダンさんは、「やせて、髪が長くなりました。」と言うから、

 失礼にも「わー、汚い!」と合いの手を入れるリル先生。

 ダンさんは「はい、そうです!」と言ってニヤリと笑った^^

 ダンさんの話が終わったところで、10分ぐらい時間が残っていたので、You tube で日本の高専の「ロボコン Robot contest」の動画を探して、見せました。

 二本足で歩く2体のロボットの映像に、

 「すごい!」「足がすごい!」「歩くロボットは難しいです!」と口々に言う理系の3人。

 “歩行ロボット”という言葉を教え、

 明日は、長澤まさみ主演の『ロボコン』の一部を見ることを約束して、授業を終えました。

 教室を出る前に、ダンさんが、「あー先生、Friendship は、なんですか?」と質問したので、「友情です。」と答えました。ダンさんの大学時代のロボット製作のチームには、どんな人たちがいたのか、またの機会に聞いてみようと思います。


〔おまけ〕今日食べたPINOには、願いのPINO☆が入ってた。

   

 何をお願いしたかはナイショ。


花火がポコポコ

2009-07-28 21:43:00 | 新入社員 from ベトナム(2)
 会社から駅まで行く帰りのバスの中には、私と生徒達(ベトナム人社員)だけではなく、他の社員さんも乗っています。

 今日は、ちょっと道がこんでて、運転手さんが、
「今日は近くで花火があるから。」と言いました。

 生徒達は、先週、昭和記念公園に花火を見に行ったそうなので、花火の話になる。

 同じバスに乗っていたベテラン社員さんが、
「ああ、先週の花火のときは、うちでも、音がポコポコ聞こえたよ。」

「ポコポコは、なんですか?」Dアップさんが聞きました。

「花火の音。近くでは、ドーン!って聞こえるけど、
遠くで、次々聞こえると、ポコポコ。」

 Dアップさんの他のベトナム人さんたちも、ふーん…って顔。
花火の音が「ポコポコ」っていうのは、一般的じゃないけど、
これが生の日本語だもんね。

 急に思い出したみたいに

「お腹がペコペコ。」とDアップさんが言いました。

タムさんが「お腹がグーグー。」と言いました。

「鳴りましたか?」って聞いたら、

「さっき、授業中に。」って言って笑った。

 擬音語、擬態語は、彼らにとって、面白い言葉のようです。



 〔壊れかけていましたが、〕メルシ,メッシュー et メダーム。サヴァ。

L'ECHELLE en CIEL

2009-07-27 23:38:00 | From 東京
 虹の橋…じゃなくて、梯子みたいに見えました。(撮影:Tさん)

 


 虹の根元(…根元って言っていいのかな?地面からにょっきり生えてる感じ^^)には、黄金を溶かす炉があるんだって…って教えてくれたのは、アメリカ人のブンブンなんだけど、それって、どこの言い伝えなんでしょう?


〔写真と関係ありませんが、〕『リトル・ルル』の歌をリトル・リルに変えて大声で歌いたい。「忘れてなんか、忘れてなんかいたんじゃなーいわ。途中で気持ちがー、変るだけ!」…今の精神状態…。レス、モア、トランキル。授業のとき100%元気でいたいから。

知らないからいい

2009-07-26 23:11:00 | From 東京
 ベトナムからの新入社員のレッスンに使用している教科書『とびら1』に「くろさわあきら」の名前が出てくる。映画監督の説明のところに。もちろん、黒澤明監督のこと。

 ベトナムの若者は知ってるかって?知らないよ。

 でも、知らないからいいんじゃない?

 知ってたら、「知ってます。有名ですよね。」で会話が終わっちゃうかもしれない。

 知らないから、「どんな映画を作りましたか?」「先生は見ましたか?」「面白いですか?」って、たくさん、質問が出るんだよ。

 先生も知らない場合?知らないって正直に言って、学習者の知っている監督を聞くとか。それで、聞いた監督の名前を知らなくったって、知らないから、質問することがたくさんある。

 レストランに行って、メニュー見てだまーって注文するより、メニューに書いてある知らない料理を「なんですか?」って聞いたほうが、お店の人の説明が聞けて、好みの料理を注文できたりするじゃない?まあ、めんどくさいから、とりあえずわかる料理を頼むって方法もあるけど…私は、お店の人が感じよさそうだったら、聞いてみる。

 だから、教材には、「知らないこと」があって、いいと思う。

 それには、先生が「話したくなる人」であることが必要なんだけど^^