我が我が ２

俺は電話が苦手だ

いや、電話が苦手というより、人との会話が苦手なのかな

会話って、侵略的な感じがしない？
相手の都合を考えず、ついつい自分の話になりがち

文章だと、会話よりまだ相手を尊重される気がしてね

少なくとも侵略はされない

手紙にしてもメールにしても
やりとりが限られたペースだから常に冷静だし
どちらか一方が一方的になりそうになっても、いくらでも軌道修正はきく

それは会っていても同じ

出来れば人に会いたくない
いや、正確には人と会話をしたくない

みんな“我が我が”だから

俺はいい加減“我が我が”と生きることにつかれた

そして“我が我が”と生きる人々に関わるのも疲れた

バクチ打ちが、勝った時しか自慢しないように
その種の人々は、いかに“自分が幸せか”しか話さない
それを世間ではポジティブというらしいが
申し訳ないが、そういう人には俺は必要ないだろう

我がと思う人は、我を愛して生きてゆけばいい
何故俺が愛さねばならない
何故俺に愛される必要がある

上辺じゃなく
本当に、本当に、本当ーの意味で
自分より相手を愛せる人

恐らく、そうはいないだろうな　
勿論、自分自身も含めて

だから、一度一人になって、とことんまで考えてみたい

人生の真実とは

我が我が

もうね、なんていうのかな

いい加減、嫌になっちまった
もはや叫ぶ気力もない

どうぞ好きにしてくれ
もうどうでもいい
どうにでもなれこんな国

もうね、なんていうのかな
“我が我が”と生きることに疲れた

なんていうのかな
世間と関わらず
自然でいたい
自然に身を委ね
自然に抗わず

金や地位や名誉や
世間体やプライドや
そんなもんに拘ってる、この社会と関わるのが嫌だ

そんなもんに関わってるから、俺までそうならなきゃと
今まで負け組になるもんかと　気丈に生きてきたが

そんなもんは所詮、世の中が　特に既得権益層が作り出した理想像であって
それに憧れて、一般庶民が無理をして
せっせとローンを組んで、世間向きに表向きだけ繕って
優雅を気取って　それがいわゆる“幸せ”だと

たまに見かける
全身ボロボロの服を着たお婆ちゃんが、余程似合わないルイヴィトンを肩から提げている
きっと、子供か、孫か　散々苦労してきた堅約家のお婆ちゃんに、たまには贅沢させてやろうとか　先も短いのだから一生のうちで一度くらい、ヴィトンくらい持たせてやろうとか　まぁ、そんなところだろうな
当の本人は、ヴィトンの価値など全く分からず、ただ子孫が持てというから持って
子孫が高級品だというから、何となく有難がって
心から切なくなる
そんな、世間が作り出したブランドでしか、生きる価値を見いだせないのか
そんなことに喜びを見出し、そんなものを追いかけながら生きろというのか

高級な家、高級な車、ブランド物、何不自由ないステータス

それが、いわゆる“幸せ”ってやつね？
殆どの人はそう思ってるだろ？

そういう人間とは関わりたくない
ていうか、人間と関わりたくない
“我が我が”
みんなそうだもん
そりゃ大なり小なりはあるけど
そりゃ皆表向き口ではそうハッキリとは言わないけど

感じるんだ
“我が我が”

いい加減、やめたやめた

人生の９９パーセントは運！！！！！
特にこの民主主義の国ではね
生まれつき金持ちもいる　生まれつき貧乏もいる
生まれつき健康な人　生まれつき障害者の人
一生無難に長生きする奴もいれば、ある日突然交通事故で死ぬ奴もいる

だから？
なんか国がしてくれんの？
強い奴だけ生き残れ　弱い奴は死ね
運のいい奴だけ生き残れ　運の悪い奴は死ね

この国のやり方に敢えて合わせて結論を一言で言うなら

人生、運なんやもん　しゃーないやん！！！！！！以上

この国のシステムが変わらない以上、皆が綺麗事をどんなに言っても
どんなに日本がんばれ、東北がんばれと叫んでも
所詮、心の底では“我が我が”
募金？そんなもんは所詮お裾分け　１００の内、自分に９９残して、余った１だけお裾分け
幸運な奴が不運な奴に
金持ちが、貧乏人に
まさに哀れみのお裾分け
金持ちは“金持ち”だからできることであって
そんな“金持ち”は世間で素晴らしいと称えられ
さぞ気分もいいだろうな
恵んでもらった貧乏人（不運人）は「ありがとうございます」と頭を下げ
さぞ惨めだろうな
平等じゃない
まさに格差社会の縮図　反吐が出る

本当に平等を願うなら、地主から私有地を取り上げ、既得権益層から所得を取り上げ、
皇居を撤廃し、政治家に肉体労働をさせて、全国の貧しい人々に分配せえ！！！

こんな差別しまくりーの、そのくせ口では綺麗事言いまくりーの
こんな矛盾した国があるか！！！！！

やってらんねーんだよ！！！！！！
いい加減やめたやめたやめたー！！！

俺は、極力人間関係を絶つ
もしも、それでもこんな俺に関わりたいとおっしゃる奇特な人がいらっしゃるならば
決して、俺の前では“我が我が”を見せないように

以上