先日ネットニュースでこんな記事をみた

格安衣料品販売でお馴染み
しまむらグループが
カスタマーハラスメント
(通称カスハラ)
について会社としてカスハラ客は
客にあらずという方針を示した格好
かの札幌の「土下座事件」から
ようやく社としてカスハラ問題と
向き合うようになったワケで
これはイイことだ
例の「土下座事件」については
他サイトの記事の方にて
散々書かれているので
割愛するとして
実は潮風太子が勤める会社でも
カスタマーハラスメントについての
「研修講義」があったばかり
ちょいと前まで
社員研修で毎回「マナー講師」を
どっかから連れてきて
朝の一番から
顧客至上主義!
殿様商売からの脱却!だとか
すべてのお客様に対しての
ホスピタリティーだの挙句には
satisfaction(満足)と英文を
ホワイトボードに書いて
いちいち板書までさせていたもの
でも今更ながら
一体あれは何だったんだろう?
結果として
まったく効果のなかった
外部マナー講師による研修は
都合10年ほど続いたものの
いつの間にか終了し
今度は
「こんな輩は客でもなんでもない」
と言い出す研修へと変貌
今や令和
「お客様は神様の時代は終わった」
と言わんばかりのハナシぶり
アンパンマンの作者
やなせたかし先生が
晩年出演したラジオ番組で
仰っていた
「正義ほどいい加減なものはナイ」
そのもの
今更ながら納得
正義の定義が逆転した
ということに等しい
皮肉なことに
このカスハラ問題となると
皆、
一応にネタを持っているので
実例を挙げると…となるに
研修としては
かなり盛り上がる
パワハラ研修とカスハラ研修
まるで盾と矛そのものの
滑稽な研修が
今日もどこかの会社や
会議室で行われている
はてさて、この
「お客様は神様です」
長年にわたって多くの日本人に
親しまれたフレーズだったが
この言い出しっぺが
三波春夫だったなんて言っても
最近の若い世代の人たちは
まぁ知らないか
角川博のものまねで有名な・・・
と言ったら更なる困惑を招くので
あまり言わないほうがいいらしい
ちょいと書くと
1964年東京オリンピックから
1970年の大阪万博の頃に
国民的大歌手だった
三波春夫という人が舞台上で毎回
必殺ワードとして使っていたのが
「お客様は神様です!」という文言
当時の昭和人たちは「神」という
ワードに対してほぼ無知だったので
お客が「神」ということは
俺も私も「神」となんとも
短絡的な拡大解釈で
この「お客様は神様」を
都合よく使うようになった挙句、
その後50年後には
カスハラ客なる新たな
日本語誕生のきっかけ
となっていったことは
皆さんすでにご承知のところ
今の時代でいえば
主が神であるならば
主は
迷える子羊たちに対し
彼らの望みを叶えるべく
施しを進んでやるべし
雨が降らなくば
雨を降らせ
身心共に貧しき者あれば
パンを与えが
正しい神の定義で
三波春夫から名指しされた
お客様と称する「神々」のうち
彼ほどの大富豪に対し
彼個人の欲求を満たすほどの
「施しの業」を行った者が
どれだけいたか?
いかに偽りの神々が
日本中に蔓延していたか・・・
となる
つまり客とやらが
「あなたは神です」と店側から
指名されたら即否定しない限り
神としての務めを行わなくては
ならないということとなり
万一、
その願いを叶えられなくば
偽りの神すなわち
インチキ野郎となる
更にはそれこそ
イスラム原理主義者の人たちの
耳に入ろうものなら大変なコト
になってしまう
「アッラーこそが唯一の主」
なのだから
間違ってもイスラム圏では
絶対に使ってはならないワードだ
そんな宗教の基本知識すらなかった
昭和人たち主導の時代はとうに過ぎ
今や
かつての「神様」は
これから「偽りの神」へと
降格の憂き目に
時代は変わったのだと
正義の定義が変わる瞬間なんて
案外こういうときなのかもしれない
ならば
せめて「偽神」という
ありがたくない称号だけは
なんとしても回避したい
なまじ「あなたは神だ」なんて
呼んでくれるなよと
かくして今日もまた
この国には未だに無知な
偽りの神々が時代の変遷に
気づかず存在している
こういうのを裸の王様といふ