続・笑う蜘蛛の糸

1969年生まれの私、
潮風太子が第2団塊世代特有の視点で書く
コッソリ系ブログです。

バスに乗る前に知っておくべきこと5

2018-02-09 00:30:39 | インポート
昨年末に出そうと思っていたら、
前年2016年年末に、
このシリーズを書いていたため、
年末被りもなんだなと思い、
一旦お蔵入りさせたものの、
年明けて、やはり状況がよろしくない上、
どこのマスメディアも取り上げてくれないので、
仕方なし、やっぱりココで書くかと・・・・

鉄道ネタなんかは、
かなりの数ブログ等やら存在するものの、
バスネタのネガティヴネタはほとんど散見されないので、
競争相手のいない分野をあえて取り上げる当ブログ。

ということで、
あえてキツイ文章にて書かせていただいております。
別にシリーズ化したくてしているワケでないことを
まず最初にお断りしておきたいと思います。

さて2月アタマ立て続けにこういう路線バス事故のニュース。
昨年10~12月にも異常なくらい路線バスの事故が頻発。
このところ路線バスの事故が本当に多くなった気がする・・・

広島で広電バスと広島バスが交差点で衝突。
そこへバイクがさらに追突・・・・
うち1台はバリバリの営業中もう一台は回送中だった。
ケガ人19人の重大事故。

千葉では朝のラッシュ時間帯に、
京成の連節バスが急ブレーキにて5人が負傷。
我が聖地マリンフィールドへ向かう路線のバスに同じ。

さてこの2件の事故。
たかだか相撲興行の胴元衆「選挙」や、
豊原功補の一夫多妻制導入のニュースに押されて、
サラッと軽い報道にて終了。。。。

まとめは「現在警察が事故の原因を調べています」で完。
でもって、
その後その原因とやらが公表されることもなく・・・・

「そんなこと知ってどうするの」という意見?

が、特に、
ここ4.5年のバス事故に関するニュースで、
その後、的確な事故の原因の究明と再発防止策について、
詳細に取り上げ情報を一般に公開したバス会社や警察・国交省、
マスメディアがあったか?と…

当ブログにて、これまで指摘してきたこと。
今一度改めて軽くおさらい。
何度も何度も同じことを書いていることにて、
イラつかれる方もあるかと思いますが、
改善されることがナイようなので、
あえてしつこく書かせて頂きます旨、
何卒ご容赦のほど。

まず、おさらい編から。

2002年2月のバス業界規制緩和により、
これまでの認可制から許可制となり、
白バスだったモグリの業者が、
緑ナンバーで大手を振って堂々と、
営業ができるようになった。

その結果、利益率の高い、
深夜高速バスの業者が乱立することとなり、
価格競争が激しくなると同時に、
薄利多売、安全軽視が恒常化。
重大事故が頻発する事態に・・・

規制緩和に伴い、
運転士確保の観点から公認教習所での、
大型2種免許の取得を可能にした。

ところが皮肉なことに、
これまでの免許センターでの1発取得なら、
1回の実技試験で6000円程度で受けられたモノが、
免許取得に際し概ね、
40~60万円程度かかる高額免許となり、
取得者数が一気に減少。
特に注目すべきは、
経験者である大型トラックドライバーの、
取得者が減り逆に、
全くの大型未経験どころか、
普通オートマ免許の初心者だったり、
限りなくペーパーに近いサンデードライバーが
転職ツールとして取得するケースが増えた点。

その結果…については以前長々書いたので割愛。

また最大13日間の連続勤務は合法という、
労基法のナゾ…
よって月に2日の休みでも、
法律的にはオッケーというフシギ。

それに加えサブロク協定を併用悪用して、
夜行勤務明け後24時間を休息期間とし、
翌日の夜19時からの勤務を可能にしている、
大手バス会社の存在も書いた。
久々の休日とて、
家族で「あの遊園地」でオープニングから、
夜のパレードまで楽しむコトは、
残念ながら出来ないという皮肉。

人手不足で有給休暇が簡単に取れないのは、
最近のバス会社はどこも同じ。
大手だろうが中小なら尚更…
と、ここまで書けば察しがつくか。
が、これ皆合法ナリと。

誰もこの点について指摘もしなきゃ、
オカシイと思わない謎。

でもって、ここから今回追加するハナシへ・・・

ネット民の中にいるバスヲタは果たしてどう見ているのやら・・・
と思いチョイと検索をかけてみたところ、
気になるキーワードを発見。

「挙手禁止」とな。

そういえば最近はバス同士がすれ違う際、
「運転士」どうしが敬礼や挙手による挨拶行為というのを、
しなくなった。
我々が幼少の頃バスの運転席の後ろを陣取り、
この挙手行為を真似たりしたものだったっけ・・・・

調べてみるとこの「挙手行為」。
その昔、今のような完璧な舗装道路ままならず、
道路が悪路ばかりだった時代、
「この先安全に通行可能」という
「安全確認」の意味としてバスの運転士同志による、
確認行為として派生していったとのこと。

しかし、これが「進化」していくうちに、
「先輩」より先に手を下ろしてはいけないだとか、
おかしなローカルルールが出来始めたりすると、
本来の意味から逸脱をはじめるようになったと。

そのうち、挙手に注意がいってしまい、
安全確認がおろそかとなっていき、
ついに挙手に気を取られた
「わき見運転」「片手運転」による事故が発生。
死亡事故まで起きたと・・・・

これにより国土交通省は、この挙手行為を、
「片手運転」「わき見運転」行為と同等と判断。
挙手行為禁止の徹底をバス会社各社及び各バス協会へ通達。

それに倣いバス会社各社も一斉に
「挙手行為禁止」の徹底教育を始めることとなっていったと・・・

なるほどな・・・と・・・。

さぁバスの運転士は、
ようやく運転に集中できるようになった。

ハズだった・・・が、どうだろう?

改めて上記2件の事故に着目してみたい。

安全確認が疎かになったが故の事故ではなかったかと?
シロウト考えながら・・・・

では、なぜ安全確認が疎かになったのだろう?と。

あくまでも「仮説」の域であるけれども、
ちょっとばかしシロウト推理を働かせてみたい。

「挙手行為」が禁止となった反面、
最近の路線バスに乗るとわかるが、
昔と比べると運転士がまぁよくしゃべるようになった。
「左に曲がりますおつかまり下さい」
「○○バス停通過いたします、
お降りのお客様いらっしゃいますでしょうか?」
「お知らせなければ通過させていただきます」
「空調の温度はいかがでしょうか?」等々・・・
渋谷から某ターミナルステーションまでのバスは、
約40分近く運転士がず~っとしゃべりっ放しで驚いたことがあった。
プロの仕事さすが!と言いたいところだが、
常識的に考えたら、
とても運転に集中できる状況でなかろう。
まぁ集中できていたとして、
運転士の疲労度たるやハンパなかろうなと。
実際、明らかにしゃべりに気を取られ、
おっとっとっと・・・(危)ってな場面が数回あった。
これを1日10時間以上繰り返すとな?

いくらプロの仕事だからといったって、
「疲労度」と「事故」の相関関係は、
「平均的偏差値」高校卒業程度以上の学力を有する者なら、
知らないバカはまぁいない。
(まま「少数ながら」無知というか、
絶望的白痴も存在するという事実もあるが・・・)

クルマの運転に限らず「仕事の重大ミス・負傷・疾病」は、
過労・疲労が原因ということがたいがいである。
というか常識。
ムダ・ムリ・ムラをなくせ!は、
大手企業に就職すると「ホウレンソウ」と一緒に、
研修の真っ先に教わる絶対的事項。

いわゆるプロドライバーによる事故において、
「ぼ~っとして考え事をしていた」は、
たいがい居眠り運転であり、
「わき見運転をしていた」
「アクセルとブレーキを踏み間違えた」は、
たいがい「携帯電話」でメール・ゲームをしていたか、
通話をしていた…というケースがほとんどである。
(これも携帯電話が強力スポンサーのマスメディアが多いので、
「真実」を報道したがらない傾向にある)

バス業界の異常な過労勤務実態に、
慢性的な寝不足、疲労感に加え、
挙手禁止の副作用として、
完全孤独状態における運転中ぼ~っとする時間の増加。
アイコンタクトすらしなくなったことによる、
「プロ同士」による、あ・うんの呼吸の衰退・・・

いやいや、今入った情報によると、
「プロ同士」の挨拶挙手は絶対禁止で懲罰対象となる反面、
道を譲ってくれた「一般ドライバー」には必ず
「挨拶」を忘れないコト!
「決して無視するなかれ」・・・苦情になるため・・・だそうな。
・・・という矛盾?
そうなると挙手禁止の意味そのものがわからない。

まっさか従業員(運転士=組合員)同士の結束をさせないための、
組織解体への方策?
ではなかろうなと。

安全よりもクレーマー連中からのご指摘と、
役所当局、バス会社上層部の保身のための方策が、
皮肉なことにバス及びまっとうな乗客を危険な状態に、
晒してしまう事態となってしまったんじゃナイの?と。
昔はこんなにバスの事故が頻発することなんぞ、
めったに無かったんだから。

とまぁ外野はなんとでも書けるが、
この「推理」まんざらでもないんじゃありません?(笑)

バスに乗る前に知っておくべきことということで・・・・
まぁご参考まで。


※関係各位にご迷惑がかからないよう
配慮した文章に仕上げたつもりですが、
いかがでしたでしょうか?
ネタに使わせていただきました。

情報提供にご協力いただいた関係各位の皆さんに、
この場をお借りして最後に御礼申し上げますm(__)m

ではまた次回。


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2 コメント

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Unknown (だいすけ)
2018-02-14 07:33:53
いやバスの運転手も、口八丁手八丁
噺家も顔負けになるくらい喋れ
ないと務まらないんですね。
あっしなんかやった日には、
ちょっとエスプリの利いた
ジョークでも交えようと頑張って
間違いなく運転が疎かになりますね。
SNSの発達もあって、バスの運転手
同士の挙手挨拶みたいな職人の
符丁みたいなものが、ドンドン
減っていくのも寂しいですが、
実際その職人自体が減っている
んですね。
安全は自分で守る時代ですか、
次作も期待してます。
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Unknown (潮風太子)
2018-02-15 23:18:09
Re:だいすけ様

冷静に考えて、喋りながら運転というのは、
携帯電話で話しながら
運転しているのに等しい気がしますし、
またトラックや緊急車両における、
無線機で話しながらの運転は
「片手」でもOkなのに、
挨拶の挙手は「禁止」という摩訶不思議さを、
今回は取り上げてみました。
そもそもこの手の危険性についての、
正式な研究結果はなく「情緒的判断」において、
こういう状況であることのアナログさが、
ちょっと面白かったので冷やかしのつもりで、
一筆いれてみました(^^)
先日も72歳の路線バスの運転士が、
バスの下敷きで亡くなるという痛ましい事故がありましたが、
高齢ドライバーの危険性をさんざん叫びながら、
一方では人手不足を理由に「最前線」に、
高齢運転士を送り込むという状況。

落語なら「真打登場」といったところですが、
ドライバーの世界は違うんじゃないの~?
という気がするんですが・・・
こういうニュースを聞いて
皆さんはどう思うんでしょうかね。
まぁそのうちAIが進化してバスドライバーも、
ロボット化するんでしょうケド(笑)

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