いよいよ最期の地、宮島へ。
ちっちゃいフェリーに乗り世界遺産の地へ向かうのだ。
ここまで完璧なアテンドをして頂いている小川さんと一緒に、男同士の宮島観光。
フェリーを降りると突然鹿が近寄ってくる。紙袋を持っている人を発見すれば、どこまででもついて行く。餌か何かをもらうまでは…。
ひとたび満足すれば爆睡。
お目当ての厳島神社までは、お土産屋さんストリートが続く。
広島といえばしゃもじだな。でかいな。
そしていよいよ、厳島神社に到着。写真や映像でしか見たことのないあの光景が目の前に広がっている。水面にそびえ立つあの鳥居が…。
神社内はまさに雄壮な世界。かの平清盛指南による海辺の建造物は、激しい波や嵐にも耐えうる完璧な工法。豊臣秀吉も足を運んだこの場所に、俺も足を運んでいるのか!
時間帯的には、干潮まであと2時間ということで、現時点でだいぶ海水が引き始めてきているところだった。そうなればあの鳥居も歩いてくぐれると。
しかし、本当に見るに値する景色ばかり。他人の芝生はよく見えるというけど、西日本には、東日本、ましてや北日本では味わうことの出来ない文化が確実に存在する。先頃までやっていた天地人。戦国の時代をみればそれがよくわかる。
途中、もみじまんじゅうの販売店で一服。焼きたてのもみじまんじゅう、お茶とともに食した。これが半端なくおいしいんだな!焼きたての歯ごたえとほくほく感がたまらん!
さあ、そしていよいよ別れの時。
この日一日、いや、正式には前日の深夜から、完璧に僕をサポートしてくれたホームテレビ制作の小川さんには、どれほど感謝しても足りないだろう。忙しい仕事の中、どこの馬の骨ともわからぬ俺なんかのために、彼女にだってここまでしないだろうってくらいのしっかりサポート。それなのに俺は2度も遅刻までして!
本当いろいろありがとうございました。小川さんがいなければ、行きたかった場所に行けなかったかもしれない。感謝です!この恩は絶対にきっちり返させてもらいます!
帰り、空港に向かう道中、俺との別れを惜しむかのように、広島の天気も雪を降らせやがる。
「へ~~…、広島も雪降るんだな…」
ん?………雪?
わーーーっ!!思い出したっ!!
おいおい!秋田は今どうなってんだ!?
慌てて空港に入りカウンターで状況確認。
「東京から秋田までのチェックインのご案内が出来ない状況となっております」
え?どういうこと?欠航?
「あ、ご案内できるようになりました!しかし、秋田空港の天候が大変悪いため、飛行機が降りれない場合は羽田に引き返す場合がございます」
どうなってんの秋田?!
とにかく広島から羽田まで行かねば!心配はそのあとだ!
羽田で確認するとやはり秋田までのフライトは条件付き。しかも、引き返した場合のそれ以降かかる旅費等は自腹。
頼む!頼む!頼む!がんばって着陸して!
なんで俺は、昨日の朝と同じようなお願い事しなきゃなんねんだよ!
まあでも、広島の方々の暖かい対応に触れ、楽しい番組にも出演させて頂き、しっかりと観光もさせて頂き、よかったじゃないか。そう、今こそ心穏やかにして、この二日間の珍道中をかみしめよう!
ほら、気がついたら飛行機も、ちゃんと着陸してくれた。よかった。これで、みんなにお土産話が出来る。
さようなら、ありがとう広島!
そして、ただいま秋田!
明日からまた秋田のローカルタレントとしてがんばるぞ!!
……って、空港から駐車場。
なにこれ…
めっちゃテンション下がるわーーー
以上、広島珍道中! ~おしまい~