私は、地域の経営者・後継者と共に勉強会「半田塾」という私塾の事務局をしています。その半田塾で視察研修会に行ったときのお話です。
去年の5月に山口県萩市、下関市へ維新の旅に出かけました。
今回の維新の旅では、志ネットワークの代表 上甲晃さんに紹介していただき、山口県萩市に住む松田輝夫先生に、吉田松陰への手引きをしていただきました。
市内の公立小学校の校長を最後に教壇を去ってから、既に20余年。その間、ずっと郷土の歴史を研究するかたわら、ボランティアとして、萩の町を訪れる人たちの案内役を買ってきた。
日本でも屈指の学者であります。
勝手に思うままに9 松下村塾を訪れる人たち
松下村塾に掛けられている吉田松陰の肖像画にそっくりに見える松田先生は、80歳を越える年齢にはみえないくらい熱のこもったお話は人をひきつける。
松田先生のお話は私にとって新鮮で、感動的だ。とりわけ松田先生の話は、わかりやすい。
松田先生は松蔭先生そして松下村塾の説明をこのようにお話されました。
「退職して20年、多くの人たちに萩の町を案内しました。最近気がついたことですが、萩の町を訪れる人にも、一つの傾向がありました。
最初にやって来られたのが、学校の先生をはじめとする教育関係者。教育者としての吉田松陰に学ぼうというわけです。
次にやって来たのは、公務員や政治家。
町おこしの盛んな頃でした。
この古い町から何かを学ぼうと、全国から視察に来られました。
そのブームも、いつの間にか、すっと消えてなくなりました。
そして今、中小企業をはじめとする企業の若い経営者や幹部が、たくさん来られています」。
松田先生は、自らの体験を通して感じている、訪問者の傾向をまず紹介された。
どうして、今、中小企業を中心として、企業の人たちに、萩の町は人気があるのだろうか。
その答えを、松田先生は、次のように説明してくれた。「厳しい競争を生き抜くために、企業は血のにじむような努力を重ねてきました。
そしてあらゆる努力をした結果行き着いたのは、意欲のある人を育てることこそ組織にとってもっとも大切であるということ。
松下村塾のように、地域のごくありふれた子供たちを集めて、天下を揺り動かすような人に育てた吉田松陰、松下村塾から何かを学ぼうというわけです」。
明治維新に向け激動期を生き抜いてきた人たちの中でも、松下村塾に集った人たちは、ごくごく普通の青年達たちです。
その普通の青年達が、明治維新という大改革を成し遂げていった。
企業の関係者は、その歴史の中に、自らのこれから進むべき道を探ろうとしている。「人はつくるものではなく、育てるもの」と、松田先生は言う。
歴史を学ぶにつれて、いにしえの賢者たちのすごさに圧倒されます。 拝
去年の5月に山口県萩市、下関市へ維新の旅に出かけました。
今回の維新の旅では、志ネットワークの代表 上甲晃さんに紹介していただき、山口県萩市に住む松田輝夫先生に、吉田松陰への手引きをしていただきました。
市内の公立小学校の校長を最後に教壇を去ってから、既に20余年。その間、ずっと郷土の歴史を研究するかたわら、ボランティアとして、萩の町を訪れる人たちの案内役を買ってきた。
日本でも屈指の学者であります。
勝手に思うままに9 松下村塾を訪れる人たち
松下村塾に掛けられている吉田松陰の肖像画にそっくりに見える松田先生は、80歳を越える年齢にはみえないくらい熱のこもったお話は人をひきつける。
松田先生のお話は私にとって新鮮で、感動的だ。とりわけ松田先生の話は、わかりやすい。
松田先生は松蔭先生そして松下村塾の説明をこのようにお話されました。
「退職して20年、多くの人たちに萩の町を案内しました。最近気がついたことですが、萩の町を訪れる人にも、一つの傾向がありました。
最初にやって来られたのが、学校の先生をはじめとする教育関係者。教育者としての吉田松陰に学ぼうというわけです。
次にやって来たのは、公務員や政治家。
町おこしの盛んな頃でした。
この古い町から何かを学ぼうと、全国から視察に来られました。
そのブームも、いつの間にか、すっと消えてなくなりました。
そして今、中小企業をはじめとする企業の若い経営者や幹部が、たくさん来られています」。
松田先生は、自らの体験を通して感じている、訪問者の傾向をまず紹介された。
どうして、今、中小企業を中心として、企業の人たちに、萩の町は人気があるのだろうか。
その答えを、松田先生は、次のように説明してくれた。「厳しい競争を生き抜くために、企業は血のにじむような努力を重ねてきました。
そしてあらゆる努力をした結果行き着いたのは、意欲のある人を育てることこそ組織にとってもっとも大切であるということ。
松下村塾のように、地域のごくありふれた子供たちを集めて、天下を揺り動かすような人に育てた吉田松陰、松下村塾から何かを学ぼうというわけです」。
明治維新に向け激動期を生き抜いてきた人たちの中でも、松下村塾に集った人たちは、ごくごく普通の青年達たちです。
その普通の青年達が、明治維新という大改革を成し遂げていった。
企業の関係者は、その歴史の中に、自らのこれから進むべき道を探ろうとしている。「人はつくるものではなく、育てるもの」と、松田先生は言う。
歴史を学ぶにつれて、いにしえの賢者たちのすごさに圧倒されます。 拝