Micです
残暑続く中、みなさまお元気ですか。
素晴らしい映画を見てきました。
今の私たち日本人にとって、考えさせられる作品です。
「カンタ・ティモール」→クリックすると予告が見れます。
バリ島の近く、オーストラリアの上に位置している、東ティモールのお話しです。
作品は、独立後にティモールの若者が歌っていた歌に監督さんが触発され、現地入りするところから始まります。
独立運動当時の模様を住民の人たちにインタビューしたり、今の生活を映したドキュメンタリーなんですけど、監督さんの優しい語り口が心に残ります。
東ティモールは1975年~インドネシアによる軍事進攻を受けます。
当然、住民は独立解放を目指し、ゲリラ活動で抵抗。
これに拍車をかけるように、当時領土近くで見つかった石油資源の利権を巡り、世界諸国がインドネシアによる占領を黙認(日本も含む)。
この現実はほとんどニュースなどでも報道されず、東ティモールの人々は孤独に、でも団結しながら抵抗し続けました。
1999年までに人口の3分の1が失われました。
そしてついに2002年、独立。
こうして見ると「重ーい」感じがしますが、全体的にはそうでもないのですよ。
そりゃ、戦争の常としてかなり過酷な現実(虐殺・虫ケラ的殺人・レイプ・拷問)も出てきますが、途中途中で挿入される、歌と子供たちの笑顔に救われます。
大人も明るいんですよね。それがスゴイなーと思いました。
「怒りはなく、悲しみがあるだけ」
恨み節もなく、独立したから過去はもういいんだ、と彼らは「許し」てるんです。
「GATE」もそうですが、この作品に、世界に蔓延してる諸問題の解決法を私は見た気がしました。
独立解放運動時も、捉えたインドネシア軍の人たち(自分たちにとっては敵側)に、なぜ私たちがこの運動をしているかをこんこんと説き、無傷で解放してたそうです。(モチロン、インドネシア軍は捉えた捕虜は虐殺が常でした。)
インドネシア軍はどんなに殺しても、残酷なことをしても、彼らの「独立を目指す信念」だけは奪うことができませんでした。
私はこれを見て、本当に大切なものって人から奪われないようにできてるんだなーと天の采配に感心しました。。。
お金とか家とか目に見える物は壊されたり奪われたりしてしまうけれど、人間にとって一番大事な「思い(愛)」とか「希望」とか「信念」は自分で捨てない限り、誰も奪うことはできないんですよね~てことを改めてわかったのでした。
あと印象的だったのは、東ティモールの人々と大地とのつながりの強さ。
彼らは土地に宿る精霊を、神を信じていて、それを普通に生きてるんです。
昔の、忘れられた日本の風景がここにあるなーと思いました。
彼らの言葉には「姪とか甥」といった、個々の親族のつながりを示す概念が元々なく、みんなが自分の母であり父であり、子供であるそうです。
「父ひとり母ひとり、みんなが兄弟」
その辺を歩いていたティモールの老人がぽそっといった一言。
まったく!
ティモールの人たちみんなが聖人でビックリです。
この映画、「GATE」と同じく自主上映です。
スケジュールはこちらで確認ください。
私が見たのは国立のステキなカフェです→なおカフェ こちらでも今後、上映会やります。
Love, Light and Harmony!