【ML251 (Marketing Lab 251)】文化マーケティング・トレンド分析

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木村カエラ ブランド価値確立はこれから♪

2007年02月15日 | 女性アーティストブランド価値評価・構造
 今日も暖かい一日でしたね。

 昨夜、moraでPUFFYの「Tokyo I'm On My Way」を試聴したところ、
 平井堅の曲が流れてきたことに驚いてしまった井上秀二です。
 (もう修正済のようですね)

 木村カエラの3rdアルバム『Scratch』、出足好調のようです。

 ジャケのコンセプトも120点です。

 昨年、こちらのシングル(↓)の「おすすめレビュー」をmixiに書きました。

  

 「TREE CLIMBERS」は何故、ロック的であるのか?

  ・単純なコード進行のリフレインで歌いこなせるメロ
  ・テンションを高めるフロア(ドラム)の使い方
  ・エッジの効いたオルタナ色強いギターサウンド
  ・韻を効かしに効かしたリリック

     ♪ばれる ばれる 思い
        まれに まれに けなし
        くるり くるり 戻り
        ゆれる ゆれる melody

      ♪day by day
       day away

  そして、「自分の直感を頼りに生きる姿勢」、これで決まりです。

 と言うような、ロックの歴史を少しはかじったオッサンの個人的な感想はさて置き。。。

 奥田民生というオッサンとのコラボが象徴するように、私のようなテーストのオッサン・オバヤンに好まれる傾向はあるようですが、統計的に見れば「少数派」です。
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 やはり10代の好感度が高いのがこの方です。
 20代でガクンと落ちますが。

 3rd Album着日の午後、渋谷のHMVに寄ったのですが、試聴器や平台でCDをチェックしていたのは10代~20代前半の人たちばかりでした。

■価値構造

 「感覚価値」の「ルックスの良さ」が、魅力度と強い相関関係にあります。
 次に来るのが「時代遅れではない」「フレッシュな感じ」。
 「ファッションセンス」がそのまた次になるのは意外です。
 「セクシーさ」と魅力度との相関関係は高くありません。

 好感度もほぼ同傾向ですが、「基本価値」の「声質のよさ」との相関がまあ強い程度です。

■ブランド価値評価

 「基本価値」(「歌唱力」「声質」「歌詞」他)のスコアは高くはありません。
 ここでは数値を書きませんが、「とて~も」低いです。
 (私の主観で言っているのではなく、彼女を「好きだ」と言っている人の評価ですからね。逆恨みはナシですよ)

 その鬱憤を晴らすかのように評価項目のスコアが高いのが、「感覚価値」。
 特に高いのが「ファッションセンス」。ダントツです。
 どの位? と仰られても数値は書きませんので、
 「(テーストは違うけど)浜崎あゆみと同じくらい」としか言えません。
 雑誌専属モデル(『SEVENTEEN』)出身の影響も少なくないのでしょうね。

 もちろん、「ルックスの良さ」も「時代遅れでない」のスコアも低くはないです。

 一番大切な「観念価値」の「魅力度」も高いです。
 YUKIと椎名林檎と同じくらい。

 しかし、お金を出してCDを購入するポイントは「基本価値」、特に「声質」です。
 「基本価値」の評価項目のスコアを高めることが重要です。

 10代がメインターゲットなので、配信で曲を購入するユーザーが多いと思いますが、違法(無料)配信で曲をゲットするユーザーの評価が、お金を出してレンタルを利用するユーザーの評価よりも高ポイントなことが気になりますね。

■CM商品にとっての効果?

 mixiのレビューで「TREE CLIMBERS」を書いたとき、この曲が「東京モード学園」のCMに使われていたのをほめたのですが、「東京モード学園」のブランドイメージアップに奏効したことは容易に推測できます。あくまで推測ですが。ターゲットも合致していたはずです。

 しかし、「東芝gigabeat」のほうは難しいですよね。「Magic Music」と「Ground Control」がCMに使われていました。とてもいいCMですが。

若年層、特に10代のシェアを獲得できない東芝さんの状況

を考えると、です。これは木村カエラをCMに使ったのが悪いという話ではありません。誤解のなきように。

アップル(iPod)の凄まじいブランド力に、東芝さんは太刀打ちできない

ということなのです。

木村カエラを使っていなかったら、もっと悲惨な数値だったかもしれない

という仮説も成り立ちますね、May be。

 同じことは、「Panasonic」ブランドにも言えます。こちらは浜崎あゆみですね。

 「D-snap」がリリースされたとき、ちょうどmixiを使い始めた頃の私は、日記にこう書きました。

SDカードが売りだろ?
あんたらマーケティングやってんの???
若年層狙いのキャラクター使ったからって
そうそう獲得できるもんじゃないよ(爆)
“茨の道”でっせ


 それから数年、案の定、「Panasonic」は若年層でシェアを取れていませんね。
 浜崎あゆみを使っていなかったらもっと悲惨だったかもしれません。

 もっとも、、、

真のターゲットが中高年層であったのなら大成功!

ということですけどね、東芝さんも松下さんも(笑)。

 今の10代、20代がもっとお金をつかえる年代になるまでの間に、ブランドイメージを植えるという長期的な戦略に則っていらっしゃるのなら、広告・宣伝費をジャンジャン使って頑張って下さい! 
 ご健闘お祈り申し上げます。

  木村カエラ - goo 音楽木村カエラ - goo 音楽
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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
はじめまして (井上秀二)
2007-02-21 02:32:28
>野良猫さん

コメントありがとうございます。

野良猫さんのブログも拝見いたしました。

とても丁寧でしかも鋭い批評に感服いたしました。
音楽への愛情も溢れてますね♪
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Unknown (野良猫)
2007-02-21 01:53:42
楽しく読ませていただきました!他の項目もすごいおもしろかったです。


一応ですが私が書いたこのアルバムのCD評書いたブロ具のアドレスも載せておきます。
http://blog.goo.ne.jp/hatimitsu_september/e/3c9d35f2b687d7c1f9bc3e39f58c8018

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