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桜姫七之助は目に涙を浮かべてたたずんでいました。
夫を殺し、子に手をかけようとして、どうしてもできなかったのです、
権助には後を追うことを告げて、一突きに…殺した!
(これは、原作でも後に死のうとするので、おかしくはない。)
しかし、子にはできないのですね。
七之助は呆然と立ちすくむ、その目に一筋の涙が…。
感極まって、不覚にも観客のわたしたちも…。
原作はもちろん、親の敵、おととの敵、の子を、南無阿弥陀仏と言って、刺します。
串田和美&中村屋一座が造形した桜姫は、子殺しはできない、必然性をもっていたのです。
七之助の桜姫は、深層の姫君の心の軌跡をとても丁寧になぞっている。
様式美の玉三郎とは違っていい、
風鈴お姫の特異な佇まいと言葉遣い、そんなにうまくなくてもいいんです。
七之助の妖婉さ、美しさに内面がうつしだされれば、七之助の桜姫が息づくのです。
美貌もさることながら、大きく成長した姿を桜姫に見てとれた舞台でした。
さて、今年のコクーン歌舞伎らしさ、はどこにあったか、というと、
予想どおりあの仮設ステージにありました。
舞台中央がいわば花道の楽屋になっていて、
2つの揚げ幕がステージへの出端になっている、といえばいいでしょうか。
意表を憑く演出は、ステージに登場する人物たちが座っている畳ごと持ち運んできて、
舞台を歩き回る、
これって、言葉で説明できない!
どなたのアイディアなんでしょうね、ホントに笑っちゃいます。
串田流桜姫を楽しませていただいたので、
さよなら歌舞伎座公演で、やっぱり南北原作どおりの東文章を仁左&玉さまで観たいなー!
渋谷Bunkamuraシアターコクーン 2009/7/17 観劇
コクーン桜姫 配役
追記です。
最後のクライマックスで流れていたオペラのアリア、
気になっていました。
マスネの歌劇「ウェルテル」のアリア「春風よ、なぜ私をめざめさせるのか」
であることが判明しました。
桜姫/オペラ、ではわからなかったのですが、
桜姫/アリア、で検索したら、わかりました。
ゲーテの「若きウェルテルの悩み」のウェルテルなので、
歌詞が舞台にマッチしていたわけですね。
歌詞がこちらにでておりました
夫を殺し、子に手をかけようとして、どうしてもできなかったのです、
権助には後を追うことを告げて、一突きに…殺した!
(これは、原作でも後に死のうとするので、おかしくはない。)
しかし、子にはできないのですね。
七之助は呆然と立ちすくむ、その目に一筋の涙が…。
感極まって、不覚にも観客のわたしたちも…。
原作はもちろん、親の敵、おととの敵、の子を、南無阿弥陀仏と言って、刺します。
串田和美&中村屋一座が造形した桜姫は、子殺しはできない、必然性をもっていたのです。
七之助の桜姫は、深層の姫君の心の軌跡をとても丁寧になぞっている。
様式美の玉三郎とは違っていい、
風鈴お姫の特異な佇まいと言葉遣い、そんなにうまくなくてもいいんです。
七之助の妖婉さ、美しさに内面がうつしだされれば、七之助の桜姫が息づくのです。
美貌もさることながら、大きく成長した姿を桜姫に見てとれた舞台でした。
さて、今年のコクーン歌舞伎らしさ、はどこにあったか、というと、
予想どおりあの仮設ステージにありました。
舞台中央がいわば花道の楽屋になっていて、
2つの揚げ幕がステージへの出端になっている、といえばいいでしょうか。
意表を憑く演出は、ステージに登場する人物たちが座っている畳ごと持ち運んできて、
舞台を歩き回る、
これって、言葉で説明できない!
どなたのアイディアなんでしょうね、ホントに笑っちゃいます。
串田流桜姫を楽しませていただいたので、
さよなら歌舞伎座公演で、やっぱり南北原作どおりの東文章を仁左&玉さまで観たいなー!
渋谷Bunkamuraシアターコクーン 2009/7/17 観劇
コクーン桜姫 配役
追記です。
最後のクライマックスで流れていたオペラのアリア、
気になっていました。
マスネの歌劇「ウェルテル」のアリア「春風よ、なぜ私をめざめさせるのか」
であることが判明しました。
桜姫/オペラ、ではわからなかったのですが、
桜姫/アリア、で検索したら、わかりました。
ゲーテの「若きウェルテルの悩み」のウェルテルなので、
歌詞が舞台にマッチしていたわけですね。
歌詞がこちらにでておりました
暑さに弱いので仮死状態に陥っております。
そんな中、練馬の仁左様@権太も海老&玉も、もちろん、桜姫も見ているのですが、観劇記をアップできていないだらしない私です~。
桜姫は以前、歌舞伎座で玉さん&段治郎でやりましたよね。これが、仁左様ってのもあるのですか?
それはもう絶対に見たいですねっ!
七之助@桜姫は私もとても気に入りました。愚かな女っぷりが潔く綺麗でした。
扇雀さんがすごい身体能力を発揮して、感心するやら笑えるやら、おふざけであっても確かな芸のある人がやると「ごちそう」に感じます。
暑いですねー、
どういうわけか、感動した演目を書きとめておかないと、気になって、かえってストレスになってしまうのよねー、
気長にいきましょうね。
桜姫、確かに、扇雀&弥十郎の脇の締めが重要ですねー
一歩狂うと、舞台は収拾がつかなくなりますものね。
舞い上がらずにふざけて、
しかも強盗殺人者に成り下がってしまったのに、笑えるって、考えたら、すごい芸当なんですよね。
話は飛びますが、
弥十郎さんの三婦、ってすっごーくカッコいいんだわー、と猿弥さんのを観て思ってしまいました!(再起した猿弥さんなのにゴメンナサイ)