紫苑の部屋      

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時代や文化に芯を通す、と語る海老蔵

2007-08-11 16:27:42 | 四季の折々
大阪松竹座公演中に風呂場でずっこけて怪我、休演してから、公に登場した海老蔵です。
最近役者人生を満喫していたらしく、2週間の静養(謹慎でしょう、どちらかというと)が
薬になったように、書いてます。
「ドラクル」稽古場での作務衣姿の写真付き、
10キロ減量したからでしょう、あごが鋭角になってます。

三之助時代の菊ちゃん、亀ちゃんが話題の多い作品に挑戦しているなか、
海老蔵は跳躍できないでいた、
仁左さんの指導で女殺油地獄初挑戦、海老蔵の与兵衛を築き上げていた最中のことでした。
舞台に穴をあける、そのことの重大さは、本人の精進がいかになされているかの結果と完全にイコールです。
歌舞伎役者だから代役は、本人以上に勤まるのです。なにしろ師匠がやるんですから。
新聞では初めてのように書いてありますが、それは海老蔵襲名後初めてということ。
新之助時代にありました、チケット買って楽しみにして行って、代役、
たとえ団十郎という大物であっても、休演のダメージに緊張感をもつべきでした。

でもまあ、新聞記事は好意的、
『ドラクル」に掛ける意気込みを語ります。
「歌舞伎はスープの灰汁をすくようなけいこ、それに比べ、
 肉や人参、ジャガイモを入れてスープそのものをつくっていく、
 それが勉強になる」
歌舞伎役者としての勉強になる、と言っていると解したい。
そして、新しい挑戦の歌舞伎を意識したような
「歌舞伎は伝統の継承が第一、新作で注目を浴びたい気はさらさらない、
 自分の子や後世の海老蔵、団十郎たちが挑戦できる力を、いまのおのれに蓄積する、
 時代や文化にぶっとい芯をとおすこと、それば今一番重要」
と意味深いことを語っていました。
 (8/10 Be 朝日新聞記事)


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4 コメント

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Unknown (萱子)
2007-08-11 22:40:55
怪我したんだから当然「静養」と思いますが?
猿之助さんや仁左衛門さんに習いに行くという姿勢、
当代にはない事で、近親婚に近いよどみのある歌舞伎社会では画期的なこと。
26歳過ぎての成田屋の女形へのチャレンジも誰にも出来ないこと。
与兵衛も良かった。日々進化する中での断念は、本人が一番残念なこと。
COYOTEなど見ていると、この人の底なしの孤独が見えてきます。生き急いでいると思います。
親には理解出来ない部分多すぎるので、八代目のようにならなければいいと祈るばかりです。
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海老蔵さんが謙虚に教えを乞うてらして、好感もてましたね。 (sion)
2007-08-11 23:39:54
萱子さま
ご訪問ありがとうございました。
生き急ぎに見える、のですか。
そんなことあってほしくない、です。
恋多き歌舞伎役者、と騒がれていること、と実像、もしかして違う孤独があるのかもしれませんね。
海老蔵の与兵衛をご覧になったのですね、幸運でしたね。
仁左さんとはまた違う、硬軟メリハリのある与兵衛だったみたいですね。
パリの勧進帳でパパさんの心配をよそに、面白い舞台つくってましたね。
彼の背負っている荷は大きいですから、インタビューにあったような、言葉が出てくるのでしょうね。
10月の御園座で元気に復活してほしいです。
できれば、萱子さまのところに訪問させてください。
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一匹オオカミ (萱子)
2007-08-13 00:57:53
 先日は突然書き込みして失礼しました。
HPもブログも持たない浪人ですので、御容赦下さいませ。
海老蔵さんのファンの方とお話すると、他の役者さんのように攣るんでお手洗いに行くようなタイプの人は少なくて、1匹狼が多いようです。それも職業は芸術家が少なくない。平凡を好まないのでしょうか?
11代目と比較して明らかな違いは男性ファンが多い事です。
歌舞伎も遠望、進取の気色の目で見ている人が多い。
恋多きですか?私には「恋」とはとても見えませんが…。いづれ継ぐべき13代目にふさわしい妻を選ぶのは、30歳からと決めていそうな気がします。
それまではどの役者さんもされている「息抜き」でしょう。私の長男も気楽な女性のお友達は両手に余るほどいます。今はそう言う時代なのです。
海老蔵、誰よりも正統でありながら異端を好む。
見ているのは面白いですが、御当人は茨の道でしょうね。
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一匹おおかみ、カッコいいです。 (sion)
2007-08-13 07:57:21
息子さんを見てらっしゃると、
まだ20代の海老蔵を鷹揚に眺められるのですね。
役者はなんでも肥やし、っていいますものね、
「息抜き」も結構、
梨園に相応しい将来のおかみさんを探し当てるといいですね。

11代目と比べて男性のファンが多いのですか?
男性のほうが今の彼は理解しやすいのかもしれません。
歌舞伎ファンの男性(私の知っている)は、どの役者が贔屓というより、
おっしゃるように”歌舞伎を遠望”、縦横に広げ奥行きにもどんどん突き進んでいく、そういうタイプのかたが多いように思います。
私を含め、古今東西、ミーハーはおばさん、かな。
そんな人間がブログなんぞ書いてますが、
よろしかったら、
また、歌舞伎談義聞かせてください。
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