紫苑の部屋      

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文楽ー清十郎襲名披露

2008-09-24 22:07:48 | 観劇
今月の文楽は
清十郎襲名披露、
文楽の襲名披露初めてです。
浄瑠璃、三味線、人形遣いそれぞれからの口上、
普段はお声を聞くことのない三味線、人形遣いのがいい。
なかでも、現在の師匠である蓑助さんの
清十郎をよろしくお願いします、の一言、
一度倒れてからすっかりお元気になられたとお見受けしていましたが、
大変な努力で公演をこなしていたことが偲ばれます。
この口上を聞いたら、ますます
蓑助さんの女たちをできるだけたくさん観ておきたいと思ったのでした。
蓑助さんが人形に命を吹き込む、
これを目の当たりにできるからです。

文楽の東京公演は必ず観るのですが、
蓑助さんが主人公の女形を演じる、これが目当て、
そこに竹本住大夫&鶴澤清治(この組み合わせはないのですが)が加われば、もうなにもいうことありません。
おまけでイケメン三味線弾き豊澤龍聿くんが出れば、それこそルンルン
今回の公演、久しぶりにお目にかかりました。
席が床のすぐとなり、顔を見あげれば目を合わせることに…、やっぱし遠慮しますね。
ところで、ちゃんと出演していたのに、プログラムにもチラシにもその名が記されていないのは、なんなのでしょう?

第一部「近頃河原の達引」   
 四条河原の段
 堀川猿廻しの段
蓑助さんのおしゅん、玉女さんの伝兵衛の心中もの、
心中の見せ所はないのですが、
おしゅんの盲目の母がお稽古付けているのが「鳥辺山」だったり、
猿回しの兄がふたりの死出の祝言に、お初徳兵衛(曾根崎心中)を演ったり、
観客がだれでも知っている、それが前提に成り立っている、
そういう演出が、いいんだなー。

新清十郎の八重垣姫
「本朝廿四孝」
 十種香の段
 奥庭狐火の段
十月の歌舞伎座での玉さまの八重垣姫と同じ狐火まで、
これは絶対ここまでやるべきですね。
文楽の狐は美しい、さすがいいお顔してます。
文楽はそれ独特の見せ場があって、実に楽しい!
蓑助さんの八重垣、みたいには違いありませんが、
ここは愛弟子、ですね。
若い清十郎さんならではの動きがあって、これもいい。
清十郎さんは、落ち着いて、じっくり人形に気持ちをうつしていきます。
目を閉じて…。そういうところ、ひとそれぞれの入れ方があるのでしょうね。


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