紫苑の部屋      

観劇・絵画と音楽・源氏物語      
について語ります        

江戸の誘惑ー肉筆浮世絵展

2006-12-05 20:11:09 | 展覧会&音楽会
着物の色の組み合わせ、
柄模様、染め、刺繍、帯との色柄の取り合わせ、
そして袷の裏とふきで粋にも品格をもたせることもできる、
さらに着ていく場所に合わせて選びます、
この日本の文化、すばらしいと思います。
かつての日本には庶民でも持ち合わせていた、その色彩感覚
失われつつあります。とても惜しいと思います。
(もちろん、若い女性がレトロな、あるいは大胆な柄の取り合わせで、新宿あたりを闊歩しているとか、ビックリさせられるのも、楽しいことではあります。)

江戸の文化は、あの17-18世紀の世界にあって、最高の文化ではなかったかと思います。
浮世絵もそのひとつ、
肉筆画は版画の下絵ではなく、顧客の依頼で単独で描かれたもの。ボストンに行かなきゃ見れない、というわけで、見て来ました。
描かれた着物、帯、着こなし、全部が違いました。
すごいですね。髪型も、髪を結うという文化も江戸文化は”世界に冠たる”でしょうね。保存も上々、アメリカに渡ってよかったのかも、と思えます。
浮世絵のすばらしさ、ではありますが、最後のほうの北斎の絵を見て、思わずうなってしまいました。それは、ひと際細長い掛軸に、険しい崖から落ちる瀑布、滝を観る李白の絵、でした。やはり、抜きん出ていたのですね、北斎は。構図といい、描き方といい、天才はだなんですね。(滝の絵といえば、千住博の”瀑布”のふすま絵、いいですよね。)いいものを観た時は、ホントしあわせになれます。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿