横笛の巻には、
幼い薫が竹の子をしゃぶる場面が出てきます。
筍(たかうな)を とり散らして食ひかなぐりなどしたまえり
今のあの大きな竹の子を?孟宗竹の?
と思ったら、どうも違うようです。
細く長い筍、ハチク、
淡竹、呉竹ともいい、今は茶筅とか、になるのですが、
ここでは、笛になる竹を連想させる、ということになる。
そう、柏木の残した遺品の笛、そして遺児、
そうした因縁の物語の序章を想起させます。
はかなく亡せたまひにし、柏木の一周忌、
からはじまる、横笛の巻
薫数え2歳、
冒頭の場面、
わか君は、唐(から)の小紋の紅梅の御衣(ぞ)の裾をひきやられて
最高級の衣をふだん着にきせている(源氏がということ、どういった気持ちでと想像させる)
雫もよよと食い濡らし
その様子をみて源氏は、
憂きふしみな思し忘れぬべし(憂きこと=柏木の遺児であること)
源氏の目から薫のうつくしいようすが描写されます。
くちもと、かわいらしく匂ひ(赤みさし)
まみ、のびらかに薫りたる(うつくしい)
柏木はこれほど際立った美しさではなかった、女三宮にも似ているわけでもない、
源氏は自分に似てないこともない、それほどすばらしい器量、と思います。
面白いですね、格段に美しいから、自分に似ていると思う、
美しい容姿の源氏だけに許されることね。
同じように幼子を見つめる夕霧、
ぶつぶつと(ふっくらと)清らなり
と柏木のおもかげを見る、のです。
夕霧の目は読者を正常位置に、源氏の思い入れの複雑さを浮き彫りにします。
夕霧は落葉の宮の母、一条御息所から柏木の横笛を預かります。
そして、夢で柏木の遺言を聞くのです。
笛竹、末のよながき音に伝へなん
源氏に相談します。
陽成院の御笛なり(これは史実に基づく設定でもあるようです)
由緒ある笛を柏木が名手だったから、賜ったもの、
末の世の伝えは女ではダメである、
王統に伝えられるべきである、
預からなければならない由縁がある、
と語り、父から息子へ、と密かに思う源氏。
宇治に入って薫が吹く笛は、源氏が教え伝えたもの、だったのです。
幼い薫が竹の子をしゃぶる場面が出てきます。
筍(たかうな)を とり散らして食ひかなぐりなどしたまえり
今のあの大きな竹の子を?孟宗竹の?
と思ったら、どうも違うようです。
細く長い筍、ハチク、
淡竹、呉竹ともいい、今は茶筅とか、になるのですが、
ここでは、笛になる竹を連想させる、ということになる。
そう、柏木の残した遺品の笛、そして遺児、
そうした因縁の物語の序章を想起させます。
はかなく亡せたまひにし、柏木の一周忌、
からはじまる、横笛の巻
薫数え2歳、
冒頭の場面、
わか君は、唐(から)の小紋の紅梅の御衣(ぞ)の裾をひきやられて
最高級の衣をふだん着にきせている(源氏がということ、どういった気持ちでと想像させる)
雫もよよと食い濡らし
その様子をみて源氏は、
憂きふしみな思し忘れぬべし(憂きこと=柏木の遺児であること)
源氏の目から薫のうつくしいようすが描写されます。
くちもと、かわいらしく匂ひ(赤みさし)
まみ、のびらかに薫りたる(うつくしい)
柏木はこれほど際立った美しさではなかった、女三宮にも似ているわけでもない、
源氏は自分に似てないこともない、それほどすばらしい器量、と思います。
面白いですね、格段に美しいから、自分に似ていると思う、
美しい容姿の源氏だけに許されることね。
同じように幼子を見つめる夕霧、
ぶつぶつと(ふっくらと)清らなり
と柏木のおもかげを見る、のです。
夕霧の目は読者を正常位置に、源氏の思い入れの複雑さを浮き彫りにします。
夕霧は落葉の宮の母、一条御息所から柏木の横笛を預かります。
そして、夢で柏木の遺言を聞くのです。
笛竹、末のよながき音に伝へなん
源氏に相談します。
陽成院の御笛なり(これは史実に基づく設定でもあるようです)
由緒ある笛を柏木が名手だったから、賜ったもの、
末の世の伝えは女ではダメである、
王統に伝えられるべきである、
預からなければならない由縁がある、
と語り、父から息子へ、と密かに思う源氏。
宇治に入って薫が吹く笛は、源氏が教え伝えたもの、だったのです。
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