花菖蒲

日常やら何やらかんやら気儘に綴ります。気儘に。

納骨堂に在ったもの。

2019-02-13 19:27:50 | やつがれシリーズ~心を捜して~
あの日、自分でも分からなかった何かを帰省して見付かるだろうか?
そう、考えていた。
納骨堂に確かにそれは在った。
祖母も其処に居る。祖父も隣にと考えたのだが…

金襴張箱が大きくて入らず、骨壷オンリーでも際どい
御住職曰く無駄に骨壷を近年では大きくしたがるのが葬儀屋さん。
で、江別市内が顕著な気がする。
と、あたふたあたふたしつつ、物を言う。
納骨堂の冷えは高齢な祖父の兄姉には堪える。
だから納骨時の御務めを早くやらねばと焦っていた様だが…
後から白い布を巻き直すからねぇ。おとうさん、ごめんね!と、御住職は声を掛けて経を挙げ。
その後、皆が食事をしてる間に上手くやってくれたらしい痕跡があった。
母曰く今の御住職と祖父は割と長い付き合いらしかった。
祖母を納骨した際は先代だったけど、先代の方針からかよく寺から来たのは今の御住職ともう1人古参の方だったらい。
って事は…長い付き合いだったんだなぁ。
檀家としても。と、思った。
久々に納骨堂に行った際に見たものは…
祖母を納骨した際の記憶だった。
在りし日の祖母を思い浮かべ、在りし日の祖父を思い浮かべ…
在りし日の2人が過ごしていた頃を思い浮かべた際に去来していた喪失感に似た何かの答えは出た。幼い日に感じていたけれど、いつの日か捨ててしまった心。
それが原因だった。
祖母を納骨した際に手放したであろうその感情を取り戻してみれば、何のことはない。
ただ単に幼い頃に貰ったものが起因していたに過ぎないのだ。
確かに貰ったものが在った。
あの頃はまだ自我は薄かった。
だから…無償の愛をその身に受けていた。
それだけは確かだった。
答えが出て仕舞えばあっけらかんとしたもので痞えていたものは全て取り払われ、祖父母2人に対しての気持ちの整理を付けてしまい。
平然と何事も無かった様に復調してしまった。
過去のものへとあっさり切り換えてしまった。
矢張り何処か何かが足りないやつがれ。
けれども、きっと二度と忘れないだろう。
確かに祖父から無償の愛を不器用な祖父なりに注いでくれていたのだと。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿