配信ドラマ『極悪女王』鈴木おさむの企画・脚本・プロデュースでNetflixにより製作され、2024年9月19日より配信されている全5話のドラマ。ダンプ松本(ゆりやんレトリィバァ)、長与千種(唐田えりか)や女子レスラー仲間たちとの友情と戦い、さまざまな代償や葛藤を抱えながらカリスマ的人気で1980年代に女子プロ旋風を巻き起こし、日本史上最も有名なヒールに成り上がっていくさまを描く。主人公のゆりやん、訳あり女優の唐田・剛力も体重の10kの増量・水着のファイトシーン中々よくやっている活躍ぶり。ビューティーペアのジャッキー佐藤・ジャガー横田、ブル中野など懐かしいレスラーや後に会社をダメにする松永兄弟(黒田大輔・村上淳・斎藤工)、悪徳レフリー阿部四郎(音尾琢真)、週刊プロレスの紙面の再現等当時を思い出しながら楽しめた。TV放映のための視聴率狙いのための試合やTV局と会社の癒着、試合コントロール。レスラーのネーミングシーンなども面白かった。
1974年、松本香は母(仙道敦子)と妹と貧乏な生活を送りながら生活していた。時々金をせびりに帰ってくる父親は酒乱で暴力をふるい、香の給食費を取り上げる。翌日、母と香は父のいるアパートへ赴くも、そこには愛人(田畑智子)と幼い赤ん坊がいた。母と父が喧嘩で言い争ってなか、愛人の赤ん坊の名前も「カオル」だと知り、その場を走って飛び出して転んで手をケガした。その時全日本女子プロレスのプリティ・アトムに声をかけられ手当てをしてもらうため、入れてもらった場所は、全日女子プロレスの練習場だった。そこで一目でジャッキー佐藤の輝きに魅せられる。高校卒業後、女子プロ入門のオーディション会場に駆け込み、ぎりぎり入門を許された香だったが、同期の北村智子(剛力彩芽)、長与千種らとともに厳しい練習、先輩レスラーからの過酷な指導に耐える日々が待っていた。運動神経の良い智子とは対照的に、香と千種はプロテストに落ち続け、香に至っては運転免許がある為営業部として巡業宣伝に回される始末。そんな落ちこぼれの二人は、練習場のリング下でジャッキー佐藤への憧れを語り合い、「強くなるしかない」と誓い合う。やがてプロデビューを果たした千種はリングで輝きを放ち始め、ライオネス飛鳥(智子)とともにクラッシュ・ギャルズを結成し、スターの階段を駆け上がる。一方、そんな親友の背中を羨望と嫉妬の入り混じる思いで見つめる香は、あることをきっかけに、奇抜なメイクと鉄の鎖を片手に「ダンプ松本」として唯一無二のヒールの道を歩み始める。ダンプ松本率いる「極悪同盟」と「クラッシュ・ギャルズ」の戦いに世間が熱狂しテレビ放送の視聴率は爆上がり、スター誕生に沸く全女の松永兄弟(黒田大輔・村上淳・斎藤工)がプロレスラー同士の抗争を焚き付ける中、国民的アイドル・長与千種と全国民の敵・ダンプ松本の“敗者髪切りデスマッチ”の火蓋が切って落とされることに