読書備忘録

私が読んだ本等の日々の
忘れない為の備忘録です

中山七里著「鬼の哭く里」

2024-10-30 | な行
殺人鬼の咆哮が轟き、村人がまた祟り殺された。岡山県津山市姫野村。人口 300 人にも満たないこの限界集落には、令和の現在も70余年前の呪縛を恐れていた。村人6人を惨殺した巌尾利兵衛の呪いにより、数年に一度、村にある鬼哭山から利兵衛の咆哮が轟き、仇なした者を殺すというのだ。新型コロナ感染症でパニックに陥る最中、一人の男が東京から移住してきたことをきっかけに、呪いの犠牲者と思しき死者が出てしまう。
閉鎖的な田舎町に一人の証券マン間宮恭一が引っ越して来た。隣の家に住む、将来は村を出てゆくことと夢を持つ中学生天木裕也とはすぐ仲良くなるが時はコロナ禍の真っただ中で・・・。
土地に伝わる呪いとコロナの流行がムラ社会の排他主義と閉塞感と集団同調心理が強まり、少しずつ歯車がずれていき悲劇が起きる。咆哮の原因が解明されるが最後のドン伝返しは悲しい。
2024年5月光文社刊 

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中山七里著「有罪とAIは告げた」

2024-10-21 | な行
日々進化し続ける人工知能。AI裁判官が実務を行うようになったら、裁判官の倫理と英知、正義とはなにかを考えさせられるというミステリー。東京地方裁判所の新人裁判官・高遠寺円は、公判、証人尋問、証拠や鑑定書の読み込み、判例等の抽出、判決文作成と徹夜が続き日々の業務に忙殺されていた。ある日東京高裁総括判事の寺脇に呼び出された円は、中国から提供された「AI裁判官」を検証するという任務を命じられる。「法神2」と名付けられたその筐体に過去の裁判記録を入力する。果たして、「法神」が一瞬で作成した判決文は、裁判官が苦労して書き上げたものと遜色なく、判決もまた、全く同じものだった。業務の目覚ましい効率化は、全国の裁判官の福音となった。しかし円はAIの導入に懐疑的だった。周囲が絶賛すればするほどAI裁判官に対する警戒心が増す。そんなある日、円は18歳少年が父親を刺殺した事件を担当することになる。年齢、犯行様態から判断の難しい裁判が予想された。裁判長の檜葉は、公判前に「法神」にシミュレートさせるという。データを入力し、出力された判決は――「死刑」。やがて、その審理が始まる。罪は、数値化できるのか。裁判官の英知と経験はデータ化できるのか。目前に迫るあり得る未来に、人間としての倫理と本質を問う。被告の旧友を訪ね歩くアナクロな刑事とソフトウエア検証会社の女性が、新事実を発見すると、中国がAIを通じて日本人の思考を支配しかねない思考ロボット且、AIスパイであったのだ。AIの頭脳が人間化し、人間を凌駕し、指図することによって人間を支配することがないよう活用の在り方に警鐘。
2024年2月小学館刊

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中山七里著「絡新婦(じょろうぐも)の糸 警視庁サイバー犯対策課」

2024-09-24 | な行
SNSを巡るミステリー。ネット界最恐の情報通「市民調査室」と名乗るフォロワー十数万人のサイト。芸能人の醜聞、政財界の不祥事など、様々な暴露ネタで、物議を醸していた。
しかし、ネットの炎上が現実に飛び火して、ついに自殺者がでる事態に発展する。警視庁サイバー犯罪対策課の延藤は、執念深く捜査を進め、インフルエンサーの素顔を特定寸前まで追い詰めるのだが・・・。
匿名のまま誹謗中傷、虚偽の噂を拡散させることの犯罪性、X/ツイッター、SNS皆言葉に酔う、自分に酔う、心無い一言が心に刺さる言葉のナイフで他人を傷つけるのだ。やがて明らかになる巧妙な真実の中にフェークニュース、デマを織り交ぜて流す本来の目的その動機が・・・、
デマで株価を操作して儲けることが途中から予想はついてしまうような突き詰め方が浅い。
もっとネット犯罪を深く掘り下げて欲しかった。
2023年11月新潮社刊

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中嶋博行著「検察特捜 レディライオン」 

2024-08-29 | な行
ライオン女シリーズ第3弾。主人公は、東京地検特捜部のバツイチ子持ちの36歳の女性検事岩崎紀美子。仮装行列でにぎわうハロウィンの夜。横浜本牧の覚醒剤取引を急襲した麻薬取締官6名を含む関係者10人が短機関銃で殺戮される。麻薬Gメン急襲部隊が虐殺された裏には岩崎が外為法違反で内偵を進めていた北朝鮮との貿易会社イーストシップ社が裏で麻薬取引に関与している疑いが浮上する。短機関銃という特殊な凶器の出どころもまさかの自衛隊絡みなのか。国家安全保障局(NSS)に加わった岩崎紀美子は、神奈川県警郡司課長とタッグを組み、麻薬ルート撲滅のため、謀略渦巻く港町を駆けめぐる。
だが覚醒剤を扱うヤクザ浜龍会の魔手は4歳の岩崎の幼い娘美沙にも迫ろうとしていた。
主人公の単独行動が立つ美人のライオン女の活躍はスピィーデー
でいいのだがちょっと無謀すぎる。
どんでん返しの結末は驚きないが展開は面白かった。
2023年4月講談社刊 

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乃南アサ著「家裁調査官・庵原かのん」

2024-07-13 | な行
主人公は恋人を東京に残主人公して罪を犯した少年少女や親たちと面会を繰り返す30代の独身、福岡家裁北九州支部の少年係調査官。少年犯罪、貧困、毒親、虐待、障害・・・様々な理由で問題を起こし、家裁を訪れる少年少女や保護者たち。少年係調査官である庵原かのんの仕事は「臨床の専門家」として、彼らの“声なき声”に耳を傾けること。家庭や学校、社会が抱える問題にぶつかりながら、かのんはどんな人間に対しても諦めず、生きる力を信じて正面から向き合い更生を信じて奔走する6つの連作短編。補導委託先から急にいなくなった少年が、お使いの途中、母に似た人を見つけ追いかけていき、補導委託先に帰ってこない。一緒に暮らした期間も短ければ、愛情に包まれた記憶もないはずなのに、それでも少年は母親を求めて・・・鳥獣保護法違反「野良犬」。父親はペルー人(スペイン語)、母親はフィリッピン(タガログ語)、少年は日本で生まれ日本語しか話せない。そんな状況下で、家庭ではどのようにしてコミュニケーションを取っているのか?暴走族・・・「パパスの祈り」。「我が家の常識は世間の非常識」建造物侵入と遺失物等横領・・・「おとうと」。他に「自転車泥棒」強制わいせつ罪・・・「アスパラガス」売春防止法違反・児童福祉法違反・・・「沈黙」傷害・器物破損・・・「かざぐるま」。虐待や貧困など、事件を起こす少年達は皆、大人の知らないトラウマを抱えて心が歪んでいる。そんな彼ら彼女らに寄り添い、凍った心の内を優しく溶かしていく主人公の奔走ぶりが小気味よい読後感。是非続編を。
2022年8月新潮社刊

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中山七里著「おわかれはモーツァルト」

2024-01-01 | な行
音楽ミステリー”シリーズ!友人のピアニスト・榊場を助けるため、岬洋介が活躍する
 盲目ながらショパン・コンクールで2位に入賞したピアニストの榊場隆平は、クラシック界の話題を独占し人気を集めていた。
しかし、「榊場の盲目は芝居ではないか」と絡んでいたフリーライターが銃殺され、榊場は一転犯人として疑われることに。
そんな友の窮地を救うべく、榊場と同様、ショパン・コンクールのファイナルに名を連ねたあの男がやって来て・・・。
音楽のことは、詳しくないが文章で表現される演奏描写が見事で、
その音楽の解釈に感心した。
ミステリーとしては、登城人物が少ないので意外性もなくちょっと弱い。
2022年1月宝島社刊
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中山七里著「能面検事の死闘」

2023-12-19 | な行
シリーズ第3弾。南海電鉄岸和田駅にて無差別殺人事件が発生。7名を殺害した笹清政市(32)は、その場で捕らえられ自らを"無敵の人"と称するに至る。数日後、大阪地検で送られて来た郵送物が爆発、6名が重軽傷を負った。被疑者〈ロスト・ルサンチマン〉は笹清の釈放を求める声明をだして来た。事件を担当することになった能面検事こと不破俊太郎一級検事は、取り調べ調査の過程で自らも爆破に巻き込まれる・・・。連続爆破事件は止められるのか?〈ロスト・ルサンチマン〉の真の目的は何なのか?棄民と司法の対決が始まる。社会への不満を動機とした無差別残虐殺人とその犯人に対する復讐を行うためのテロと殺人。惣領美晴と不破検事のやり取りは少々マンネリで目障りな感じだが能面を際立たせる為には仕方がないのかと思う。最後のシーンで何事も能面でものに動じない不破検事も悲しい顔を見せる初めてのシーンで人間検事を見た思い。
2023年5月光文社刊 
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中山七里著「殺戮の狂詩曲」

2023-12-17 | な行
「悪魔の弁護人・御子柴礼司弁護士シリーズ、第6弾。高級老人ホームで発生した、令和最悪の凶悪殺人事件。好人物を装っていた介護職員忍野忠泰の心中に渦巻く邪悪。遂に介護施設での大量殺人が起きる。鬼畜・化け物と最低な被疑者として逮捕起訴された忍野への国選弁護として名乗り出た悪評塗れの弁護士・御子柴礼司。負けるとわかって引き受けた御子柴の弁護の胸に秘める驚愕のある企みが・・・。被害者遺族を一件ずつ訪ね歩く御子柴。背後に見え隠れする「先生」の存在、後半意外な事実が明らかになる。現実に起きた事件が頭によぎりながら、生産性のない人間なんて・・・ネット社会の闇とか考えさせられた。

2023年3月刊 

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中山七里著「作家刑事毒島」  

2023-11-18 | な行
毒島シリーズ。殺人事件解決のアドバイスを仰ごうと神保町の書斎を訪れた刑事・高千穂明日香を迎えたのは、流行作家で元刑事、現刑事技能指導員の毒島真理。虫も殺さぬような温和な笑顔の持ち主は、性格の歪んだ皮肉屋だった。捜査過程で浮かび上がってきたのは、巨匠病にかかった新人作家、手段を選ばずヒット作を連発する編集者、ストーカーまがいの熱狂的な読者。ついには毒島本人が容疑者に・・・出版業界の実態や文壇の裏話、ワナビたちの描写が生々しくて面白い。以前読んだ「店長がバカすぎて」とまた違った視点で「ワナビの心理試験」「編集者は偏執者」「賞を獲ってはみたものの」「愛瀆者」「原作とドラマの間には深くて暗い川がある」5話の連作短編風に展開されているブラックユーモア満載の小説です。
2016年8月幻冬舎刊  
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中山七里著「作家刑事毒島の嘲笑」

2023-11-07 | な行
毒島シリーズ第3弾。元警視庁捜査一課刑事が今は作家をしながら週1回技能指導員として事件に関わり続ける・毒島真理。
保守系の刊行物で有名な出版社に、何者かが火を放った。公安一課の淡海奨務は、左翼集団の犯行とみて捜査を開始する。そこで出会ったのは同じく事件を追う作家兼業の名物刑事・毒島真理。虫も殺さぬような風貌とは裏腹に、毒島は容赦ない口撃で犯人を徹底的に追い詰める。淡海はその姿にたじろぎつつも、行動を共にすることに。間もなくネットに公開された「急進革マル派」を名乗る過激派の声明。果たして事件は大量殺人の予兆なのか。左翼のリーダーを探すこととなった公安の淡海と毒島、ブラック企業の自殺者・大学構内の殺人・沖縄辺野古基地へ最後のどんでん返し迄毒島の毒舌が冴え左右の思想に対する描き方には賛同しかねるが「刑事としての勘は抜群、捜査手法は鉄壁」でかつ「皮肉を言わせれば日本一、毒舌に至っては天下一品」のキャラは楽しめる。
2022年7月幻冬舎刊
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中山七里著「毒島刑事最後の事件」

2023-10-28 | な行
毒島シリーズ。
警視庁捜査一課刑事・毒島真理警部補は警視庁随一の検挙率を誇るが、出世には興味がない。犯人を追うことに何よりも生きがいを覚え、仲間内では一を話せば十を返す能弁で煙たがられている。そんな異色の名刑事が、今回も大手町の連続射殺事件、出版社の連続爆破、女性を狙った硫酸かけ事件等を追う。捜査の中で見え隠れする「教授」と呼ばれる人物は一体何者なのか?裏にいる黒幕を炙り出す。現役刑事として最後に手掛けた事件で辞めることのきっかけになった事件だ。操り人形が別の操り人形に操られていたという衝撃の展開は面白かった。2020年7月幻冬舎刊

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中山七里著「合唱 岬洋介の帰還」

2023-10-04 | な行
「音楽ミステリー」シリーズ。幼稚園で幼児ら5人を惨殺した直後、自らに覚醒剤を注射した“平成最悪の凶悪犯”仙街不比等。彼の担当検事になった天生高春刑事部一級検事は、刑法第39条によって仙街に無罪判決が下ることを恐れ、検事調べで仙街の殺意が立証できないかと苦慮する。しかし、取り調べ中に突如意識を失ってしまい、目を覚ましたとき、目の前には仙街の銃殺死体があった。
指紋や硝煙反応が検出され、身に覚えのない殺害容疑で逮捕されてしまう天生。そんな彼を救うため天才ピアニスト・岬洋介が旧友の危機を救うため、地球の裏側から急遽駆けつける。そして悪徳弁護士御子柴礼司や熱血刑事、死体好きな法医学者光崎教授たちや氏家京太郎と相まみえ・・・。セーンセイショなる設定で始まる事件。犯人は彼でなければこの人以外ありえないので、動機とトリックを謎解く展開、動機に対する伏線が提示されぬまま進むのでミステリーと呼べるかどうか、シリーズのファンならたまらないストーリーだと思うが不満・・・。
2020年5月宝島社刊
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中山七里著「特殊清掃人」

2023-09-23 | な行
特殊清掃業者〈エンドクリーナー〉を舞台にしたヒューマンミステリー。「誰もいなくなった部屋にこそ、住んでいた者の嘘のない生きざまが現れる」。特殊清掃業会社エンドクリーナーには、日々、様々な依頼が押し寄せる。会社は元刑事の社長の五百旗頭亘(いおきべわたる)、新人の秋廣香澄、一年先輩の白井。彼らの仕事をとおして、死者が抱えていた様々な事情が浮かび上がる展開。気持ちの悪い舞台だしテーマもと二の足踏んだが登場人物たちの人間性に惹き付けられてあっ~という間に読了。死体が醸し出す悪臭、腐乱、部屋の床等に染み渡る体液による破損等の、こうした事実を認識すればするほど、孤独死などとても出来ないと思ったし、早く発見できるように一考しないと思った。自分が孤独死するとは、死後の処理を清掃業者が行うということだ。誰にも迷惑を掛けない死など難しい。部屋の清掃と、その後の形見分けの話だが、孤独死の発見が遅れるとなかなかきつい現場だ。そして死というものは、その人の過去の人生を雄弁に語るものなんだなぁと思う。汚部屋に唖然。引きこもりになった原因に立腹・・・「祈りと呪い」。風呂場での独居老人の孤独死・人間シチューにはびっくり・・・「腐蝕と還元」。ミュージシャンになる夢を追い続けた生活困窮者の熱中病死・・・「絶望と希望」。大金持ちの遺産をめぐる話。争いの火種となった遺言書にはそんな意味が・・・「正の遺産と負の遺産」。四つの連作。「負の部分はおいそれとは解消出来るものでない。まずは耐性をつけることだが、その第一段階は客観視から始まる。客観視すれば自虐とブラックジョークが口をついて出てくる。後は、覚悟と向上心が備われば心が剛くなる。」(P168)特殊清掃人も是非シリーズ化してほしい。
2022年11月朝日新聞出版刊
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中山七里著「祝祭のハングマン」

2023-09-19 | な行
法律が裁けないのなら、他の誰かが始末する。司法を超えた復讐の代行者――それが私刑執行人「ハングマン」。ダークヒーロー現代の〝必殺〟仕事人ここに誕生か。警視庁捜査一課の春原(すのはら)瑠衣は、中堅ゼネコン課長の父誠也と暮らす。ある日、父の同僚藤巻が交通事故で死亡するが、事故ではなく殺人と思われた。さらに別の課長須貝が駅構内で転落死、そしてまもなく父も工事現場で亡くなる。追い打ちをかけるように瑠衣の許へやってきた地検特捜部は、死亡した3人に裏金作りの嫌疑がかかっているという。父は会社に利用された挙げ句、殺されたのではないか。だが証拠はない・・・。疑心に駆られる瑠衣の前に、私立探偵の鳥海(とかい)秋彦が現れる。彼の話を聞いた瑠衣の全身に、震えが走った・・・。ご都合主義の展開だし、主人公の瑠衣は頼りない女性系刑事で感情移入出来ず読了。麻生班長、葛城や御厨検視官、犬養まで登場、「月光のスティグマ」の東京地検特捜部の神川淳平が出て来り、「嗤う淑女二人」との事件リンクなど遊び心満載。刑事の春原瑠衣は表の顔は宍戸班の一員、裏の顔は鳥海、比米倉(ひめくら)の三人で仕事人というシリーズ化か?
2023年1月文藝春秋社刊
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永瀬準介著「逃亡遊戯 歌舞伎町麻薬捜査」

2023-09-06 | な行
前作「最後の相棒」の続編。伝説のカリスマ捜査官・桜井文雄の後を継ぎ、新宿署組織対策課に異動して歌舞伎町で命がけの麻薬捜査に取り組む若手刑事・高木誠之助。
 高木は組織対策課のやり手主任・洲本栄とコンビを組み、時に鍔迫り合いを演じながら捜査に邁進する。やがて二人は、宿敵ともいうべきテロリスト広瀬姉弟と再び相まみえることに・・・刑事たちの熱い生き様が面白い警察エンタテインメント。
主人公が高木に変わったけど劣悪な環境からの脱却と革命らしきの物語。結構悲惨な境遇の登場人物たちだけど陰鬱な感じが薄く爽快な疾走感を感じる。最終ページでは決着はつかず
続編がある感じで楽しみですね。
2023年6月文春文庫刊
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