読書備忘録

私が読んだ本等の日々の
忘れない為の備忘録です

中山七里著「こちら航空警察」

2024-11-22 | Weblog
空港警察や空港で働く人たちが関わることになる様々な事件が起き、新しく就任した仁志村署長が中心となって解決していくストーリー。全5話、成田空港でグランドスタッフ=空港業務スタッフとして働く蓮見咲良は人気芸人の帰国を知り、芸能人を間近で見れることにワクワクする。しかし、ゲートに現れた人気芸人・瀬戸は空港警察に先月から着任したばかりの仁志村賢作署長に身柄を確保されてしまう。普段から、「役立たず」と陰で言われている空港警察の行動に驚く咲良。何と瀬戸には麻薬密輸の容疑が掛かっているらしい。しかし、瀬戸の身体には麻薬犬もTDS(検査機器)もX線も金属探知機も反応を示さなかった。とんでもない濡れ衣だと瀬戸は激昂するが、仁志村は意外なモノに着目し、瀬戸を追い詰め始める。・・・「セレブリティ」。他に「ATB」「イミグレーション」最後の「エマージェンシーランディング」と「テロリズム」はつながっている。普段通過点でしかない空港での、搭乗口でのトラブル、管制塔での事件、どれも知らないことばかりで興味深い話。最後は軽いドン伝返しの展開でスッキリ読了。蓮見咲良のように署長の生活や個性の深堀があればもっと感情移入出来たのに残念だが、十分面白かった。
2023年11月角川書店刊

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