深く潜れ(Dive Deep)! キネシオロジー&クラニオセイクラル・ワーク(クラニオ)の蒼穹堂治療室

「ココロとカラダ」再生研究所、蒼穹堂治療室が送る、マニアックなまでに深く濃い、極私的治療論とお役立ち(?)情報の数々。

テクスチャー・セラピー、その後

2007-11-17 14:16:21 | 症例から考える
以前ブログにも書いたように、治療ツールとして「護符」つまり「おふだ」を取り入れたが、「治療に『おふだ』を使ってます」というのも、ちょっと胡散臭くて格好悪いので、一応もっとらしく「テクスチャー・セラピー」(笑)などという名前を考えてみた。もちろん、対外的に「『テクスチャー・セラピー』をやってます」などとアピールしているわけではないが、これ、使えば使うほど、非常に効果の高い方法であることがわかってきた。そして、使えるのは護符に限らないことも。

テクスチャー・セラピーの具体的なやり方は簡単で、
1.ある症状に対して、護符が有効かどうかをキネシオロジー的に調べ、有効と出たら…
2.実際にどの護符が有効なのかを、これもキネシオロジー的に調べて候補を絞り…
3.その護符に触れてもらった状態で、症状が変化するか、変化するとしたらどのように変化するかを調べ…
4.最終的に効果のあった護符を、水に波動転写して飲んでもらう、あるいはキネシオテープに波動転写して貼る、等の処置を行う。

キネシオテープへの転写では、転写後のテープを使って通常のテーピングを行うこともあるが、今、多く用いているのは置き鍼(皮内鍼や円皮鍼)の代わりに5~8mm角のテープに転写してツボに貼る方法。これは小さな子供や鍼はイヤという人に使っているが、下手すると置き鍼より効果があるかもしれない。貼る範囲も小さいので、かぶれやすい人にも、あまり躊躇なく貼れるが、その反面、剥がれやすいという欠点もある。

ちなみに、このようなテープの使い方は、いわゆるキネシオテーピング本来のあり方に反するように思われるので、協会には一切知らせていない。とは言え、キネシオテープに「ありがとう」と書き入れる「ありがとうテープ」というのを使っている先生もいるようなので、私のような使い方もアリと言えばアリなのかもしれない。

で、テクスチャー・セラピーは、しばらくの間は護符を使って行っていたのだが、このセラピーに使えるのは、いわゆる護符だけではないことがわかってきた。

実は私、最近、歯の治療を受けているのだが、治療後しばらくするとひどい頭痛が起こることが多かった。せっかくなので、自分の体を使ってさまざまな治療を試したのだが、私の頭痛に最も効果があったのは、「生命の木」を使ったテクスチャー・セラピーだった。「生命の木」とは、ユダヤ教の密教であるカバラーの奥義を示した図なのだが、それを岩塩に転写してなめていると頭痛が(完全に消えるわけではなかったが)かなり軽減した。カバラー恐るべし! その後、護符に加えて「生命の木」も実際に臨床で使っているが、やはりそれなりの効果を上げている。

護符の場合は、その中に霊的な力が封じ込められている、とも考えられるが、ここで使った「生命の木」は、ある人がコンピュータ上で作図したものをプリントアウトしただけなので、その中に霊的な力が封じ込められているとは思えない(もしかすると、その人は念を込めて作図したのかもしれないが)。とすると、この場合の効果は「生命の木」として書かれた図像パターンそのものにある、としか考えられない。

もう一つ、最近私がテクスチャー・セラピーで多用しているのが、仏像の写真である。今、講談社から週刊で出ている『日本の仏像』というムックを買っている(と言っても、見て気に入ったものだけ)。直接的な目的は、待合いスペースのマガジン・ラックに入れておいて、治療待ちの人や付き添いの人に時間つぶしに見てもらうためだが、しばらく前から「これはテクスチャー・セラピーに使えないかな」と密かに思っていた。

一度、上に述べた自分の頭痛の治療に、鑑真和上座像の写真を水に波動転写して飲んでみたのだが、「生命の木」ほど劇的な変化が見られなかったので、しばらくペンディングにしていた。しかし、ふと思いついて臨床で使ってみると、これもまた驚くほど使えることがわかった。ある患者は、右胸が前後から圧迫される感じを訴えていたが、法隆寺の釈迦三尊像の写真を転写したキネシオテープを右の列缺(れっけつ)、尺沢(しゃくたく)、内関に貼ったら、その圧迫感がきれいに取れてしまった。

仏像の写真は、何人かの患者に試しているところだが、一つ面白い傾向があることに気づいた。中医学では体質を大きく虚と実に分ける。虚とは、体にあるべき気・血(けつ)・津液(しんえき)・精といったものが不足している状態、実とは、逆に体内にあるべきでないもの(邪)がある状態を言うのだが、虚の体質の人には菩薩系、実の体質の人には明王(みょうおう)系が効くようである。菩薩は慈悲、明王は憤怒を体現する仏なので、それが虚実と不思議にマッチしているのだ。

ちなみに、仏像だからテクスチャー・セラピーに使える、ということはないと思う。まだ試したことがないので正確なところはわからないが、恐らくキリスト像でも、あるいは神(アッラー)の名を記したアラビア文字でも、あるいは寺社仏閣教会の建物の写真でも、同じような効果があるのではないだろうか。しかし、例えば仏像の写真なら何でもOKか、ということはわからない。今使っている写真の仏像は、数百年、あるいは千数百年の時の重みに耐えてきた、いずれも国宝、重文クラスのものだからだ。ただ、「生命の木」の例もあるので、必要なのは記号としての「仏像」や「キリスト像」なのかもしれない、という可能性もある。その場合は、恐らく何でもOKということになると思う(が、仮にそうだとすると、ちょっと恐ろしい…)。

いずれにしろ、テクスチャー・セラピーはまだ始めたばかりなので、わからないことが非常に多い。今後どう展開していくのか、私自身がワクワクしている。

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