私の住んでいる埼玉県草加(そうか)の駅近くには2軒の書店があって、よく立ち寄っている。
そのうちの1軒は店長が右寄りの考え方の持ち主なのか、歴史関係のコーナーにも「そっち系」の書籍が多く並べられている他、雑誌も『Hanada』や『WiLL』、『正論』などが目立つところにドンと平積みになっている(もちろんそれ以外にも岩波書店の『世界』なども置かれてはいるが、大抵は隅っこの方で小さくなっている)。
さて、その書店が安倍元首相の国葬(というか、岸田首相の言い回しによれば「国葬儀」( ´艸`)ムププ)の実施が決まった頃だと思うが、店内のレイアウトを変更して「政治」コーナーを目立つところに持ってきて、そこに安倍礼賛本を並べるようになった(とはいえ礼賛本一色ではなく、例えば安倍官邸について批判的に述べた『官邸は今日も間違える』などもあって、書店側もいろいろバランスを取ろうとしていることが感じられる)。
まあ、それはいいのだが、とても気になっているのが、「政治」のコーナーにそうした安倍(礼賛)本に混じって、やたらと多くの陰謀論関係の本が並んでいることだ。一体これは何を意図しているのだ?
「安倍元首相を批判するような連中は陰謀論に取り憑かれている」ということをなのか、それとも「安倍さんこそ闇を払う光の戦士だった」といった陰謀論さながらの言説を広めたいのか……??
とにかく店側の真意が私にはよく分からないが、右翼系雑誌を含む安倍(礼賛)本と一緒に怪しげな陰謀論の本が仲良く並んでいると、もうそれだけで安倍さんの笑顔の写真までが胡散臭さ満点で、このコーナーを見るたびに、「まがい物の光に満ちた安倍さんとその時代を、これ以上ないくらい見事に表現してるなー」と感動すら覚えてしまうのだ。
そして今日は、その安倍さんの「国葬儀」が行われる。
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