おことわり!これからの文は嫁の祖母の投稿記事である。
誇りに思い、記念として感動をここに記録させて頂きたい。
「教え子に食べてもらった弁当」 トモ
高校卒業と同時に長崎の佐世保海軍工廠に動員され、
慣れない鉄板切り、発音器作りなど一生懸命だった。
二年目の夏、無条件降伏という悲しい結果に涙した。
田舎に帰り、未復員の先生の代わりをたのまれ
助教となり、一年生と勉強した。ある日、昼食時間に
受け持ちの一人の男の子が校庭の木かげにいるのを
見かけ、「早く教室に行って弁当を食べなさい」と声を
かけると、「今日は弁当がなかった」と言う。その返事に、
走って職員室から弁当を取ってきて、「食べなさい」と
手渡した。
定年になり故郷に帰った彼から六十年ぶりに、先生に
会いたいと連絡があり、ホテルでごちそうになった。
「彼は折にふれ、麦めしにたくあん五切れの弁当の
おいしかったことを話し、涙を流したのですよ」と
奥さまの言葉を聞いた。今は学校給食制度という
ありがたい制度があり、おなかのすく子もいない。
世界の平和を心から祈る。 「平和への思い」 (全文)