響きのお行儀の良さとか心地よさ、これ見よがしの新奇さはふるい落とした。とりわけ苦心したのは曲の始め方と終わり方。弦楽四重奏曲に匹敵する、金管五重奏による絶対音楽。【♫ 試聴リンク】 . . . 本文を読む
トロンボーンの作品を2つ作曲した。僕は学生の頃、トロンボーンを副科で吹いたので、楽器には詳しい。素朴な構造ゆえ、金管の原理を学ぶのには絶好の楽器だ。しかしプロフェッショナルな可能性となると、やはり専門家の助けが要る。 . . . 本文を読む
小説は論文じゃない。夢や妄想、思索をあらゆる側面から立体的に構築したものでなくてはならない。もし不出来な描写で読者に「何てバカなことを書いている」と思われたら、そこでおしまい― 故・埴谷雄高 . . . 本文を読む
室内楽は決闘…ピアノ五重奏曲が完成した。フルート、クラリネット、ヴァイオリン、チェロとピアノ。管、弦の中でもとりわけ運動能力の高い楽器たちが、運動能力にかけてはこちらも王の座にあるピアノと共に、室内オーケストラを極限まで切り詰めた形。 . . . 本文を読む
オーストラリアの尺八奏者アンドリューさんから、カルテット作品があれば送って欲しい、とメール。作品を改めて聴き直すと、当時は気付かなかった欠点が明確に見えた。時が客観的な自省力を養うのか。演奏家からのオファーだから普段以上に審美観が働くのか…。 . . . 本文を読む
音楽の群衆を一人一人描いている。構成を試行錯誤していた段階では没にするかも知れない断片の、細部まで緻密に書くことは無駄になる可能性が高い。背景となるパートほど、取りあえずあり合わせの音をざっと置いておき、全体像が決まったらきちんと音をつけ直す。【♫ 試聴リンク】 . . . 本文を読む
室内楽。贅肉を削ぎ落とし、感覚を研ぎ澄ます音楽。身軽な独身男の何をしでかすか分からない、そんな危険な香りも…更にアンプリファイを導入したらクラシック音楽の常識は覆る。ピチカートが火花のように走る。チェロの高音域から断末魔の金切り声が叫ぶ。バスフルートは狼の遠吠えの如くむせび泣く。【♫ 試聴リンク】 . . . 本文を読む
尺八を使った室内楽の作曲募集応募作品を作曲している。邦楽は「円環的音楽」。無から始まり、ある時は厳しく、ある時は優しく、激昂する時があればすすり泣く時もあり、最後は再び無に帰す。2、3分聴けば次の2、3分が予測でき、ドラスティックな激変はまず起こらない。 . . . 本文を読む
ギターを初めて買ったのは、ギタークラブに入っていた中学1年のお正月。その後1989年に「窪田般彌の詩による2つの歌曲」を作曲する際、演奏会の企画者からギタリストを使うよう勧められ、実家に帰った時そのギターを弾きながらギターのパートを作った。今回買ったギターでは、大量音符消費者の技…。 . . . 本文を読む
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▶YouTube《Breeze in A》
'15年4月29日/バスフルート:山根尊典、ヴィブラフォン:會田瑞樹、ヴァイオリン:小林倫子、ヴィオラ:青木紀子、チェロ:大島 純、指揮:池田 悟
▶YouTube《Solitude》
'13年2月10日/バスフルート:山根尊典、ピアノ:池田 悟