ヨーロッパで 産業革命 が起きた 18世紀、フランスの「ロバート・マルサス」は、 200年後の “人口急増” を予測しています。 その算出法は、“二進法” でした。 200年÷ 9世代=約 22歳(1組の男女が子供を儲ける年齢) 2進法で 9世代後は、① 1 ② 2 ③ 4 ④ 8 ⑤ 16 ⑥ 32 ⑦ 64 ⑧ 128 ⑨ 256 200年後に世界人口が、256倍 になると予測したのです。 確かに “二進法” を使えば、子々孫々の数が 推測できます。 1800年代 7~8億人だった世界人口は、計算上 2000年代には 2,000億人を超えてしまいます。 こんな数値(人口増)は、現実に有り得ません。 単なる、数字の “マジック” です!
そこに “二進法の盲点” があります。 数字の信憑性を証明する為に、様々な条件を設定しなければなりません。 20代の人が 関わる世代は凡そ 3~4世代(子・本人・父母・祖父母)であって、9世代も同時期に生存する道理がありません。 要するに、200年も生き続ける人間はいないと言う事です。 また、1組の男女が子供を儲けたとしても、生まれる子が 1~2人では人口は増えません。 二進法を、ネズミ算 に当て嵌めても、曖昧な 数字しか出ないのです。 だからと言って「マルサス」の考えを否定できません。 200年で 9世代共存は現実的でなくとも、3~4世代の世界人口の推移(6~10倍)は、概ね 的を射ています!
二進法は「 0 」と「 1 」の組み合わせを記号に置き換えた物理上の言語です。 我々が通常使う “十進法” と違い 感覚で判別できない数値を、信号に変換して応用するものです。 例えば、スイッチの入り(ON)切り(OFF)です。 古くは電気式自動制御(信号機・列車の安全装置など)に使われ、現在では “電子工学” が進歩し コンピューター(パソコンなど)で活躍しています。 原理が単純だけに 使い方によっては、無限の応用は可能です。
しかし「マルサスの人口論」の様に、無条件で数値を 答えと判断するのは危険です。 “デジタル”(二進法)と “アナログ”(十進法)の変換は、技術が進んでもイメージ(仮想)だと言う事です。 コンピーターで問題を探ろうとしても、アバウトな回答しか返って来ません。 何故かと言うと、純粋な機械だからです。 機械を操作する側の 正しいデータ(入力)がなければ、曖昧な答え(出力)しか出ないのです。 スーパーコンピューターで “ヒトゲノム” を解析しても、天気予報で “三か月予測” をしても、データが正しくなければ、人間の 計算 や 予想 と同じです。
◎スーパーコンピューター「富岳」
極論ですが “二進法” は、使う側の思惑で “ネズミ講” や “マルチ商法” に化ける 危い法則なのです。 数字 や データ は、都合よく誤魔化せる? 株式相場の様に、投機筋の思惑で “実態経済” と乖離する 不可解な “株価操作” が出来るのです。 二進法は 利便性があっても、将来に禍根を残す “リスク” は 大きいのです。
「機械が、常識・現実を 超えてはならない」 当たり前であっても、否定できないのが 今の世の中です。 それが、コンピューター(二進法)時代の “弱点” であり “盲点” かも知れません!
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