うちの家は最寄り駅からはかなり離れていて、だいたい3キロ位あります。
なので普段はバスを使いますが、バスがなくなってしまった時はたまに歩いて帰ります。
健康ブームもあってか、夜遅い時間でもウォーキングやジョギングしている人をよく見かけます。
そんなある日の夏の夜
その日は、仕事でかなり遅くなってしまい、バスも終わっている時間だったのですが、タクシーを使わずに歩いて帰ることにしました。
15分ほど歩いて行くと、道路の反対側の路地からヒップホップ系ファッションというんでしょうか、そんなスタイルの若くてガタイのいい男がこちら側に渡ってきて私の5m位後ろを歩くような形になりました。
痴漢じゃないにしても、明らかにかかわりたくないヤンキー系
私は、何となく距離をおこうと思って足早になりました。
気だるそうにちんたら歩いてる感じなのになかなか距離が開かず、少しすると、友達か誰かに電話をかけだしました。
「暇だからコンビニいくとこ~」
みたいな。
話し方も気だるそうでふてぶてしい感じ。
少しして、向こうは電話をかけたまま、私はひたすら大股で歩く感じで、小学校に差し掛かりました。
夜の学校ってなんか不気味です
小学校は側面が見えるような形、つまり校舎から校庭という具合に200M位通りに面していて、通りすぎるのにまま時間がかかります。
その時でした。
ブモォ~
地の底から響き渡るような超重低音の不気味な音
後ろのヒップホップ男子はあからさまに驚いて、
「何今の音」
と電話の相手に。
ブモォ~
「ほら、なんか気味悪い音が聞こえる」
ブモォ~、ブモォ~
「やべ~なんだよこの音まじこえ~」
今時の子は知らないんですかね~
その不気味な音の正体は、
ウシガエル
という蛙の鳴き声です
まぁ私も子供の頃、おばあちゃんの家に泊りにいった時には、毎夜毎夜この声にびびってたことはありましたけどw
振り返ると彼は半分パニックで、電話の相手に聞かせようとしたり、立ち止まって闇に沈む学校の中を覗き込んだりしてましたw
ざま~ないな
内心私は笑ってました。
あんなふてぶてしい感じでも、たかが蛙の鳴き声にびびりまくり
均衡を保っていた私たちの距離は徐々に離れていきました
彼はその後も相変わらずオタオタと電話の相手に泣き言をほざいてました。
「やべ~まじこえ絶対なんかいるよ」
(だから蛙だって)
「前歩いてる人聞こえてないのかな~((οдО;)))」
(聞こえてるけど、正体蛙だからww)
たぶん電話の相手に周りに人はいないのか、と聞かれて、
「え、前に1人だけいるよ。」
「怖いからあの人のそば行こ」
えっ
ちらっと振り返ると、折角開いてきた距離を取り戻すかのようにヤンキー君が小走りにこっち向かってきました
なんでやねん
普通逆だろ
不気味な音に怯える女性が、男性に助け求めるのが普通たろ
私も思わず小走りになり、そこから奇妙な追い掛けっこが始まりました(;-_-)
50m位来たところで、ヤンキー君が、
「なんか前歩いてた女の人も走って逃げてるんだけど・・・もしかして俺って変態か痴漢だと思われたかな」
(思うだろ早く気付よ)
その後小学校の校庭を過ぎたところにあるコンビニにヤンキー君は入っていきました
しかし、どれだけ臆病者だよw
あの時のヤンキー君のものすごいびびり方に、思い出すと思わず顔が笑ってしまうのでした
でも今放射能のホットスポット問題で子供を持つ親は大騒ぎしてるよ。
あの辺でウシガエルを知らないなんてモグリでしょww
つーかあのびびり様ったらwwwwww
でも自分の彼氏だったらやだな~w
きっと怪奇現象に遭遇したって友達に言いふらしてることでしょうwwww
牛蛙は、心臓に悪いよね!
夜の学校脇は平気だけど、あの突然闇からの重低音は心臓びっくりする(^-^;
そうかぁ、ヤンキー君は牛蛙知らないんだ…
仲間の間で「あいつ心霊体験したらしい」ってなってんだろうね(笑)