KISS - C'Mon' and Love Me - Kiss Alive Version 1975
中学から高校にかけて最も聴いたライブアルバムがこれ、「キッス・アライブ」。
いわゆる1970年代後半から出てくる「産業ロック」のように、きわめてポップという感じでもないのに、すごく親しみやすいハードロックだった。
意外にもありそうでなかったスタイルのロック・サウンドだったと思う。
シンプルな構成とメリハリのあるリフ、そして、起承転結のあるわかりやすいメロディ。そして、多くのロック・ファンを虜にする何かがあった。
キッスをはじめて聴いたのはこのライブ・アルバムなのだが、あまりにも聴きやすくて中毒のように聴きまくった記憶がある。
やはり、このアルバムでのキッスの音楽にはマジックがあったに違いない。
ライブにおけるグルーブというのか、不思議なノリが全体を覆っているのだ。
あとで、オリジナルのスタジオ・バージョンを聴いて、その違いに愕然とした。
同じ曲とは思えないほど輝きが違う。
まあ、このアルバムの後の作品はスタジオ録音の方が良かったりするので、本当に不思議な現象である。
初期の頃のスタジオ録音がかなりチープなプロダクションであったことが大きな要因であろうが、それだけとは言えないような気がする。
それにしてもライブでこれだけすごいエネルギーを発散するとは!
彼らにとって、最高傑作であることは間違いない。