Metallica - Battery (HD)
メタルを象徴するバンドとして、一番BIGな存在はやはりメタリカかもしれない。
知名度という点では、イギリス出身のアイアン・メイデンやジューダス・プリーストを凌駕するような気がする。
元々はアメリカのスラッシュ・メタル四天王の一つという立ち位置だったような気がするが、存在感は頭一つ抜け出ていた。
その凄まじさはこの曲が象徴する。
初期の方がアグレッシブかもしれないが、この曲が入ったアルバム「マスター・オブ・パペッツ」はトータルでの音の整合性というか、美しさがあり、私は最高傑作として推したい。
とにかく、緊張感が持続するアルバムで、メタル・アルバムでありながら、プログレっぽい雰囲気も醸し出すのがすごい。
知性を感じさせるスラッシュ・メタル・アルバムであった。
初期の頃に比べると良く練られたアレンジも実に気持ちいい。
ポップではないのに、なぜか聴きやすくて、激しいながらも大衆性・娯楽性を備えた作品である。
彼らは、この後、例の「ブラック・アルバム」で、ふつうのポップス・ファンに親しまれる存在となってしまい、より巨大なバンドとなるが、そこは賛否両論あるだろう。
一般のロック・ファンにも聴いてほしいという前向きな姿勢の結果であり、コメントは難しい。
メタルは嫌いだという洋楽ファンが、「エンター・サンドマンを聴いたけど、なかなかメタリカって聴きやすいね。こんど聴いてみようかな?」なんて誤解を起こしてしまうことになってしまっている。
結局、紆余曲折を経て、メタリカは激しさを取り戻すのだが、この「マスター・オブ・パペッツ」の頃のような音には戻らない。
私は、やはりこの頃の音が好きだ。