Mano Pigra /Metal Leaf 素材:真鍮・ピアスフック18金
良く身に着けるアクセサリーの一つ、緑青の趣のある独特の色みが特徴のピアス。
また一つ年をとってしまった。自分になにがしかの成長が見えれば、
年を重ねることを快く受け入れられるはず・・なんだけど。
展示会や納品が近づくと、普段にも増してアトリエが荒れる。
テーブルの上だけにおさまらず、平らな部分を色々占領しはじめる。
Tはそれが悩みの種らしく、”君たちさぁ・・もう少しデザイナーらしいアトリエにしてよ。”とたしなめる。
時々てこ入れし始め、新作をここのコーナーにディスプレーしろだの、
材料の入ったBOXの色と向きを揃えろだのと指示し、自らも動き始める。
”ここは隠してっと。これも隠して・・・。これは順番に奇麗に並べてっと・・。”とT。
デザイナーらしく、っつーのは魅せる&収納を両立せよ、という意味らしい。
”隠したら取りづらくて不便だよー。仕事の効率が悪くなる。”
”今は奇麗に並べても、作業したらどうしても崩れちゃうよ。”
”理想通りには行かないものなのだ!”と私たちは愚痴をこぼす。
そんな繰り返しが時々行われるのだが、その考え、
つまり”不便か不便でないかを基準にする。”という考えを反省する機会があった。
友達に誘われ、社会見学の気持ちも兼ね、私達はとあるパーティーに行った。
それは友達の友人であるゲイのカップルの誕生パーティーだった。
横浜山手の高級マンション。まるで一軒家かと思うほど広い家。
中に入ると、”あっ、生・ELLE DECOだ!”と思った。
どうしてこうも生活感の見えない、粋なお部屋なんだろうか・・。
壁にはエキゾチックな仮面、タペストリー代わりの錦糸の着物、
花器や彫刻、キャンドルなどが嫌みなく、しっとりとセンス良く飾られていた。
どでかいトレーニングマシーンすらインテリアと化していた。
ところで、あのよく使う物たちは一体どこに??
ペンとかはさみとかリモコンとか、ダイレクトメールとか新聞とか、
色んな洗剤だとかはどこにいっちゃったのかしら??
もちろん彼らはここで生活している。料理もばっちり作ってくれた。
これはどう考えてもカッコのつかない物は全て見えないように保管しているのだ。
そうしないとこういう部屋にはならないはずだ!
きっと多少の不便があってもそれを厭わないのだろう。それが彼らの家で垣間見た教訓である。
が・・しかし、言うは易し行なうは難し。。改善するのは容易でないんだなぁ。。
実際、よく使う物を毎回しまうのは大変だし、かっこ良く並べるのも手間である。
どこに置けば良いのか悩む物も出てくるし、材料も日々増えて行く・・・
”あー、やってられん!ちょっとくらい置いといてもいいよねぇ・・?”なんて思う。
でもなんとか生まれ変わらねば、私ら年を取る意味がないゾ~。オ~!!
散らかしの張本人、エリアAの一角。おじいちゃんおばあちゃんの若かりし頃の写真と
Sちゃんがメキシコで買って来てくれた不細工でかわいい小物に囲まれて楽しく作業。
エリアSの一角。Sちゃんは画集とか図鑑とか工具の本とかが好き。比較的いつも片付いていて、
テーブルは工具に囲まれている。作業場を見る限り、性別の判断が難しい。。