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美峰  ~ココロ模様・墨模様~

書道を通して 日々の想いを記してマイリマス

 

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清少納言 夜をこめて

2010年11月27日 | 書道

【 夜をこめて 鳥の空音は 謀るとも
          よに逢坂の関は 許さじ 
】   

 清少納言 百人一首67

 <読み>

よをこめて とりのそらねは はかるとも  よにあふさかのせきは ゆるさじ

 <訳>  
  夜がまだ明けないうちに、鶏の鳴き真似をして人をだまそうとしても、

  函谷関(かんこくかん)ならともかく、この逢坂の関は
  

  決して許しませんよ。(だまそうとしても、決して逢いませんよ)
 
  

  ある夜、清少納言のもとへやってきた大納言藤原行成は、
  早々と帰ってしまいました。
  翌朝、「鶏の鳴き声にせかされてしまって」と言い訳の文をよこした行成に、

  清少納言は「まったく、嘘でしょ。中国の函谷関(かんこくかん)の故事のような、鶏の空鳴きでしょ~」

 と答えます。             

 「函谷関の故事」というのは、中国の史記にある話しです。                                                                               

 秦国に入って捕まった孟嘗君が逃げるとき、

 一番鶏が鳴くまで開かない函谷関の関所を、部下に鶏の鳴き真似をさせて開けさせた話し。

よに逢坂(あふさか)の関は許(ゆる)さじ・・・
   「よに」は「決して~」という意味です。「じ」に掛かります。

   「逢坂の関」は男女が逢って過ごす「逢ふ」と意味を掛けた掛詞です。

   ”「逢坂の関」を 通るのは許さない”、という表の意味と”あなたが逢いに来るのは許さない”

   という二つの意味を掛けています。逢坂の関は 今の滋賀の大津にあります。

 

頭が良くて 男勝りの清少納言・・・・行成はたじたじでしょうね。 

今の時代なら絵文字で  ←こんな感じかな

  美峰