墨ブロ  sumi-blog

美峰  ~ココロ模様・墨模様~

書道を通して 日々の想いを記してマイリマス

 

☆墨ブロへようこそ☆

美峰(ビホウ)と申します。 訪れてくださり、アリガトウゴザイマス。 まだまだ勉強中です。 拙い作品ですが 覗いて行ってください^^ コメントを残してくださると 嬉しいです♪

変体仮名 を

2010年10月30日 | 墨象 作品
  
タイトルは、 『 を 』 です。

変体仮名の 【乎】 (読みは を )

紀貫之の筆跡を元にして

墨象にしてみました。


変体仮名って、 ひらがなの元になった漢字ですよね。

『を』の変体仮名は の他にも 越、緒、悪、遠 などがあります。

仮名文字で百人一首などの歌を描いていますが、
5.7.5.7.7の中に 同じ文字が出てくるとき、
例えば を が二回出てくる時、
一回目は 「乎」  二回目は「越」 と変化をもたせるようです。
それに漢字的な意味は無く、
紙の上での図的なバランスで どの字をチョイスするか
書き手が決める、、、、みたいです。

紙に書く時、書く人が この文字を使おう~っと、と
自分の美的センスで 文字を選んでOKなわけです。

むかしの中国、むかしの日本の、
「字が上手い人」の筆跡が残って 辞典になっています
それを真似て、参考にして、今も尚 私たちはお勉強しているわけですね~

時代のロマンを感じますが、なぜか まったく古いという感じはしません。
美しい仮名文字の流れに ウットリ~としてしまいます。

この作品は 茶の額+ピンクのマットを使用しました。
シンプルで踊るような柔らかい線に出来上がりましたので、
額装する時も 優しい雰囲気を大事にしたいと思い
このように仕上げました

女性的な線が好きだと言ってくださる方が何人か
いらして、とてもうれしかったです。
私も気にいっている作品です。

 美峰 

夢をつかもう

2010年10月28日 | 墨象 作品
タイトルは 「 夢をつかもう 」 です。


目標に向かって 勢いよく真っすぐに進む部分、

悩みながら 挫折しながら ギザギザしている部分。

濃い墨で 一気に書いた作品です。


壁や挫折、大歓迎!
大いに悩んで ぶち当たろう~!
それを越えたら アンタたちは成長するんだからっ


と 子供にも子供の友達にも言いますが、

まったく人のことだと思って・・・と軽く反感を買います(笑)

まあ でも、
常に応援していることは 分かっているみたいんなんで、
良しとしています

子供がある程度になると
親なんて 応援することしか出来ないですもんねー

若者は、
夢をつかむために どんどん悩んで挫折してください

大人は
  …正面から壁にぶち当たると怪我をしますから^^;
  十分準備体操をしてから
  余裕をもって 臨んでいきたいです(笑)

 美峰

 I am

2010年10月26日 | 墨象 作品

これは 「 I am ーわたしー」 という題の作品の

 「 I 」 の部分です。

ココが 好きなんです(笑)

墨の飛び具合と 微妙にかすれている線が。

同じ線はもう出ない気がします。

何を使って書いたか、なかなか思い出せずにいましたが、

・・・思い出しました


ナイロンの布地を手にクルリと巻いて、

墨をたっぷり付けて 書いたんだった。


決してキレイな「I」ではないけれど、

不自然なバランスが人間らしくていいじゃん。



これが 作品の全体です。

 美峰


轍(わだち)

2010年10月24日 | 墨象 作品

「 轍 」 

わだち という漢字を元に 書いてあります。

二本の線が 轍のように見えませんか?

作品は飾る場所によって 同じものでも全然 違って見えるきがします~

以前 
下田文化会館のマイマイギャラリーに置かせていただきましたが、

壁の地も違うし、置かれている場所の雰囲気も全く違うし、、、

違う作品に見えたりします。


ココは すぐ外を歩く人の足音や 

階下の喫茶店のお客さんの話し声

川で魚が跳ねるポチャンという音や 

美味しいコーヒーの香りや・・・

なんとなく この作品に合っているような気がします^^;


赤いフレームにしたことで 洋の部屋にも合うのではないでしょうか。

この作品が好きだわ~と言って下さる方もいて、嬉しい限りです

  美峰


「わたしを束ねないで」

2010年10月19日 | その他 作品
 「私を束ねないで」  

新川和江(しんかわかずえ)サンの詩の一節を
半紙にかいてみました。

素敵な詩なので、
全文を載せてみます・・・・

わたしを束ねないで
あらせいとうの花のように
白い葱のように
束ねないでください わたしは稲穂
秋 大地が胸を焦がす
見渡すかぎりの金色(こんじき)の稲穂
     
わたしを止(と)めないで
標本箱の昆虫のように
高原からきた絵葉書のように
止めないでください わたしは羽撃(はばた)き
こやみなく空のひろさをかいさぐっている
目には見えないつばさの音

わたしを注(つ)がないで
日常性に薄められた牛乳のように
ぬるい酒のように
注がないでください わたしは海
夜 とほうもなく満ちてくる
苦い潮(うしお) ふちのない水

わたしを名付けないで
娘という名 妻という名
重々しい母という名でしつらえた座に
座りきりにさせないでください わたしは風
りんごの木と
泉のありかを知っている風

わたしを区切らないで
,(コンマ)や.(ピリオド)いくつかの段落
そしておしまいに「さようなら」があったりする手紙のようには
こまめにけりをつけないでください わたしは終りのない文章
川と同じに
はてしなく流れていく 拡がっていく 一行の詩


新川和江サンは 母性愛や男女の愛をテーマに
書いている詩が多く、
比喩がわかりやすく、
女性の心にスッとはいってくりような詩ばかりで 好きです。
なるほど~、そうそう^^ と納得してしまうものばかりです。

他にも好きな詩はたくさんありますが、
それは追々紹介していくこととして、、、、

今回 書いてみました、「わたしを束ねないで」、
自由を求め 最後には大河の一滴となる壮大さ。
女性のみなさんには共感する部分があるのではないでしょうか

 美峰