『隠者の館』
毎週土曜日はタロット劇場『放蕩息子foolの旅』
ウェイト・スミス版タロット『金貨の5』
サムソン「あ～お腹すいた～」
fool「僕もお腹がすいたよ」
サムソン「当たり前でしょ、3日も何も食べてないのよ～」
fool「僕も３日も何も食べてないよ」
サムソン「foolが悪いのよ」
fool「どうしてだい？」
サムソン「農婦に金貨50枚も恵んでやるからよ～」
fool「お恵みは良いことだろ？」
サムソン「そりゃそうだけどさあ～、おかげで私たちが3日も食べられなくなったのよ～」
fool「人間は3日くらい食べなくても死なないよ」
サムソン「何言ってんのよ～、それよりまだ金貨が200枚も残ってるでしょ、それで何かたべようよ～」
fool「コレはお妃様と皇帝様の林檎を買う代金だよ」
サムソン「黄金の林檎なんてあるわけないでしょ、金貨1枚くらい使っても大丈夫よ～」
fool「他人のお金を無断で使ったら泥棒だよ、次の街で仕事して何か食べよう」
サムソン「何言ってんのよ～、今まで何回雇ってくれと言って断られたと思ってんの～、こんなシルクの服着た女と太鼓持ちみたいな男が、いきなり雇ってくれと言っても気味悪がって誰も雇ってくれる訳ないでしょ」
fool「サムソンはオカマだ」
サムソン「バカ！」
fool君とサムソンが街外れまで歩いてくると、二人の男に呼び止められます。
サムソン「あ！あんたはサーカスに来た野次馬男」
野次馬男「だんなこいつらです」
男「私はこの街の治安を預かる者だ、お前たちの身元を調べる」
サムソン「あ！分かったあんた達、foolの金貨が目当てね」
fool「隣の国の将軍は追剥もするのかい？」
サムソン「え！こいつ将軍なの？」
fool「チェリオと一緒に捕虜になった時に見たもん」
サムソン「やい野次馬、私とfoolの力が強いのは知ってるでしょ、二人でどうこう出来ると思ってんの？どっからでもかかっておいで」
将軍が右手を上げると、いきなり百騎の騎馬隊にfool君たちは囲まれる。
fool「コレはお妃様たちの金貨だ誰にも渡すものか、どっからでもかかっておいで」
サムソン「マネしなくていいのよ～」
サムソン（モノローグ）「相手は騎馬隊百騎！こっちはおバカと子犬にオカマ？もうダメ～」
次週へつづく・・・・
『クロスの中はあなたの宇宙です・・・・』
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担当者 森山幸ニ
