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大阪消防設備協同組合事務局のブログ

ご存じでしたか?(113) / 地震の多さ、世界と比べると?

2009-11-09 15:28:50 | ご存じでしたか?シリーズ

日本は世界有数の地震国です。

日本周辺には大型のプレートがせめぎ合っており、内陸部に無数の活断層が分布しているため、プレートの変動や活断層の地殻変動で起こる地震が多いといわれています。

消防白書によると、1999年(平成11年)~2008年(平成20年)の10年のあいだに全世界で発生したマグニチュード6.0以上の地震のうち、日本で発生したものが実に20.8%を占めるそうです。回数にすると1,018回中、212回の地震が日本で発生したことになります。また活火山の数も多く、全世界で1,548ある活火山のうち108(7%)が日本にあり、これも地震の多さに影響しているといわれています。

加えて、日本は津波が非常に多い国でもあります。
島国である上に複雑に入り組んだ海岸地形を持つことから、総延長約35,000kmに及ぶ長い海岸線を有しています。これは諸外国と比較しても非常に長く、国土面積当たりに換算するとイギリスの約2倍、韓国の約4倍、アメリカの約45倍となっています。このことからも、諸外国に比べて日本は津波の被害をもともと受けやすい(受ける可能性が高い)地勢であるということが分かります。

    
このように非常に自然災害に見舞われやすい環境にある日本ですが、災害の多さに反比例して災害による死者数が非常に少ないという特徴があります。

1978年から2007年の30年間に全世界で自然災害により死亡した約237万人のうち、日本での死者数は約9千人、全体の0.4%という数値になりました。5千人以上の死者を出した阪神大震災を含めてもこの数ですので、災害が多いわりに人的被害が非常に少ないと言えます。もともと自然災害が多いことから、防災に関する法律(建築基準法・消防法等)が整備されていることに加え、防災建築や消防用設備の充実、個々人の防災に対する備えや教育等が他国に比べて行き届いていることがこの結果に繋がっていると考えられます。

東南海地震など、近い将来日本各地で大地震が起きると言われています。
地震の数を減らすことはできませんが・・・個人でできる災害対策は最大限に行って、災害死者数が少ない国という栄誉を今後も保っていきたいものですね。

 

事務局 農澤