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大阪消防設備協同組合事務局のブログ

ご存じでしたか?(114) / 静電気とセルフ式ガソリンスタンド

2009-11-11 13:36:00 | ご存じでしたか?シリーズ

セルフ式ガソリンスタンドを利用する際「静電気除去パッドに触れてから給油して下さい。」等という音声案内等を聞いたことがある方は多いと思います。

1998年の消防法改正(規制緩和)により、欧米ではスタンダードだったセルフ式ガソリンスタンドが日本でも登場するようになりました。人件費等の管理費が少ない分、フルサービスのスタンドに比べて料金が安く済むことから利用が多く、その後もセルフ式スタンドは増え続けて2008年末現在では約7,700件、ガソリンスタンド全体の約17%がセルフ式になっているそうです。

しかし、平成13年にセルフ式スタンドにおいて「静電気が原因と考えられる火災」が発生したことを受け、「火気厳禁」「給油中エンジン停止」「自動車やバイク以外の容器等への給油禁止」などの注意事項に加え「静電気対策にかかる事項」が付け加えられることになりました。

ガソリンは危険物第4類第1石油類(軽油は第4類第2石油類)に指定されています。第4類に分類される危険物は「引火性液体」といい、液体自身に火が着くのではなく液体から揮発した蒸気(気体)に火が着くことによって火災が発生します。ガソリンはマイナス40℃でも気化し、引火性が非常に高く、ほんの少しの静電気でも着火の恐れがあるため、もしものことを考えて給油時に身体の中の静電気を除去しておく必要があるのです。

2007年には全国のガソリンスタンドで27件の火災が発生し、そのうち給油中のセルフ式スタンドで発生した火災は3件ありました。原因が静電気かどうかは明らかになっていないようではありますが・・・これから空気が乾燥する季節になります。セルフ式ガソリンスタンドを利用される方は、特に静電気には注意が必要のようです。

参考…Wikipediaフリー百科事典、消防の動き2009.10

事務局 農澤