AEDとは、「Automated External Defibrillator(自動体外式除細動器)」の略で、心室細動の際に機器が自動的に体内の解析を行い、必要に応じて電気的なショック(除細動)を与え、心臓の働きを戻すことを試みる医療機器のことを言います。
2004年7月から特別な資格を所有しない一般市民にも扱うことができるようになり、駅や学校等の公共施設を中心に普及し始め、2008年12月現在では一般市民が使用できるAED(PAD; Public Access Defibrillation)の数は日本全国で約15万台に上ります。
また総務省消防庁によると、平成20年中に一般市民によりAEDによる除細動が実施された件数は799件に及び、疾病者の一ヶ月後生存率、一ヶ月後の社会復帰率と共に昨年を大きく上回る結果となりました。
心室細動が起こった際、5分以内に除細動を行うことできるかできないかで生存率が大きく左右されると言われています。駅等の公共施設では、5分以内に歩いて帰ってこられる程度の距離に、間隔をおいてAEDを設置するところが増えているそうです。
AEDは使用方法を音声で案内し、除細動が必要かどうかをすべて機械が判断してくれます。必要でないと判断すれば発動しないこともあります。救護を行う側への負担が少なく安心して使用できるというところが、数の普及と同時に一般市民の実施数を増やしている所以かもしれません。
しかし簡単に使用できるとは言っても、いざ疾病者を目の前にすると相当勇気がいるということは想像に難くありません。
消防機関の実施する応急手当普及講習等に積極的に参加するなどして、最低限の利用方法等を理解しておきたいものですね。
事務局 農澤