≪「火事だ」虚偽119番 近所の家へ嫌がらせ≫
「火事だ」と虚偽の119番をしたとして、山手署は7日、横浜市中区本牧元町の会社員、池田定雄容疑者(60)を消防法違反容疑で逮捕した。近所の家への嫌がらせで通報しており「(近所から)注意を受けて腹が立った」と容疑を認めている。
調べでは、池田容疑者は5月20日午後10時45分ごろ、自宅近くの公衆電話から、近所の家について「火事です。本牧元町」とうその119番をした疑い。約2時間後にも「早く消防車を出せ」と携帯電話から通報したため、電話番号が分かり、逮捕につながった。
池田容疑者は「2月ごろ、深夜に路上で立っていたら『夜中に何をやってるんだ』と近隣住民から注意され、腹が立った」と供述しているという。調べでは3月22日にも、同じ家について「急病人がいる」とうその通報をしており、不審に思った市安全管理局は5月の「火事」通報の際には消防車を出動させなかった。【池田知広/2008年7月8日googleニュースより】
以前にもこのブログでお伝えしましたが、上記の記事のように消防車や救急車の要請があり、出動したもののそれらしき状況が確認できないといういたずらや虚偽の通報が多発しています。119番への虚偽通報は犯罪であり、消防法により「火災発生の虚偽の通報または傷病者に係る虚偽の通報をした者は30万円以下の罰金または拘留に処する」と定められています。おそらく記事の容疑者も、今後起訴され、上記の処罰を受けることになると思われます。このような虚偽の通報で出動した場合、もしも同じ時間帯に他の場所で災害があった時に、消防車や救急車が足りずに到着が遅れ、本当に救助が必要な人の命が失われてしまう危険性があります。
いたずらではなく、焚き火や料理の際に発生した煙などを見て、火災の危険を感じて通報をした場合を「誤報(ごほう)」といいます。この「誤報」は、虚偽ではなく親切心から通報していますので、もちろん上記のような罰則規定はありませんし、火災は火の小さいときに消火をすることが鉄則ですから、危険を感じた時はすぐに119番通報をするべきです。(ゴミを燃やしたり、焚き火、大規模に殺虫剤を巻いたりするときは事前に近くの消防署に届け出る必要があります。)
記事の容疑者の行為には、理解に苦しみます。犯人と被害者の間にどんな諍いがあったのかは記事だけではわかりませんが、どのような理由があれ、他人を巻き込むことは良いことではありません。虚偽通報は処罰を受けるだけでなく、人の命に関わる行為だという認識を持ち、緊急時にも冷静に対処できるようにしたいものです。
事務局 農澤
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