ヘルメットを購入して被れば良いのは十分承知しているのだが、「努力義務」というこの強制力の弱い言葉で「買うのはまだいいか…」と二の足を踏んでしまう。
外に出た時に周囲を見回すと、努力義務を果たす人もチラホラと見受けられるが、まだまだ全体の2〜3割程度。そんな景色を目にして、次第に「まっ、いいか」とノーヘルで自転車を乗り始めた。
今日も自転車での帰宅途中、真新しいヘルメットをかぶる自転車のオジサンとすれ違った時、ちょっと後ろめたさを感じた。
更に、かなり前方にグリーンと黒のヘルメットを被った男性を発見。しかし、自転車に乗っていない。歩いている。
近づくに従って、そのヘルメットはテレビ番組の「充電させてもらえませんか」で出川がいつも被っている、半分に切ったスイカ型のヘルメットそっくりだと思った。
更に近づくと、それはヘルメットではなく、なんと”頭“そのものであることがわかった。
緑と黒に染めた頭…。夏らしくスイカをイメージしての染髪だったのか。意図したのかどうかは定かではないけれど、ちょっと面白かった。カッコつけようとして染めたのなら、更に可笑しい。だって“スイカ頭”だもん。プーッ(吹き出し笑い)!
そんな事が可笑しくて、家に着いてからも心の中で笑いが止まらなかった。
汗ばんだ顔を洗いに洗面台に立ったら、鏡に映った自分の髪型が「パンパカパーン」で一世を風靡した漫画トリオの横山ノックの様な髪型だった。こんな髪型で自転車に乗ってたのかと、慌ててブラシで髪を直した。
さっき迄他人の髪型を笑っていた自分の髪型も、きっと誰かに笑われていたかも知れない。そう思うと、また余計に恥ずかしかったし、他人の頭を笑う変な髪型の自分も滑稽だった。
今日一日の中で、一番面白かったちっぽけな話。