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ポジティブな私 ポジ人

昭和生まれのおばあさんのたしなみ

一昨日珍しく片付けをした。

今は専業主婦でありながら、家事と名の付く作業を積極的にやらない自分。
お料理は好きな方。食器を洗うことも、洗濯も家事の中では好きな方。ただ、片付けだけが大の苦手。
苦手も克服しなければ。

先ずは放ったらかしのA4サイズの箱の中の整理。色んな捨てられない小さなガラクタ類が詰め込まれている。
物を捨てられない性格が、片付けられないすべての元凶なのだ。分かってはいるのだが、物への思いが断ち切れない性格だ。

娘がコレクションしていた消しゴムがあった。ねだられてはしぶしぶ買った、かわいいけれど実用的ではない小さな消しゴムの数々。クレヨンの形の小さな消しゴム。巻紙には可愛らしいハムスターのキャラクター付き。小さな牛乳パックやチョコの箱、ボックスティッシュ形等など。何れも可愛らしいキャラクターが付いていて、いい香りもする。
ホコリを払って、ネットフリマに出すか…。
小さな物が好きなのは、私の遺伝子だな。

わんこのフィギュアやキーホルダー、こまごました中にお手玉があった。
確か自分が家にあった日本手ぬぐいと古い小豆で作ったもの…だったはずだ。こんな事の記憶も定かでない自分に少し失望する。

おはじきの入った箱も出てきた。

これは私が使ったものではないけれど。おはじきじゃないものまで入ってた。ガラス玉…パチンコの玉まで。
箱に収めるとき、おはじきのザラザラという音が昔を思い出させた。私はこの音も大好きだったのだ。

子供の頃、一人で過ごすことが多かった。
小学1年生の時、協調性がなく自己主張が強かった私は、お友達が出来づらかった。学校から帰っても、日中は一人のことが多かったので、一人遊びは得意だった。

ヘタレた座布団の真ん中をへこませて、そこへ色とりどりのガラス製のおはじきをザラザラと入れる。手のひらにたっぷり乗せて、宙に放り、素早く手の平を返して手の甲に乗せる。更に手の甲のおはじきを宙に放り、素早く手の平で受止め握る。その動作を飽きることなく繰り返していた。それが楽しかった。

いい加減それに飽きると、トランプを床に並べ、上下左右斜めに同じ数字があったら2枚一組にして除き、抜けた隙間を順に詰めていくという遊びをしていた。この一人遊びの名前を知らなかったけれど、調べたら「カップル」と言うそうだ。
今もそうだが、子供の頃から単純作業の繰り返しが好きだった。

お手玉は自分が母親になってから作ったものだ。
パッチ(メンコ)も竹とんぼも紙鉄砲も昭和の遊びはほとんど経験済みの私だが、残念なことにお手玉に接する機会だけがあまり無かった。それで昭和生まれの者の矜持として(大げさ)、お手玉を出来なければ…などと思ったのだった。子供達に昭和の遊びを見せておきたいと言うのもあったのかも知れない。
後から知ったのだが、小学校では地元のボランティアの方々の活動で、ちゃんと“昔遊び”が伝えられていた。

お手玉に使った日本手ぬぐいは、汗かきの息子が赤ちゃんの時に、貫頭衣を作った時の物だったと思う。確かそれを再利用したのだ。
作り方は何を見たのだったか忘れたが、今みたいにYou Tubeもなかった頃だから、紙面の説明を見ながらチクチクと手縫いで作ったと思う。


2個のお手玉を片手で交互に放り投げて受け止めるのは容易だ。3個のお手玉となると、よく見るサーカスのジャグラーみたいなものだから、ちょっと難しい。それでもその頃練習して、3個のお手玉を操り、子供達の「お母さん、すごい!」の称賛を浴びたのだった。

今も出来るかな?お手玉を試してみる。すると、お手玉はとんでもない方向へと飛んで行き、つかむことさえままならない。いや、こんなんじゃ正当な昭和生まれのお婆さんになれないぞ。
その日15分ほど練習を続け、結果を出せずやめた。

そして昨日、再チャレンジ。何とかかんとか3回ほど連続して受け取れた。毎日練習しよう。ボケ防止にも良いかも知れない。

この先いつ現れるとも知れない未来の孫。その孫の「おばあちゃん、すごい!」の称賛を受ける為に、頑張ってみようかな。




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