精進河畔公園には人っ子一人いなかった。
誰かが歩いてつけた細い道をどこまでも歩く。
川の中にカラスが水浴びをしていた。そんなに暖かい日でもないけれど、氷柱から水が滴っているくらいだから、気温が緩みつつあるのだな。
途中で、小鳥の美声が響き渡った。立ち止まって声の方向へ目を向けるも、姿は認められなかった。
こんな時、鳴き声で鳥の種類を知る事が出来たらなあと、自分にその能力が無いことを悔やんだ。朗々と響き渡る美しい声だった。
途中頭上に横断歩道橋のような、高台へ通じる階段がある。その排水管から太い氷柱がぶら下がっていた。そばで見ると迫力があって思わず写真に収めたが、今こうしてみるとその時受けた迫力は感じられない…歩道橋の柱が太いからなのか…残念。
誰にも会わず、何事も起こらない、至って普通の散策。
雪の積もった木を下から取ったらさぞ迫力があるだろうと思って取った写真も、雪なんだか雲なんだか、空にとけてしまった。
たくさん歩こうと思って精進川の滝へ下りたのだったが、帰宅してみると歩数は5000歩にも満たなかった。
早く春が来ないかなー。走りたい。