一昨年は、一日も欠かさずに冬場も歩いていた。それなのに、今年の冬は寒さが身にしみて、ついつい歩く歩数が減ってしまう。
若い頃は「頭が寒い」なんて思ったことも無いのに、毛髪も乏しくなりつつあるという事だろうか。
昨年の夏と比較すると4キロ以上体重が増えた。そんな事もあって、出かけたついでに足を延ばしたのだった。
豊平川の周辺は一面の雪に包まれて白一色。毎年見ている景色だけれど、美しいなあと心から思う。
子供の頃から雪が好きだ。
車を運転する夫や息子は冬を嫌う。寒がりの娘も冬を嫌う。家族で冬が好きなのは、私一人だけだ。
12月生まれだからかも知れない。
冬のスポーツも好きだった。今はやらないけれど、スキーもスケートも楽しんだ。それに、子供の頃の最大の楽しみがクリスマスだった。真っ白い雪にモミの木の緑、サンタクロースの赤。それだけでワクワクした。冬はメルヘンな雰囲気がある。それも好きな理由かも。
例年雪原に“キリトリセン”を思わせるキツネの足跡を探したが、雪原はどこまでも平らなままだ。
川沿いの歩道を歩いてみたら、雪の上に面白い模様を見つけた。
カラスの翼では無いだろうか。
こっちはバランスを崩して、羽根の先端がちょっと雪に刺さったのかな?
歩道寄りの河川敷にキツネの足跡…?
この足跡はキツネだろうか…。
この足跡はキツネだろうか…。
キツネじゃない小さな足跡。ネズミかな。
帰り際、ミュンヘン大橋の欄干から下を除くと、複数の動物の足跡。キリトリセンみたいな足跡もあった。ウサギやネズミ、それとも他の小動物か。毎年この辺りに足跡が多い。種類は違うけど、寄り添いあって暮らしているのかな?
足跡を眺めながら、こんな寒さの中に生きている動物たちの生命のたくましさを感じる。
ヤドリギが冬枯れの景色の中で唯一青々していた。
真っ白な雪原。
清らかで美しい。いつまで見続けていても飽きない。
久しぶりに来て良かった。
冷たい風に吹かれながら、一面の雪を見て、川の流れを眺め、遠くの町並みに目を向ける。ただそれだけで、幸せを感じた。