よく見ると、落としただけではこんなに砕けないと思われる破片も周囲に散らばっていた。
それを横目にしながら走り過ぎると、今度は動物のフンらしきものがあった。
閲覧注意
お食事中でないことを願う。
丸いまんじゅう状の形。直径は7~8センチくらい。
一度いつもの行程を走り、戻ってきて写真を取ったので、その間に自転車が左端を踏んで行ったらしく、ちょっと形が変形していた。
フンとボトルの位置関係。ボトル側から撮影したもの。右上に写る小さな点がフン。
フン側から撮影したもの。
破片の散らばる破損したドリンクボトル。そしてその付近にあった動物のフン。その2つの現場の状況を関連付けると、一つの結論に達した。
私の想像だが、誰かが落としたか、あるいは捨てられたドリンクボトルを子熊がかじって遊んだのではないか。遊びに飽きて、その場を離れる時に、脱糞したものでは無いかと思う。
かじるという行為で、胃腸に刺激が及んで出ちゃったのではないかと。
「これは一大事だ!」と思って、スマホのカメラに現場を収めた後、慣れないスマホを駆使して、地元紙へ写真添付で情報を送ったのだが、結果的には、“なしのつぶて”だった。
きっと“クマの痕跡”ぐらいでは、気にもとめられないのだろう。それほど実物の目撃情報が頻繁だと言うことかも知れない。
ただ、そばに落ちていたフンがクマのものなのかどうかということだけは、知りたいものだ。
実はクマのフンは過去にそれとは知らずに見かけたことがある。
以前にもブログで書いたのだが、道東の屈斜路湖畔のそばにポンポン山というところがある。
山とは名ばかりの、ほんの少し小高くなった場所な
のだが、その場所で足踏みなどをすると、地中からポンポンという音が鳴るという、珍しい場所である。更に珍しいのは、地熱により、真冬でも雪が積もらないところでもあるのだ。
私はその奇妙な場所に行きたくて、まだそれほど知名度の無かった40年近く前、夫とその場所へ訪れたのだった。
入口周辺で熊の出没注意の立て札など目にしたと思う。それで、出来るだけ二人で音を立てながら歩いて、その場所まで行ったのだった。
早速小高い丘に駆け上がり、地団駄を踏んで、ポンポンという音が鳴るのを確かめて、それから周囲を散策してみたのだった。
コオロギのような虫がいっぱいいて、それらを見ながら少し小高いところへ登ってみた。
ふと足元を見ると、ここには場違いな泥のような塊があることにに気がついた。
それは、黒くて大きな土まんじゅう様の塊だった。何故こんなところに泥があるのだろうと最初は不思議に思ったのだが、よく見ると何かの動物のフンかも知れないと思った。この大きさから大型動物といえば、もうヒグマしかいない。そう思ったら、ポンポン山でうかれている場合では無かった。
もしかしたら、近くに息をひそめてヒグマがこちらの様子を伺っているかも知れないと、あわててその場から引き返したのだった。
クマと鉢合わせすることが無くて、本当に幸運だった。
知らないという事は、恐ろしい。
それで、今回豊平川河川敷で見たフンは、大きさこそ小さいが、形といい色といい、クマのモノによく似ていた。キツネや鹿のフンとは明らかに違うと思うし、ましてや犬でもない。きっと、クマのモノなのではないかと思う。
ボトルが落ちていた付近の両脇の未舗装の部分の草地に、クマの足跡がないかチェックしてみたが、その日の前日には雨も降っていなかった為、ぬかるみも無く、足跡も残念ながら確認できなかった。
もし、私の推測が正しければ、とうとう私のジョギングコースにもクマが現れたことになる。
その日以来、河川敷に下りるときにはますます目を凝らして、クマが居ないことを十分に確認してから走り始めることしている。
たびたび後ろを振り向きながら走っている不審な人がいたら、それは私です。