小さな抽選で立て続けに3回ほど当たり、
「今年はツイている。これは宝くじでも買ったら当たるんじゃないか」と思ったのだ。
宝くじは三連バラと普通のバラで購入した。三連バラの内、20枚を帰省できない娘に送った。
息子には29日に帰省した折に、三連バラの10枚と普通のバラ10枚の合計20枚をプレゼントした。
息子は受け取って直ぐに、「絶対3億円当たっている」と、大いに夢を見まくってくれた。
翌々日、大晦日の午後になって、もう当選番号が出ているはずだと、私のほうがイソイソとネットの宝くじサイトを開いた。
2023年の終わりに、息子と二人で最大のワクワク感を楽しむ。
先ずは7億円の当選番号から、二人並んで手元のクジの番号と照らし合わせる。
「…ああ、無いね。じゃ次」
上から順々に、「無いね」が続く。
ワクワク感も、等が下がるに従いしぼみ始める。
最後の希望、6等の3,000円もハズレ。
とうとう一番下の7等300円。これは必ず当たるようになっているので、当選したと言っても喜びは無い。
2枚で600円か。やっぱりな、そんなもんだよな。
娘の方はどうなっただろうか?
北海道は、おせち料理を大晦日の夕方から食べ始める。紅白歌合戦を見ながら、飲んだり食べたりするのが毎年恒例の我が家である。
ほぼ食べ終わった頃に娘からラインが入って、午前0時過ぎに電話すると言ってきた。
午前0時になっても電話が来ないなと思って携帯を見ると、不在着信履歴があった。何で音が鳴らなかったのか。慌ててこちらからかけ直す。
ビデオ通話にして、元気そうな娘の顔を眺めながら、夫に向けたり、息子に向けたりしながらワイワイ話した。
さて肝心の年末ジャンボ。
娘の声が「…600円当たった」と聞こえて、ああやっぱりだめだったかと思った。
「ああ、300円2枚ね。それはみんな当たるよ」と私が言った時、「いや、3,600円。」と娘。
「えーっ、当たったの?良かったー」
宝くじ売り場でお勧めの「三連バラ」買って良かった。やっぱり当たる確率が高いのだろうか。いやそれとも、ビギナーズラックというやつか。それにしちゃ、額が小さいけど。
6等3,000円でも当たって良かった。
でも結局私のツキは、その程度のものだったということだ。
はずれるのが当たり前と思っていた宝くじが6等ではあるけど当たった。
そんな事があると、もしかしたら次は大きく当たるんじゃないか、とまたしてもいやらしい射幸心が、再び頭をもたげる。
当選番号確認の後は、呆気なく、儚い夢だったと思うと同時に、宝くじをめぐり、みんなでワイワイ、ドキドキしたあの感覚は、年末に相応しく、盛り上がってとても楽しかった。
2024年の年末ジャンボは、三連バラを購入して、息子、娘、私、それぞれ10枚ずつで、誰が当たるか、試してみたくなった。
ヤバイ、私の中に潜むギャンブル魂に火が付いてしまったようだ。
年明けから、もはや年末に思いを馳せる私であった。